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仮面ライダーS-エス- 作者:タクス
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第1章

公式/モンスターストライク
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仮面ライダーS-エス- プロローグ
by kimela1119
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第一話「今の私は」



私の目から大粒の涙がこぼれる。お父さんとお母さんと、入学当時の私の写真を見て、そう叫びながら泣き出す、現実の私。私の両親は、その入学式当日、交通事故で、私だけ残してこの世を去った。助かったのは、私だけだった。その時ベットを強く叩いた衝撃で、お父さんの自前のフルートが倒れた。父さんが合格祝いで演奏してくれた私にとっての、思い出の宝物。私は涙を拭き、それを取ると心を落ち着かせ、フルートを口元まで近づけ、ゆっくりと息を吹きかけた。すると適当に吹いていたフルートの音が今まで聞いたことがない、演奏したことがない曲に聞こえた。悲しいような、少し懐かしいように思えるメロディに。だんだん心が落ち着いてくる。周りが暖かく感じ、眠くなりそう。吹くのをやめると私の耳の中に残っていたフルートの音がかすかに消えていく。そして気持ちが落ち着いて行った。自己催眠にかかったのだろうか?すると勉強机の引き出しから、光がもれていることに気がついた。それは今の私にとって必要なのかもしれない一冊の本
「past book」(パーストブック)だった。
「今度こそ、今度こそ、私のやり直したい過去に」
急いでページをめくる。相変わらず白紙のページが多かったけどめくっているうちに繋がったページを見つける。ページ番号を見ると
「二千・・十三ページ」
私の求めていたページではなかった。白紙だったページにうっすらと文字が浮かび上がってくる。そしてスクラップノートのようにもしが書き込まれた
(11月25日、心霊スポットにやって来た男性二人が噂を確かめるため、撮影をしながら、廃墟化したホテルの中に侵入。そこで遭遇した怪人(ガイスト)の襲撃にあい、以後行方不明となる。)

読み終えると文字が眩い光を放ち始める。私はポケットにしまっていた将棋型のアイテムを取りだし、本の光に包まれた。眩しい光が消えると同時に私の姿も消えた。

****
2013年11月25日
懐中電灯を照らしながら廃墟の中を歩いていた男性2人
「ねえ。なんかここ、外よりも寒くねえ?」
「前もこんな感じだっただろ?でも結構ヒートテック来てるけど、段々効果が着なくなって来たような」
再び沈黙になる。すると後ろの方から声が聞こえ始める。
「行かないで」
凍りつく二人お互い確認し合う
「今、なんか聞こえたよな」
うなづくメガネの男性。
また黙るとまた同じ声が聞こえる
「戻って来て〜。おねがぁいー」
それはどう聞いても二人の声ではなく。女性の声。しかもこの世のものとは思えない声でありまるで獣の声と悲しげな女性の声が混ざったような声が聞こえていた。
「お、おい、カメラ向けてみろ!」
「えっ⁈嫌だよ」
いいから言うとおりにしろよ」
カメラを向けさせると、メガネの男性は凍りつく。
「なんだ?、どうしたんだ?何かいたか?」
カメラの画面を見るとそこには肉眼では見えないものが写っていた肌黒の男性が向けた方向に、現実には見えないが画面からはガイストの姿が点灯の光に当たっていた。
「見たな」
悲鳴をあげる二人。その姿は蜘蛛と人間の女性が合体したような悍ましい姿をしたガイスト、スパイダーガイストだった
「この私の醜い姿を見たな」必死になって走る二人。
「逃がさない」
スパイダーガイストの右手から糸のようなものが発射され、二人の足首に絡みついた。ひきづられる男性たち
「まあ、いいわ。人間が来るなんて久々だし、あんたちの魂を食えば、私はまたこの世の世界に。もう、こんなくらい世界とはおさらばよ!」
食らいつこうと口を開け、牙を近づけた瞬間、ガイストは一時停止したかのようにピタっと泊まった。二人から見れば寸止めの正体である。そして気を失う。
「この反応、まさか」
振り向くとガラス窓の外からまばゆい光を放つ空間の裂け目を見る。
壁をすり抜け、外に出るとそこから少女のような人影が見える。裂け目からもれる強い照明が消えた途端、人影が立っていたところに、羽田ミウの姿が現れた。
「まさか、貴様」
ミウの片手には、将棋の札と同じサイズのお札を握っている。表情はさっきのミウとは違い、三毛にシワを寄せ、鋭い目でガイストを睨みつけている。まるでさっきとは別人のようである。「その札は、本来私が持っていたものよ。さあ、おとなしく渡せ!」
しかし、彼女は言葉を返さず、表情を変えず、札をガイストにかざす。その札には大文字の「S」と赤い血のような文字で刻まれた紋章がある。紋章から青白い光が波紋のように広がり、ガイストを目くらましされる
「ぐ、うわぁ!」
その時、ミウの腰部からベルトのような形状をしたアイテムが浮き出てくる。
札をかざしたままこう叫びたした。
「変身!!」
札をベルト型のアイテムのところに近づけ、真ん中の札をかたどったような穴にはめたとたん、ミウの全身からスーツのような半透明のオーラが両手、両足、胸、そして頭部の順に実体化していき、異形な姿に変貌した。例えるならその姿はモンシロチョウの如く、色は白、複眼は青色。額には丸い点滅昨日と触覚状のつのに小さな三日月上の飾りが着いている。彼女は、仮面ライダー・Sとなった。

