後悔しないために!格安SIMの全デメリットと3つの注意点

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格安SIM デメリット

「格安SIMなら月々の携帯代金がかなり安くなる」と聞いたけど、実際にどういうデメリットがあるのか気になりますよね?

格安SIMの大きなデメリットは、「携帯各社の豊富な付加サービスがないこと」です。皆さんの利用されている「@docomo.ne.jp」などのメールアドレスや、店頭でのトラブルサポートなども格安SIMでは受けることはできません。

このページでは、皆さんが安心して格安SIMにすべきかどうか決めていただけるように、格安SIMの全てのデメリットと買う前に気をつけるべきことを網羅するとともに、一つ一つに対して解決するための方法をご紹介します。

格安SIMのデメリット一覧

1. 携帯各社公式のメールアドレスが使えない

2. 音声通話やSMSができないものが多い

3. 通信速度が遅くなる場合がある

4. 携帯各社による端末代金の割引が受けられない

5. 公衆Wifiが使えない場合もある

6. テザリングが使えない場合もある

7. セキュリティ対策を自分で行う必要がある

8. 携帯各社独自のサービスが利用できない

9.利用できる端末が限られる

10. 店頭でのサポートが受けにくい

11. 初期設定が少しだけ必要(APNの設定)

12. セルスタンバイの問題が起こる場合がある

13. 国際ローミングなど海外での使用に対応した格安SIMがほとんどない

14. クレジットカードが必要なものが多い

15. 携帯電話一括払いがない

1. 格安SIMの15のデメリット

1-1. 携帯各社公式のメールアドレスが使えない

格安SIMに乗り換えると、「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」などの携帯各社公式のメールアドレスが利用できなくなります。そのため、携帯各社公式メールによる認証を求められるサービスに登録できなかったり、携帯各社公式メール以外の受信を拒否している人とメールができないというデメリットがあります。

ただし、最近はキャリアメールでしか認証ができないサービスは少なくなっており、主な連絡手段もメールからLINEやFacebookへと移り変わりつつあるので、以前ほどキャリアメールが必要となる場面は多くありません。

なので、一部の格安SIM会社が提供するメールアドレスやGmail・Yahooメールなどのフリーメールアドレスで十分でしょう。

1-2. 音声通話やSMSができないものが多い

格安SIMはインターネットなどデータ通信がメインなので、音声通話やSMSができない会社も多く存在します。

データ通信専用の格安SIMカードでも、「楽天電話」などのIP電話アプリを利用すれば音声通話ができるようになりますが、乗り換えによって電話番号を移行できない、緊急通報ができないといった問題があります。

SMSに関しても、メールやLINEが使えれば必要ないように思えますが、SMSができないとGoogleやLINEなどの一部サービスでSMS認証ができません。

・不安な人は、音声通話・SMSがある会社を選びましょう

音声通話・SMSが可能な業者ももちろん存在します。不安な方は出来る限り、そちらを選択しましょう。

どれくらい料金が変わるかというと、音声通話・SMSに対応した格安SIMにした場合、データ通信だけの場合と比較した結論は以下の通りです。

  • 音声通話とSMSに対応した格安SIMカードは700~900円高い
  • SMSだけに対応した格安SIMカードは100~200円高い

SMSは200円程度なので、入れていただいた方がいいかと思います。また、仕事で携帯を使う方は、多少高くても音声通話を入れておくことをおすすめします。

1-3. 通信速度が遅くなる場合がある

格安SIMの場合、LTEに対応していても、通信速度が携帯各社と比べると遅くなるケースがあります。

実際に、下記のデータを見てみると、ドコモの通信速度と比較して、「IIJmio」「BIGLOB」の格安SIM会社では若干速度が遅いのがわかります。

下り速度比較

参考:「1000円を切る格安SIMで快適に“高速通信”できるのか 実測してみた」

ただし、この数値であれば、体感速度としてはそこまで差がないので、気にするレベルではないかと思います。

1-4. 携帯各社による端末代金の割引が受けられない

ドコモ・au・ソフトバンクで受けることができた月々の端末代金の割引も、格安SIMでは受けることができません。

例えば、ドコモのiPhone6に機種変更する場合は、以下のように変わります。

iPhone6(16GB) ドコモで機種変更 SIMフリーを購入
合計金額 9,720円 93,744円
月あたりの金額(2年分割) 405円 3,906円

iPhone6を購入する場合はわかりやすく、月々3,500円ほど料金が変わってきます。

しかし、機種変更の場合、月額料金が5,000円以上変わってきますので、もちろん最初に一括で購入するという痛手はありますが、長期的に見れば格安SIMの方がお得です。

