三菱重工業は世界最大のクルーズ客船運航会社、米カーニバル・コーポレーション向けに大型旅客船を2隻建造中だが、その納期が遅れている。
カーニバル傘下のアイーダ・クルーズに納入する2隻は長崎造船所で建造している。2番船の船体部分は完了したが、
同時建造している1番船の引き渡しが大幅に遅れている影響で、人員を2番船に割くことができない。
1番船は当初、2015年3月に納入する予定だったが、設計変更や資材調達の難航、内装の仕様変更などで、
3回納期を延期した。今月中旬にイタリア当局の最終検査を受けた後、引き渡す。
1番船は今年に入り、船内で段ボールなどが燃える火災が3度起きた。長崎県警大浦署は放火の可能性があるとみて調べている。
放火というのは、たとえ被害は軽微でも、より深刻な事態だ。9年ぶりの大型客船の建造は御難続きなのである。
●客船事業を造船の柱に
三菱重工は11年、カーニバルから大型客船2隻を受注した。12万4500総トン、3300人乗りという大型船である。
アイーダ・クルーズが使う船で、受注額は2隻で1000億円。長崎造船所で建造し、1番船は15年3月、2番船は16年3月に引き渡す予定になっていた。
三菱重工の客船事業は02年10月に、建造中の「ダイヤモンド・プリンセス号」が火災を起こした後、注文が途絶えていた。
中国や韓国に受注を奪われ、三菱重工は10年に貨物運搬船など採算の悪い商船の建造から撤退した。
その後は高い技術力を生かし、LNG(液化天然ガス)運搬船や大型客船、艦船などに経営資源を集中してきた。
とりわけ客船事業を造船の柱に据え、海外での受注活動を積極的に行ってきた。
カーニバルは16年までにさらに8隻の客船を保有する計画だ。2隻の受注で三菱重工に追加注文の可能性が高まった。
当時、「日本で建造できるのは当社だけ」と三菱重工の鼻息は滅法荒かった。だが納期の遅れが相次ぎ、大型客船分野のチャンピオンになる夢は消えた。
●受注額を大幅に上回る特損1800億円超
長崎造船所香焼工場で13年6月、1番船を起工した。だが1年もたたない14年3月、設計変更を繰り返し費用が増加したという理由で、
641億円の特別損失を計上すると発表した。同年10月には追加特損398億円、さらに15年5月にも297億円の損失が出ると公表した。
15年3月期連結決算の売上高は前期比19%増の3兆9921億円、営業利益は44%増の2961億円と過去最高を更新した。
火力発電所部門を日立製作所と統合したことに伴う売り上げ増が寄与した。しかし、純利益は31%減の1104億円だった。豪華客船事業で特損が膨らんだためだ。
15年9月期中間決算でも310億円の特損を計上した。過去の特損と合わせて累計は1648億円に達した。
1番船が納期を再々延期した代償がこれだ。2番船の納入遅れで、さらに損失は膨らむことが確実だ。
三菱重工は2月4日、16年3月期の業績見通しを下方修正した。連結純利益は、それまで1300億円(前期比18%増)を見込んでいたが、
一転、18%減の900億円となる。大型客船部門で新たに221億円の特損が発生する。累計損失は5年間で1869億円になる。損失の累計は2隻の受注額の2倍近くに膨らむことになる。
下方修正したとはいえ、売上高は2.7%増の4兆1000億円と初の4兆円台に乗る。営業利益は1.3%増の3000億円と過去最高を更新する見込みだ。
祖業である造船事業は不振のシンボルに変わり果て、客船事業への復帰は高くついた。1、2番船の納入が済めば客船事業から撤退するとみられている。
>>2に続きます
http://biz-journal.jp/2016/02/post_13904.html
出典 – http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1455982777/
>>1続き
●不審火の原因を探る
三菱重工長崎造船所では、今年に入って船内で不審火が3回連続して起きた。世界から集まった数千人規模の労働者を
ゲートで一人ひとりチェックしているが、巨大な船に入ってしまえば、すべてのエリアをカメラで監視するのは不可能だ。
「これだけ人数が多いと(火事の)原因究明もできない」との声が挙がり、現場の混乱は終息していない。
02年にも大型客船で火災が発生し、全体の4割が焼失している。その原因は溶接作業の熱だったが、
今回は放火で、しかも犯人も動機もわかっていない。1番船がこのような状況で、年末にした2番船の納期も守れる保証はない。再延期すれば損失はさらに増える。
