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2014年01月24日

ボリバン1時間足チャートからの相場分析 Part2

前の記事で予測していたレベルをはるかに超えて行った昨日のユーロ・ドルですが、何があったのか気になるところです。その前に引き続きその後のユーロ・ドル相場を解説したいと思います。



白丸の箇所が試されていなかったレベルなのですが、この辺りを僅か数分反発した後は抜けてしまいました。しかもここが現在支持線として機能しています。ここは後ほど解説致します。

まずはAです。Aのロウソクのヒゲはこのロウソクが出た時点では注目することができません。これは赤丸のところで高値が揃った時にAでの反発であったことが確認できます。Bは毛抜きの底ですから重要なポイントです。Cの下ヒゲも同様に、このロウソクが出た時点ではそのレベルの重要性がわかりません。Dでの反発が確認できて初めて分かります。この事からDとCのレベルが抜けやすくなっている事が分かりますね。Aのレベルを試したEですから、ここも抜けやすくなっています。ところがGではほぼAと同じレベルで止まりました。抜けてもおかしくないレベルなのですが、とりあえずもう一度反発しています。

抜けやすい状態にも関わらず反発するケースがありますが、これはその勢いの起点を考えれば納得できる事もあります。Gのロウソク僅か一本でσ2バンドに到達しているのでかなり極端です。こういったケースが反発しやすいのです。急激な動きに対する急反発は良く見られます。同様に、KもIから僅か数本で反対側のσ2バンドに到達していますので、僅かに抜けても反発しています。これらの高値のレベルは非常に抜けやすくなっていますが、何度も反発して戻って行きました。このような箇所は抜けると大きな展開が待っています。(それが昨日の上昇に対するヒントでした)HはGと同じロウソクですが、Iの出現により、IがHを試した動きであったことが分かります。この時点でこれらのレベルは抜けやすくなっています。



さて、昨日のユーロ・ドルの上昇は何が原因であったかを考えます。当然ながらファンダメンタルズが原因なのですが、一応予測していたレベルを僅か数分だけ反発してその後は大きく抜けていきました。ここは高確率で反発すると私も予測していたので、逆に言えば、抜けると大きな展開というパターンも考える事はできました。正直に言ってこの様に大きく動いたのは意外でした。但し、全くヒントが無かった訳でもありません。

・欧州の経済指標発表

昨日の午後5時、5時半、6時と軒並み欧州の経済指標発表がありました。これが大きなトレンドになった要因です。タイミングが悪かったですね。注目していたレベルに差しかかった頃には複数の経済指標発表がありました。短時間でおよそ10の項目がありましたので、様子見するべきであったのです。更に、その前のKのレベルがやはり抜けやすくなっているということも少し原因となっていたのでしょう。もちろん、それだけだったなら私は確実にショートにしていました。レートがこのレベルをもう一度下に抜けたならショートを狙っていたのですが、そうならずに逆に支持線としての機能となって、更に高値を更新しました。

現在のユーロ・ドルは4時間足チャートで見ると過去の長いヒゲのところでピタリと止まっています。このままここから下落する可能性もあり、1.3624の支持線を再び越える事も予測されます。特に今日は重要な経済指標の発表も無い為に、現在の高値を更に抜けていく勢いは無いだろうという予測です。今朝の動きでは早朝からの下落でしたので、今の所私もポジションを持っていませんが、良いタイミングからのショートを狙おうと思います。

  
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2014年01月23日

ボリバン1時間足チャートからの相場分析 Part1

今年初めのシリーズで紹介した相場分析をもう少し続けたいと思います。ボリバンを1時間足チャートに表示させて、σ2のバンドからの反発や抜けを見ていくものです。シリーズで紹介しているように、ユーロ・ドルチャートを今回も見ていきます。こちらの都合上、数日の相場の状況をまとめて解説する方が負担が少ないのでこのような形にしています。日々の相場分析シリーズは過去に数週間に渡ってやりましたし、最近は私もスローペースでブログを更新しています。ご了承下さい。



