「絵心ない芸人」は久々に腹がよじれるほど笑わせてもらった。特に、「自転車に乗った母と子供」というお題は、呼吸困難になるかというくらいで、途中で見るのを中断したくらいだった。
たぶん、あれを途中で中断していなかったら僕は死んでいた……そして、その死因は前田健太投手の絵ということになっていたはず(ハンドルと腕を描いている最中の「届いた」の一言は笑った)。
もし見逃した人がいるなら、あれはぜひ見てもらいたいと自信をもって言えるコーナーだったと思う。
「パクられたい芸人」は正直微妙すぎるからパスしてもよい。
僕も最初は爆笑される側だった
と言っても、さすがにあそこまでの突飛な絵は描けなかったけど、間違いなく下手くそではあったと思う。
昔から美術が大好きというわけでもなく評価がよかったわけでもない。どちらかというと外でボールを蹴っている方が万倍楽しいという性質だった。
で、一時期は下手くそなイラストでそれを売りにしたブログを作ろうと、何枚か動物のイラストなんかを描いたこともあった(残念ながら、それはどこかに捨ててしまって残っていないけど)。
そんなレベルだったから、Twitterでサラサラっとイラストを描いて投稿している人を見ると感心していたし、「自分には無理だなぁ…」と遠目に眺めているだけだった。
そんな僕がひょんなことからイラストと真剣に向き合い始めて1年。一応、形にはなるようになった絵描きとして、「絵心ない芸人」で出されていたお題をいくつか描いてみた。
ゴリラとキリンと前田健太投手。
それぞれのバランスをとっていなかったから、前田健太投手が生首状態になってしまった(これだけじゃ寂しいからマエケン体操も簡単に描いた。あとで気づいたけど、マエケン体操の右腕が2つ関節あるように見える。失敗した(笑))。
この3つを描くのに、時間にして15~20分ぐらい。まぁこれが早いからどうだという話なので、時間はおいておく。
そして、この3つのうち、ぶっちゃけキリンだけ資料を少し見た。
頭の中ではキリンが思い浮かんだんだけど、どうしても頭頂部がわからず画像検索をした。
で、大抵の人は、今回僕が経験したのと同じような、何となくキリン(あるいは他の動物や人であれ)は頭に浮かぶけど実際に描くとなると「?」となるんじゃないかと思った。
だから、実際に描いてみるとライオンのはずなのに、人の顔を描いてしまったり、胴体から垂直の足が4本生えているというような絵になってしまう…
これはただ意識してその対象を眺めていないから起こっていることなんじゃないかと思った。
絵心ないというか練習しない(する必要がない)だけ
で、まぁコーナー自体は凄く笑わせてもらったんだけど、
あの即興で絵を描くというのは、実際やってみるとめちゃくちゃ難しいということを声を大にして言っておきたい。
特に「自転車に乗った母と子」なんて、人間の体をそれなりに知っている、自転車の構造がわかる、という知識がないとまず上手くなんて描けない。
しかも下描きもなんもなしに描くなんて、僕ならまず上手くは描けない(バランスもとれない)。
だから、正直、あのお題こそ麒麟の川島さんか、バカリズムさん、中川翔子さんに描いてもらいたかったと思うほど、難しいお題だったと僕個人は思っている。
でもだからこそ、ハチャメチャな絵が出来上がって、僕も笑い死ぬんじゃないかと思うほど笑わせてもらったんだけど。
で、1年間色々と練習を重ねてきた身としては、絵心がない人はただそういう練習していないだけだと思っている。足が変なところから生えてしまうのも、間接がない手足を描くのも、帽子を全てラッパー被りで描いてしまうのも、全ては知識がなかったりコツを知らなかったりするだけ。
だから、絵心ない芸人も練習すると普通の絵が描けるだろうと思う。
まぁそうなると今度は昔のように描くことができなくなるだろうし、そもそも練習にかなり時間がとられてしまうから、余程絵にはまりでもしない限り無理だろう。
昔の自分と重ねてしまったから思うところがあった(まとめ)
という感じに、爆笑をしたあとに自分と重ねてしまい色々と考えてしまった。
ただ、僕の周りには絵心のない人間がいないので(そもそも大人になってから絵を描く機会なんてない)、上で語った内容が全くの的外れで画伯は練習しても画伯のままだということもあり得るかもしれない。
だから、もし「いくら練習しても全く上手くならないけど?」という人がいたら、ごめんなさい。
でも、下手くそだった僕も練習したら案外描けるようになったから、もし「絵を描きたいけど下手だしな」って足踏みをしている人はどんどんチャレンジしていってほしいと思う(きっかけが掴めず、描き始めるのが遅れると「もっと早く描いていたら」と後悔しかねない。実際、僕がそうだったから)。
絵を描き始めるといろんな意味で世界が変わるし(目に映る全てが勉強の対象になったり)、もしかしたら一生付き合っていく趣味になりえるかもしれないから、今からペンと紙をもって目についたもの、想像したものを描いてみよう!
地道に続けていたら描けるようになるから(僕はそう信じている)!!
そして、アメトーク「絵心ない芸人」は最高に面白かった!
前田健太投手には、ぜひアメリカでもあの衝撃的なイラストを披露してもらいたい。