「ほのれ!」悔しげに叫び拳を地面に叩きつけ、すぐさまSに向かって糸を放つ、Sはすぐに判断し額の三日月状のアイテムを取り外し、投げ飛ばす。するとアイテムについていたツノがした向きに折りたたまれると一気に加速し素早く糸を斬って行き、ガイストに直撃。ブーメランのようにSの額にもどり
ツノも元の上向きの状態に戻る。
口から針の様なエネルギー弾を連発するがそれを手のひらで防ぐ。小さな爆発が起きるが、てからは煙が出ている、しかし全くの無傷だった。うろたえるガイスト。そして正々堂々とした姿勢で歩き始めガイストに迫る。殴りにかかるスパイダーガイストだが素早く払われSのパンチが腹に入る。細身の体にしてはとても似合わず、Sのパンチに重みが伝わる。一発で終わらず身軽な動きで連続パンチを繰り広げる。その打撃に耐えきれず、数発喰らったガイストは約5メートルほどの距離まで吹き飛ばされる。しかしガイストもよろめきながらも起き上がった。ブチ切れたかのような叫び声を上げると両脇から二本の蜘蛛の足の形をした触手を出現させ、Sの体を拘束する。触手の力でガイスト体は浮き上がり、再び糸を放つ。
「お前の魂を吸い取ってやる」
するとSの体から出てくる青い光が、糸を通ってガイストの片手に吸収されて行く。苦しみの声をあげるS、するとS脳内から映像が浮かび上がる、それはS自信が映し出されており、武器をふさ使って戦っている姿だった。それを見たSベルトに目線を向け、縦並びについてある4色のスイッチ、上から赤、青、黄、紫のスイッチの、中から赤色のスイッチを選び、押す。すると片手からヨーヨー型の武器が現れ、ガイストの頭をめがけて降る。すると軽く振っただけなのにワイヤーが長く伸びガイストの頭に命中、弱まるガイストは、力が抜け、地面に叩きつく。拘束を解かれたSは容赦無く武器を振り回し、ガイストの体を叩き、弱った触手を損傷させる。苦痛の叫びをあげるガイスト。完全に弱ったところで赤と青2つのスイッチを押しそしてその人差し指を札に触れる、ベルトから伝わるエネルギーがSの両足に溜まり、足を揃え、羽ばたく蝶のような可憐なポーズをとると全身に粉状のエネルギーが覆って行く。気力を振り絞り、起き上がるガイスト。その隙を狙いヨーヨー型の武器を投げガイストの身体を巻きつけ、締め上げる。そして必殺技スティンガー・ライダーキックを発動伸びたワイヤーが縮む勢いでSを急落下させ両足のヒール型器官を鋭利に尖がらせ、蹴りを放つワイヤーがほどかれた瞬間キックが胸にあたりオーラエネルギーがガイストの全身を覆う。
「ぎゃあああああ!」ガイストは赤い閃光を放ち爆発。そしてSに向かってこういい残した。
「あんたはきっと後悔する。そのうちあんたも・・・」
ガイストのからだは、煙のように消滅した。
「え?」
目を覚ました男性
「おい、おい起きろよ!」
「・・・は」
「逃げるぞ!ここはガチでやべえ!」
「あっ、カメラ、カメラが」
「そんなの置いてけ!出るぞ!急げ!」
いつの間にか、朝日の光が夜空を照らし始めていた。
二人の姿を見て、ホッとするS.腕を見ると体が徐々に消えかかっている。時間が経過し、もとの世界に戻り始めているのだ。体がすけ始め、音を立てずにゆっくりと姿を消して行った。
***
気がつくと、私は元の世界にもどっていた。再びあのページをめくって見ると、無事に生還したみたいだった。そして最後には、血で書いたような文字でENDと書かれてる。とてもいい気分にはなれない。でも最後にガイストが言った言葉
「あんたもいずれ、私と同じ運命に・・」
私は気づいた。私の日常は、もう1パターンじゃない。もう他の人たちとは違う生き方を選んでしまったのだから、もう今までの日常には戻れないのかもしれない。
「お父さん、お母さん・・・「今の私は・・・仮面ライダーだから



第一話END








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