さて、上の画像中のH、I、Jは14日の記事の画像中のものと同じです。引き続きユーロ・ドルの相場をボリバン一つだけで解説してみようと思います。

大きなロウソクの出現後に一時的にKまで下がりました。これはトレンドの初動に対するリトレースメントの下限になっていますね。Kの後は方向感を失っていますが、しばらくはこのレベルより下に行かずに移動しています。LはJの高値を試した動き、NはLを試した動きだと推測できます。この時点でNがまず抜けやすいレベルになっています。その次に、L、Jという順序ですが、LとJがほぼ同じなので、Lを抜ければJも抜けるという予測ができます。

Kのレベルに戻ったのがM。ここはリトレースメントの下限ですから直ぐに抜ける事はないと読みます。Mで毛抜きの形で一度は反発になりましたが、結局Oまで下落して、このレベルがこの日の最安値となっています。Oはσ-2のバンドですので、この付近で次も反発があるかが気になります。PがNを試した動きだとすると、Pのレベルも抜けやすくなっているという解釈になります。QはOを試したようにも見えますが、σ-2のバンドまで届いていない事とQまでもう少し届いていたらと私は最初に考えます。この辺は私の勝手な感覚的判断によるものですが、最低でも8割くらいまで支持線・抵抗線まで(この場合はO)到達しているのが望ましいです。

Qの後はその日の経済指標で荒れたのですが、一時的に大きくσ+2のバンドを超えた後はバンド内に収まっていますね。Mから始まったスクイーズの状況が確認できるでしょうか?その次の日はRで一度はQのレベルで止まったのですが、その直後のロウソクで大きく抜けています。σバンドで反発した箇所はその次でも反発する事を期待するのがこのシリーズで紹介しているのにこの箇所では失敗になっています。もちろん、失敗とはロングのポジションをRの箇所で取った場合ですね。ダマシ回避のルールとして、スクイーズの状況からσ2のバンドへ到達するケースはNGでした。ですから、スクイーズという一旦落ち着いた状況からならそのレンジ場の上限・下限どちらへも抜けていく可能性がありますので、σ2バンドからの逆張りは一番危険度が高いのです。これはシリーズその1で書いてあります。

ということで、トレンドらしき初動であるHのロウソクを見て、その後に方向感を失った連日の相場がスクイーズに入ったという事が認識できればQで再び反発するだろうという考えは起きないので、その箇所とσ2バンドが重なったらロングエントリーという事は当然ありえません。ここは素直にレンジ場ブレイクという形になりました。1時間足チャートで見えるレンジ場は値幅が大きいので捉えにくいかもしれませんが、一度は大きく上昇した勢いが2日連続してその勢いに乗ったような動きが無かった為に、この辺りはレンジ場的に動いているという風に見えている事が必要です。



その後のユーロ・ドル相場です。15日から17日にかけてのものですが、Sはその翌日に試された動きなので、ここから更に勢いに乗って下落したとはいえ、この日に抵抗線を引く箇所でもありません。とりあえず、Tから上昇したので、Tが仮底になり、UがTを試した動きとなります。Uから一気にσ+2バンド付近まで行ったのですが、その直前で止まっています。しかも数本のロウソクがその辺りの高値で止まったのでここは注目しておくべき箇所となったのです。ところが、そのレベルというのがSと同じであった為にSを試す動きとなった訳で、この箇所は抜けやすくなっている状況でした。その後のファンダメンタルズの影響で乱高下した相場ですが、確かにSのレベルは抜けています。VはTと同じレベルになりました。この時点でVが抜けやすくなっていますし、Tがほぼ同レベルという事なのでTも抜けやすくなっています。実際にその翌日(先週の金曜日)に抜けてここもレンジ場ブレイクになっています。