また、iPhone6のような最新で高いスペックの機種ではなく、「Zenfone 5」などの3万円程度で買えるSIMフリースマホも多くありますので、そちらを購入すればより安く携帯代金を抑えることができます。

1-5. 公衆Wifiが使えない場合もある

コンビニなどを中心に全国で対応している「docomo wifi」などの携帯各社が提供する無料Wifiスポットですが、無料Wi-Fiを設置している格安SIM会社はほとんどないので、外出先の通信は基本的にはSIM頼みになります。

なので、おすすめとしては2つあります。

(1)「BIC SIM」「BIGLOBE」「ワイヤレスゲート」を利用する

ビックカメラの「BIC SIM」「BIGLOBE」「ワイヤレスゲート」であれば、独自に無料Wi-Fiを提供しているので、高速通信を節約することができます。

(2)Wi-Fiモバイルルーターを利用する

2つ目の方法としては、「Wimax」「ワイモバイル」などの外出先でもネットが使えるWi-Fiモバイルルーターを利用することで、解決することができます。

Wi-Fiモバイルルーターを使えば、スマホだけでなく、PCやタブレットでもWi-Fiを使った高速ネット利用ができます。自宅 のインターネットが固定回線の方は、スマホのパケット通信料をwifiモバイルルーターで1本化すれば、大幅に通信コストを節約できるのでおすすめです。

1-6. テザリングが使えない場合もある

ドコモ系の端末+格安SIMでは、テザリングがエラーになってしまいます。

テザリング

ただし自己責任にはなりますが、「非rootなドコモ端末をMVNO SIMでテザリングを可能にする方法」で紹介されている方法などを使えば、テザリングをできるようにする方法もあります。なので、完全にテザリングを諦めなければならないというわけではないのが嬉しいですね。

1-7. セキュリティ対策を自分で行う必要がある

ウイルス対策や紛失時の検索機能なども携帯会社なら全て提供されていましたが、格安SIMではアプリを利用して自分で用意する必要があります。

例えば、ウイルス対策であれば「AVG アンチウイルス」などの、無料で使えるアンチウイルスソフトを設定するとよいでしょう。

1-8. 携帯各社独自サービスは利用できない

「auスマートパス」などの各種コンテンツや、定額提供やポイント制で修理や買い物がお得に成るなど、携帯各社の独自の豊富なサービスも格安SIMにはありません。

ただし、コンテンツサービスに関しては、ドコモでは「スゴ得コンテンツ」というサービスを回線契約者ではない格安SIMユーザーでも利用が可能にしています。これはドコモIDさえ登録すれば、格安SIMユーザーでも利用できます。

1-9. 他社の回線を使う場合は音声通話が使えない場合がある

格安SIMカードはドコモの回線を利用したものが多く、ドコモかSIMフリーの端末しか利用できないというデメリットがあります。

SIMロック解除によって、au、ソフトバンクでもドコモ回線の格安SIMが使えるようになりますが、それでもauユーザーにとっては注意が必要です。

どういうことかというと、「ドコモ/ソフトバンクとauでは通信方式が違う」ので、格安SIMの大半はドコモの回線を借りていますが、auの端末にこれらのSIMを挿してもLTEしかつかむことができません。つまりデータ通信のみで、音声通話が使えないということです。

au端末で格安SIMを使うなら、「auの回線を借りている業者」を選ぶのが一番おすすめです。現状は「mineo」「UQ mobile」のみとなります。なお、逆にこれらのSIMをドコモやソフトバンク端末に挿しても、当然ながら音声通話は使えません。

1-10. 店頭でのサポートが受けにくい

格安SIM会社のほとんどは、「ドコモショップ」のような実店舗を構えておらず、商品の販売・手続き・サポートなど一連の業務をすべてネットや電話で完結させています。

そのため、商品の受け取りなど時間がかかってしまいがちですし、店員と対面で相談することもできません。

格安SIM会社の店舗も増えてはきていますが、まだまだ全国規模ではないので、店舗サポートは受けにくいというデメリットは受け入れる必要があります。

1-11. 初期設定が少しだけ必要(APNの設定)

