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 世界3大映画祭の一つ、第66回ベルリン国際映画祭の授賞式が20日夜(日本時間21日早朝)に開かれ、最高賞の金熊賞に、イタリアのジャンフランコ・ロージ監督のドキュメンタリー「火の海」が選ばれた。地中海を渡って欧州を目指すアフリカや中東からの難民たちと、難民たちの玄関口であるイタリアのランペデューサ島の人たちの日常を撮った。審査員長の米女優メリル・ストリープさんは「我々の目の前にある問題について、映画が何ができるかを気づかせてくれる秀逸な作品」と評価した。ロージ監督は「島にたどり着くことがかなわなかった人々や、難民たちを温かく受け入れ続けている島民たちに賞を捧げたい」と語った。

 他の主な受賞結果は次の通り。

 審査員大賞=「サラエボに死す」(ダニス・タノビッチ)▽監督賞=ミア・ハンセンラブ「アベニール」▽男優賞=マジ・マストゥーラ「ヘディ」▽女優賞=トリーヌ・ディルホム「コミューン」▽脚本賞=トマシュ・ワシレフスキ「愛の合衆国」▽アルフレッド・バウアー賞=「ララバイ」(ラブ・ディアス)▽芸術貢献賞・撮影=リー・ピンビン「長江図」(ベルリン=伊藤恵里奈)