ところで、画像中の白丸の箇所も数本のロウソクが同じレベルの高値を共有しています。ここは1.362のレベルですが、未だに試す動きがありません。ということは、この辺りまで戻ると反発するという可能性が高くなっています。しかもこのレベルは下落の起点ですので、Sam Seiden氏によるプライスアクションのパターンが使えます。(過去記事参照) 1時間足チャートの全体像からしてもこの位置はほぼ中央にあり、いわゆるミドルライン的なポジションの機能があるかもしれないと考えれば、この辺りでショートはかなり有効かと思われます。この予測が当たるかは後日に分かるでしょう。私も今から楽しみなショートエントリーを期待しています。

ファンダメンタルズとボラティリティー

ところで、このシリーズで解説している通りに1時間足チャートのボリバンσ2バンドが他の時間足チャートとは違って、より平均的にそのボラティリティーが示す限界で反発する傾向が強いということから、一度その付近で反発したなら2度目の反発を予測するという事で良いのですが、そもそも1Hチャートのボリバンσ2バンドに達するという大きな展開というのはファンダメンタルズが少なからず関わっているものです。このブログでも何度も書いてきたように、そういった時間帯での取引は基本的にはタブーです。しかし、大きな動きがないとσ2バンドまで到達しないという事もあって、この辺のジレンマというか矛盾がある為にエントリーの判断が迷うかもしれません。そこでファンダメンタルズとの絡め方について私なりの考え方を教えたいと思います。

取引タブーのイベント

まず第一に、要人の発言(特にドラギ総裁やバーナンキ議長のFOMC声明)やアメリカの雇用統計などの発表時には絶対に手を出さない事です。これらの定期的なイベントは相場に対する影響が非常に大きく、その時の相場の乱高下は当たり前のように起こります。

経済指標発表時の対策

通常の経済指標発表時は、複数ある時は必ず様子見をして、影響が強いものでも1つか2つしかないなら様子を見た後にトレンド続行を期待して順張りするのも悪くありません。気をつけたいのが、ロンドン市場時にある英国の経済発表などでポンドが大きく動く時です。間接的に影響されるユーロ・ドル相場では乱高下になったりすることもあるので、欧州の経済指標の時にだけポジションを取る方が安全だと思います。同様に、豪州の経済指標発表があるなら、直接AUD/USDなどのペアを選ぶべきでその時にユーロ・ドルやドル・円などのペアでトレードするのは間違っています。よりマイナーの通貨ペアで取引した場合には、一定した動きよりもやや乱高下になる事があるので、順張りがかなり不利になっています。

次回もまた引き続きボリバンを使った相場分析です。
  
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2014年01月14日

過去の高値・安値でピタリと止まる箇所

過去のロウソクの高値・安値でピタリと止まる事は意外によくあるものです。そうした箇所を全てのチャートから探せば、それこそ毎日のように数回はあります。その一方で、ここでもう一度止まるだろうという予測が見事に外れることもあります。総合的に見ると、当たり・外れの統計からその確率は信頼できない数字なのですが、あるケースによってはそれらの中から絞り込んで確率を上げることも可能です。単純に当たり・外れを一喜一憂で片付ける必要はないのです。もちろん、サプライズの動きだけは常に予測不可能なので、そういった動きの起こりやすい時間帯での相場分析はここでは論外になります。

いきなり結論からですが、過去の高値・安値に注目するだけでも再びピタリと止まる可能性(許容範囲5~10pips)があるかどうかある程度分かってしまいます。これは漠然と眺めているだけでは気づくのに数年もかかるかも知れませんが、ボリバンを使う時に見えてくるものがあります。この使い方は前回のシリーズで紹介した相場分析と同じものです。結論から入った後は遠回りに解説してありますので、じっくり読んでみて下さい。

この記事は前回のシリーズの続きという形になり、引き続きその解説をしますが、その時に私が立てた2つ予測が実現しました。まずは下の画像から見て下さい。



同じユーロ・ドル1Hチャートです。もう一度前の記事で取り扱った画像をチェックしてみて下さい。同じA~Cを確認できると思います。画像にはAのレベルに黄色の抵抗線を加えてあります。