三菱重工は昨年秋、商船事業などを分社化。長崎造船所は実質6つの会社に分かれている。
大型客船は三菱重工本体、今後の主力となるガス運搬船は新しくできた会社だ。さらに多数の関連・協力会社がひしめき合っている。
この分社が長崎造船所の一体感を失わせているのではないかとの懸念も生じている。宮永俊一社長の経営力・統率力(ガバナビリティ)が問われている。
終わり
>>2
>世界から集まった数千人規模の労働者を
>三菱重工は昨年秋、商船事業などを分社化。長崎造船所は実質6つの会社に分かれている。
>大型客船は三菱重工本体、今後の主力となるガス運搬船は新しくできた会社だ。さらに多数の関連・協力会社がひしめき合っている。
こんなんでまともな品質管理ができるわけがない
世の中甘くみすぎ。
>>2
> ●不審火の原因を探る
もうわかってんだろwww恐れず真実を告白しろよwww
もう
造船技術は日本には無くなったんだよ
諦めろ
知ったかもいいとこ。大手造船は駄目になったが、昔でいう「中手」
が頑張っている。円安も手伝って中韓に対して巻き返し中だ。
日本の船は仕上げが良く、燃費も優れているから高評価。
今治造船が生き残って国内トップに躍り出るとは思わなかったな
>>1
> 1番船は今年に入り、船内で段ボールなどが燃える火災が3度起きた。長崎県警大浦署は放火の可能性があるとみて調べている。
> 三菱重工の客船事業は02年10月に、建造中の「ダイヤモンド・プリンセス号」が火災を起こした後、注文が途絶えていた。
> 中国や韓国に受注を奪われ、三菱重工は10年に貨物運搬船など採算の悪い商船の建造から撤退した。
あっ、察し
そういっても日本の造船作業員なんて待遇クソ悪くて日本人すら寄り付かないから外人に頼るんだよ
外人責める前に我々のやり方を見直すべきだろ
そうなのか?
終身雇用を日本で最初に始めたのは造船業なんだけど
おっしゃる通り、仕事はキツイけど待遇は決して悪くなかった
そこに払うカネをケチったことが凋落の始まりでして(泣
>終身雇用を日本で最初に始めたのは造船業なんだけど
これは知らなかった
けど基本的に作業員は三菱の社員じゃないし、多重下請け構造で酷いことになってる
コストダウンの弊害だと思う
日本のものづくりは多重下請けによって支えられているからね
>>269
だろうなあ
まあとりあえず、マネージメントも含めて、全然生産体制崩れてんだよ
国産ジェット機も、納期遅れに遅れて、また遅れてるじゃん?
今の日本、「上がダメ」なんだよな。
>>277
競争力を高めるには、コストを下げることが安易な方法として多用されていたけど
それも限界があるし大きな弊害があることも理解しなきゃいけない
現場の状況を把握しきれない経営層と、コストダウンと品質向上、納期厳守を迫られる現場とのギャップが今回の事態を引き起こしたのかもね
日本人の特徴として大局観とか、戦略とかが苦手で、常に目先のことに捉われて木を見て森を見ずになる
大局として成功に向かえば、現場でちょっとポカしても上手くまとまるんだよ
それを大局として駄目な方向に進んでるけども現場の人間がそれを吸収し、現場の努力で血を吐きながら成功に導いている
針の先っちょだけ右向いたって左向いたって、縫い目は右にも左にも行かないんだよ
>>289
戦後は品質管理とか真剣にやってたのにな。
経済大国→バブル→変なナショナリズムで、思い上がってんだよな
もっと地に足つけて、生産体制・管理体制、生産システム、品質とか
マジで見直さないとダメだと思うよ
やり方も古くなってるし
改善っていう良い言葉、良い文化が逆にそういったイノベーションを阻害しているのかもね
既存の考え方を排除して、白紙から新しい手法を考えられないものか・・・
○○があるから利用しようとか、伝統だから継承しようとかやってると、イノベーションも何も生まれないよ
>>306
とりあえず、他の国に学ばないとダメかもな
戦後の高度成長期なら、技術者が「あそこの国ではこんな凄い生産方法やってるんですよ、ウチでもやってみましょう」
→管理職「よし、お前そこ行ってこい」とかいうノリノリの流れ立ったが、
今は部下も言わねぇし、言っても責任がー予算がーリスクがーとか言って
なーんも進まない状態になってるんだろうな。。
>>353
長期の期間があまりにも長期すぎてアヤフヤになってんかね・・
>>357
結局俺らも悪いんだろうなぁ、ボトムアップもトップダウンも機能してない
安定主義に走ると何もかも凋落する
>>366
確か呉海軍工廠だよね?
