地球儀を回せば、どこもアラートランプが点灯中。マイナス金利がさっそくコケた日本に、追い打ちをかけて世界の危機が飛び火してきた。
そもそも期待されていなかった?
「マイナス金利が景気や株価に効果が乏しいことは、日本以前にマイナス金利策を導入していた欧州の例を見れば明らかでした。
実際、日銀がマイナス金利策の導入を発表した後、ロンドンの投資家たちと話をしていると、『ようこそ、マイナス金利の世界へ』と言ったそばから、『でも、あまり効果はないよ』と見透かしていました。
世界のマーケット関係者の関心事はすでに日本から、『これからの欧州の金融政策はどうなるか』といったポイントに移っている。日本銀行がマイナス金利策を導入したからと言って、期待するような政策効果が実現するとは思われていなかった」(BNPパリバ証券投資調査本部長の中空麻奈氏)
日本の株式市場では、実に取引の7割ほどを外国人投資家が行っている。彼らは言うまでもなく、世界中のありとあらゆる国に投資しており、日本はそのうちの「ワン・オブ・ゼム」に過ぎない。
だから、世界のどこかで大きなイベントが発生すれば、外国人投資家はすぐに反応して行動を起こし、それが日本株市場に波及する。
「現在の日本株市場への影響力を見れば、おおざっぱに見積もっても、『外部環境が9、日本銀行の金融政策が1』というのが実情です。
日本株は年初から3000円近く下げていますが、これも原油安、中国失速、欧州不安などの外的要因が主な原因。仮に日銀による金融政策で株高効果があったとしても、それはイメージ的に300円程度でしかないと思われます」(りそな銀行チーフ・マーケット・ストラテジストの黒瀬浩一氏)
日本の株価を決めるのはあくまで海外要因。
その海外を見ると、投資家たちを震え上がらせる「危機のタネ」がこれでもかと転がっている。
-
はじめての「マイナス金利」 〜預金・年金・住宅ローン…今あなたがすべきこと(2016.02.15)
-
この円高はやっぱり異常! ヘッジファンドを黙らせる「速攻の一手」を提示しよう(2016.02.15)
-
「非正規雇用が増えたのが問題」は、大きな間違い!アベノミクス下の日本経済「本当の読み解き方」を教えよう(2016.02.19)
-
目標を達成する人は「絶対にやらないこと」を3つ決めている(2016.02.20)
-
清原和博の「黒い人脈」と転落 〜警視庁組対5課はずっと見ていた(2016.02.18)
- マイナス金利、大失敗! この「株安と円高」はもう止められない (2016.02.22)
- 衆参ダブルはもうやめた!? 安倍総理が近頃考える「4月解散総選挙で圧勝」(2016.02.17)
- 酔って暴れて万事休す…みずほ銀行「51歳・東大卒・頭取候補」が何もかもを失った瞬間(2016.02.16)
- ドライブイン経営の老姉妹が5000万円脱税で刑事告発〜「見せしめ」効果を狙う徴税権力の情け容赦ないやり口(2016.02.12)
- 切るべき者は容赦なく切る!菅官房長官「脅威の仕切り力」その秘密を探る (2016.02.10)
- 中国経済の急減速に、原油安… 世界経済「同時株安」の正しい読み方(2016.02.09)