さて、前回の記事で解説したとおりに、A-Bのレベルを試した動きがCであり、Cの出現によりC及びA-Bのレベルが抜けやすくなっているというものでした。その後にDのレベルから始まった下落、そしてEからの下落などが目立ちますが、この時も実際にFがEを試す動きに、そしてGがDを試す動きになっていました。そして試された動きのあったDのレベルは抜けやすくなっていることから最終的にHのロウソクの出現とJのレベルでの仮天井となりました。

ところで、試す動きには僅かに抜けてもその後反発するものや、前回の反発した箇所の90%くらいまで到達したものの結局100%まで届かずに反発するものもあります。感覚的に許容範囲をざっくりと設定すると、前回の反発した箇所を85%から115%にかけて試す動きがあると考えてよいと思います。ピタリ賞となるのはこのうちの90%以上110%未満といったところでしょうか。

さて、H及びJまで伸びるという予測が前回の記事で書いたとおりです。このシリーズではσ2付近での反発レベルはもう一度試されるというのと、試された動きがあった場合はそのレベル付近は抜けやすくなるという傾向について書きました。この傾向について一つ注意したいのが試されたレベルに戻ってくるタイミングです。Dに戻ってきたロウソクが30本以上も後なので、こうなるとEはFで試されてE及びFは抜けやすくなっているとはいえ、さすがにDを試す動きがあるだろうと解釈する必要があります。しかもタイミング的な要素に加え、Dまで戻ってくる途中経過に安値の更新もありました。もしDの下落後にレンジ場になっていたら、状況は違ったかもしれません。Dに戻ってくるタイミングの遅れとDから更に下落を見せた動きの後では、Dはもう一度試されるべきレベルという解釈は納得です。これはAのレベルを試したBでも見られますね。比較的長く続いたAの下落からBに戻ったケースもギリギリでピタリ賞の範囲です。Cでも同様ですし、FはEのレベルでのピタリ賞で、GもDのレベルでのピタリ賞、更にHでも一時的ではありますが、Aでのピタリ賞となっています。

Gは大きな陰線であったのにもかかわらず、私が前の記事で予測していたレベルより僅かに上の1.3547付近で止まったのですが、あれほど大きな陰線があるならその後に続く相場の動きは下落の影響が出てきてもおかしくはありませんでした。これはプライスアクション通りに相場が動かずに、サプライズ的なファンダメンタルズが入った事を意味しています。実際に、この日のNY市場の時間にECB(欧州中央銀行)のプレスカンファレンスがありました。

その翌日にはミドルラインを割るほど下落したのですが、10日の夜にはアメリカの雇用統計発表があったので、再び大きな上昇の急展開がありました。その時間帯とロウソクのHは同じです。Hの高値はそのファンダメンタルズの影響にも関わらず、きっちりとAのレベルで反発していますね。いくらサプライズの動きがあったとはいえ、さすがにAのレベルに戻ったならやはり反発せざるを得なかったようです。ここはプライスアクションがサプライズの動きに勝った珍しいケースを証明しています。この時の急展開上昇がサプライズが要因ではなかったとしたら、恐らくGのレベル付近で止まったように思います。GはDを試す動きだったので、今度は抜けるという予測は良いのですが、さすがにGの大きな陰線の影響を受けずにすんなりと超えていくのも稀です。Gの陰線のヒゲも長いですし、こういう箇所は簡単に抜ける事はないです。もちろん、サプライズ的な動きだけが例外となり、それが実際そうなってHのロウソクがGを抜けたのです。