あれって半分だけ屋根取り付けられていたそうだが、どうなんだろ
>>377
>長期の期間があまりにも長期すぎてアヤフヤになってんかね・・
その通りだと思う。
「長期的な利益」これを言い換えると「投資しましょう」だと思う。
でも投資と言うならば投資計画が必要に成るわけだけど、そのプランがないからアヤフヤな言葉で語られる。
そして短期で有れ、長期で有れ、リターンが大きいと算段が付くならば、そこに必然的にそこ投資されるだろう。
短期的な利益を取った!と批判する人は、短期の多額機会損失を計上する必要性、将来的な利益を説明出来てないんだと思う。
>>402
今の日本でブラック企業がデカイ面出来てるのも日本人が大人しい(悪く言えばヘタレ)からであって
日本の何倍も治安が悪い地域から来る移民や外国人なら真っ先に刺されるだろうな
>>403
日本人が言う「投資」とは本当の意味での投資じゃなくて「投機」って何かで聞いたな
まさにそれ、将来への大局より今日の売上に傾いちゃってる
現在の日本製造業の悪循環だな
目先の利益すら確保できないやつが、将来的な利益を確保できるのか
と本気で思ってるのが日本
駄目だよこの国は
目先の小金と将来の大金は全く異なるのに
>>344
往々にして目先の利益の方が正しいと思う。
超長期に利益を言う奴て、数字が入ってない事が殆どだし。
それて長期の利益と呼べるのか?と言う事も多い。
要するに目先の行動に反対したいだけ何じゃないかと思う。
技術者としては無念なんだがそれはそれで正義なんだよな
今日のオマンマ食わなけりゃ明日は生きていけないし
矛盾の連鎖で月曜日が辛い罠
>>277
新規事業で最初に立てた計画通りにすすむことなんてありえないから。
どこの国のどこのプロジェクトも一緒。
>>312
もちろんそう。
例えば、アメリカは宇宙開発が全然進まず、品質悪く、ソ連に負けてしまう。
上層部はどうするか真剣に考えた
そこで、大嫌いなソビエトの生産管理方法を取り入れて、プロジェクト管理というものを始めた
日本も戦後、生産物の品質が悪く競争に勝てないので
品質管理というものを真剣に取り入れた
多国籍で大量の下請けがひしめきあってるような状態なら
管理をよほど先進的なものにしないと
まともに進むわけもない
「上がダメ」は旧軍からの伝統ですぜ
でも日本はボトムアップの国でもあるんだよ。
トップダウンは嫌われる。
上が決めたことに簡単には従わない。
>>351
今の大企業なんてトップダウンだろ
昔より人事権強いしさ。
ごちゃごちゃ言うシタッパはクビ 、
そもそも詳しいとこは下請けに丸投げ、
その下請けの労働者は外国人だらけ、みたいな感じだよな
バブル期に比べると一人辺りの役員報酬が増えてる分、役員の人数自体は減ってるでね。
必然的に上層部の権限が強く成る。
国からひっぱってる
荷が重すぎたかね
だから開発から全部MHIでやろうとすると
こうなってしまう、MRJも然り
>受注額を大幅に上回る特損1800億円超
すげぇなおいw
しかし純利益は1300億になる見込み。
戦艦武蔵を建造したじゃないか
飛行機も遅れてるし
船も遅れてる
三菱終わったな
日本の場合は雨ざらし。
ドイツの方が先進的な感じがした。
>>86
それじゃ負けてるよなあ
ちなみに屋根つきのデカイ造船所はじめたのはナチスだけどな
作ってるとこを隠すためだったんだが、
戦後になって品質保持にいいことがわかって
その方式が使われることがある
日本で屋根付きで作られたのって「大和」くらいか?
最近だと戦闘機の整備がそんな感じだな。
海外の基地だと屋根付き列線で駐機整備してんのに
日本はほとんどが野ざらしで運用。
掩体壕は少しあるけど数が少ない。
もうだめぽ。
昔できたことが今できないんだな
技術の伝承は大事だからな
これからいろんな分野でこういう問題が出てくると思うよ