カード提出に非協力なら「今後、不利益」 大阪市交通局の選挙支援

  【産経】 2012.2.6

 橋下徹市長が当選した昨年11月の大阪市長選に絡み、市交通局の職員でつくる大阪交通労働組合(大交)が、当時現職だった平松邦夫前市長を支援するため、職員に「知人・友人紹介カード」を配布し、回収状況をチェックするリストが作成されていた問題で、リストにカード提出に非協力的な職員に対し「今後、不利益になる」と伝えるように記載されていたことが6日、大阪維新の会の調査で分かった。

 リストには組合員でなく、局長級ら幹部の名前もあり、維新によると、職場で保管され、市長選後に上司から部下に廃棄が命じられたという。維新は、市側と労組が一体となり、組織ぐるみで現職の選挙支援を行ったとみており、法に抵触する可能性もあるとみて追及する構えだ。
 配布されたカードは平松氏の後援会名義で知人や友人の住所、氏名などを記す欄がある。一方、チェックリストは職場ごとのとりまとめ役の管理用とみられ、維新は交通局全職員の4分の1にあたる約1800人分を入手している。

 チェックリストには職員の氏名、会社の社員番号にあたる氏名コード、配布・回収のチェック欄などがあった。リストの下部には、大交の上部団体である大阪市労働組合連合会(市労連)が市長選で平松氏を支援していることを記し、カード提出に非協力的な職員には「今後不利益になることを本人に伝え、それでも協力しない場合は執行委員まで連絡してください」と明記されていた。
 橋下市長はこれまで、職員労組の組合員が勤務時間中に政治活動や組合活動を行っていたとして、組合事務所の退去を求めたほか、新たな条例制定を目指している。今回の問題で労組による政治関与が明確になったことで、今後の対応に影響しそうだ。


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