それでもHはAを超えることができずに、プライスアクションのセオリー通りに一時的ですがAでピタリ賞の反発です。その後はHの次のロウソクの安値であるIまで急落しています。これはかなり大きな急落ですし、しかもGの高値のレベルより下に戻りました。あたかも急激に飛び出していった勢いを調整するかのように、IはFの高値のレベルまで戻って調整が入ったような感じです。これはFを試したのではなく、Gを試すことなく勢いでた分を調整しようと更に勢いあまってFまで到達したという感じですね。経済指標発表の影響が素直に出やすいファンダメンタルズの一つであるアメリカの雇用統計なのですが、今回はプライスアクションの影響も強く受けていました。非常に面白い相場の動きだったと思います。

さて、ピタリ賞についてはだいぶ分かったと思います。ポイントとなるのが、戻ってくるタイミングとどの様な状況から過去の高値・安値に戻ってくるかです。戻るのが遅いほど、そのレベルに到達したならピタリ賞の確率が高くなり、しかもより深いレベルからの到達ならば、ピタリ賞になりやすいという傾向です。深いレベルとは、例えば、過去の高値に戻る時に、より深いレベルである安値から戻った時はピタリ賞が見られ、逆に浅いレベルから戻るならピタリ賞にはならないという事です。ざっくり言うと、仮天井後にレンジ場になってそれからその高値を試す動きが見られるなら、そのパターンではピタリ賞にはならないという予測です。

具体的なタイミングについて

これは重要なダマシ回避ルール要素なのですが、私の経験上の感覚でしか説明できません。最低でも20本のロウソクくらいでしょうか。出来れば再び過去の高値・安値に戻るのに30本くらいはあった方が良いと思います。或いは、例え15本であったとしても、急激な下落の後に急上昇があって再び仮天井を試すならそこでピタリ賞があってもおかしくありません。このケースなら、例えタイミング的に早くても、深いレベルからの戻りが十分なのでOKという解釈です。最後になりますが、基本的にはファンダメンタルズの影響がある時間帯が絡むとこのような傾向は使えない傾向があります。もちろん、その他全ての手法に影響を及ぼすファンダメンタルズなので、この手法に限った事ではないのは言うまでもありません。また、同じファンダメンタルズの影響が出る経済指標の発表でも影響力が強いものとそうでないものがあり、影響力の弱いものほどサプライズの動きがなく、プライスアクション的にセオリーに動きやすい事も覚えておくべきです。
  
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Posted by PipDealer at 11:42Comments(0)ボリンジャーバンド

2014年01月08日

ボリバン1時間足チャートを駆使する その3

シリーズ3回目になります。

ボリバンのσ2で反発するかそれとも抜けていくか、これは結局のところ、プライスアクションの視点を入れないと見極めることができません。究極的に言えば、σ2のバンドからの反発は支持線・抵抗線が抜けやすい状況があるかどうかによります。つまり、ボリバンのツールを表示させるだけではここの箇所でレートがどう動くかというのは分からないのです。今更ながら当たり前ですよね。もしツールが反発・抜けを教えてくれるのならFXで負ける人はいないはずです。こうして書いてしまうとこのボリバンを解説しているシリーズは何の為にあるのかと疑問に思うかもしれませんが、ボリバンのσ2という目安のラインが無ければ反発するであろう箇所が分からないからです。σ2のバンドを目安の反発ラインとして使い、更に支持線・抵抗線の存在を探るという手順が理想です。

前の記事の画像で解説した通りに、抜ける箇所というのは既に2回反発した箇所が候補になります。もちろん、3回目の反発になることもあるので、ライブで見ながらしか判断できません。但し、トリプルトップ・トリプルボトムという形が見られるのは比較的少ない方です。この様な状況でエントリーする場合、全体像も見る必要があります。ロングを試みるなら中の下辺りからの仕掛けが安全で、ショートなら出来るだけ高値に近い箇所から試みる方がベストです。そして、より重要なレベルがある場合には、それらを優先にして中途半端な位置にある高値・安値は見送るべきです。