実は、格安SIMカードを端末に差し込めばすぐにネット通信できる訳ではありません。はじめに、APNの設定とよばれる作業をする必要があります。

電子機器の設定をすることに慣れていれば大したことのない作業ですが、そうでない方は少しだけ面倒に感じるかもしれません。

APNの設定方法に関しては、各会社のサイトに詳しく記載がありますので、そちらを参考にしてください。もし、わからない部分があったらサポートセンターにお問い合わせするといいと思います。

1-12. セルスタンバイの問題が起こる場合がある

格安SIMを装着した端末では、データ通信が利用できているのにアンテナピクト(アンテナのマーク)が出ず「圏外」と表示されたり、待受状態で端末のバッテリー消費が早くなったりする「セルスタンバイ」が起こることがあります。

セルスタンバイ問題は、SMS非対応のSIMで起こりうることが確認されています。

この問題の対処法は、「ZenFone 5」や「LG G2 mini」などのセルスタンバイ問題が発生しない機種を選ぶか、もしくは100円〜200円程度かかってしまいますが、SMSに対応したSIMカードを利用することです。

参考:MVNOのデータSIMで発生する「セルスタンバイ問題」は改善されたのか?

1-13. 国際ローミングなど海外での使用に対応した格安SIMがほとんどない

海外での使用に対応した格安SIMは、ほとんどありません。

基本的に海外で使用したい場合には、渡航先の現地キャリアなどでSIMを別途購入する必要があります。

「OCNモバイルONE」であれば、国際ローミングを提供しており、海外でもそのまま通話が行えます。ただし、国際ローミングでデータ通信が可能な格安SIMは、いまのところ存在していません。

1-14. クレジットカードが必要なものが多い

ほとんどの格安SIMカードは、クレジットカード払いには対応していますが、逆にクレジットカード以外の支払い方法に対応しているところはほとんどありません。

しかし、口座振替などで料金の支払いができるクレジットカード不要でおすすめできる格安SIMカードも少数ながら存在します。

書面での手続きを求められたり、口座からの引き落としのたびに手数料がかかるものもあったり、何かと不都合はありますが、クレジットカードなしで格安SIMカードを利用したい方にはおすすめです。

1-15. 携帯電話一括払いがない

有料コンテンツやアプリなどの請求を携帯電話料金と合わせて請求してくれるのは、携帯会社独自のサービスです。なので、格安SIMではコンテンツ、アプリ、SIMの使用料はそれぞれでの請求になります。

そのため、クレジットカード1枚にまとめても、引き落としタイミングがバラバラになるので注意が必要です。


2. 格安SIMの契約前に絶対確認すべき3つのこと

2-1. 最大通信速度を確認する

高速通信を望むのであれば、「最大通信速度」が「◯◯◯Mbps」になっていて、「◯◯◯kbps」など低速でないかは必ず確認しましょう。

例えば、「ワイヤレスゲート」の480円プランは格安SIMの中で最安ですが、最大通信速度は「250kbps」と速度制限がかかった場合と同程度の速度になっています。

ワイヤレスゲートの場合、公衆Wi-Fiが使えるのでその時にネットが使えればいいという方や、Wi-Fiモバイルルーターを普段持ち運ぶ人にはおすすめですが、そうでないのであれば注意しましょう。

2-2. 通信制限条件を確認する

「◯GB/月」という1ヶ月単位の制限容量だけでなく、「◯◯MB/3日」などの短期間の制限を必ずチェックしましょう。この容量を超えてしまうと、ほとんど使い物にならないレベルの低速になります。

例えば「ASAHIネット」の2GBプランでは、「100MB/3日」となっており非常に厳しい制限がかかっているので注意が必要です。

2-3. 解約後のSIMカード返却があるか確認する

解約後にSIMカードを返却する必要がある格安SIM会社と必要のない格安SIM会社があります。

この返却する必要がある事業者の場合、返却時の送料がユーザー負担になることがあり、返却しないと数千円の違約金がとられる場合があるので、必ず確認しておきましょう。

3. まとめ:デメリットを理解した上で安心して買おう

格安SIMは安い分、色々な注意点があります。それを理解した上で、後悔しないように購入したいものですね。

正直、格安SIMは難しいなと思うかもしれません。それであれば、格安SIMまで安くはなりませんが、ドコモ・au・ソフトバンクで乗り換えて安くする方法もまとめたので、「携帯乗り換えで最高のキャッシュバックもらうコツ」をご参考ください。

携帯料金はとにかくわかりづらいので、この記事が少しでもお役に立てばと幸いです。

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