せっかくですから最近のユーロ・ドル相場から見てみましょう。



3日のAの高値を試す動きは6日のBでした。昨日7日はこのレベルに再び戻り、このケースでは3回の反発になりました。Cの高値は若干Bよりも高い位置まで伸びていますが、ほぼAと同じレベルです。さて、リスクを承知でこのレベルで逆張りをして損切りを10pips位にして反発期待でも良かったケースですが、これが抜ける場合だと-10pipsです。期待値の高い逆張りですので失敗覚悟でチャレンジするのも良いのですが、私だったらここは逆張りではありませんでした。ユーロ・ドルの1時間足チャートを見れば分かりますが、画面全体をこの相場の全体像と考えてみると、現在はかなり低い位置にレートがあります。つまり、これから上昇していく可能性が高いという見方ですので、A~Cのレベルに再び戻ればかなりの確率で抜けて上昇していくことが今の時点で予測できます。ここはトリプルトップ抜けという形になりますから、比較的素直に上昇すると予測します。

ところで、全体像という表現は相対的なもので、同じ全体像でもユーロ・ドルの日足チャートではレートは真ん中よりも上に位置しています。このシリーズではデイトレードの目線で解説しているので、基本的には日足チャートなどは使わなくてもOKですが、当然ながら6日の安値付近に近づくなら目線をスイングに変えて4時間足チャートや日足チャートを見るようにします。このレベルを抜けるとなると、4時間足チャートからだと、もう少し下落する余地があり、日足だともっと下落する余地がある事が分かります。但し、抜けやすい状況というのがダブルボトムですから、まずはσ-2付近で反発するかもしれないという予測が先になります。


2回目と3回目の反発について

さて、もう一つ言及しておかなければならない事があります。これもルールの一つとして必須です。過去記事では3回目の反発を期待してエントリーをする事も書いてありますし、そのケースでは4回目からの抜けを期待してエントリーする事もについても触れています。究極的には3回目で抜けるかそれとも4回目かは誰にも分かりません。ただ言えるのは、4回目に再びそのレベルにレートが戻るとなるとかなりの確率で抜けて行きます。つまり、4回目なら順張りで、3回目なら基本的には逆張りで構えてもOKです。逆張りの期待値が大きいのでチャレンジする価値は常にあります。

もう一つ重要な点が、過去記事で3回目の反発期待について書いたのは、そのレベルとσ2との関係がなかったからです。つまり、2回σ2で反発した数日前のレベルをレートが3回目に訪れたその時も、レートがボリバンのσ2バンドに達するかどうかという点が違います。ボリバンのσ2で2回反発すると、3回目は抜けやすいという特徴があります。同様に、忘れてならないのがボリバン1Hのミドルラインも反発・抜けのレベルとして注目すべき箇所になっています。更に、大胆に言うならば、他の反発の箇所よりも、ボリバンのミドルラインとσ2からの反発が目立っている時には2回目の反発の可能性が高いです。「目立っている」というのは、毛抜きパターンや長いヒゲがある時です。それから、3回目に抜ける時には更に深いレベルまで達するということを覚えておいて下さい。例え僅か抜けて再び反発しても、その様な動きになる傾向があります。これは、2回目の反発が1回目の反発の箇所を「試す」動きなので、一度試されたレベルは抜けやすくなるという傾向があるからです。このことから当然ながら1回目の反発したレベルは最初の反発レベルになっていないといけません。このレベルで既に反発しているのであれば、それは2回目の反発になります。これは書くと当たり前なのですが、相場分析中にはうっかり見落としてしまいがちです。

下の画像でこれらの事を詳しく解説します。言葉だけでは意味が掴めないと思います。ちなみにこの相場のパターンに気づいている人はあまりいないかもしれません。



AからIのσ2のバンドで反発したロウソクを取り扱います。Aからいきます。ヒゲが長いロウソクですし、この辺りでまた反発があるだろうという予測ができます。そしてBでの反発がありました。この時点でAの高値を試す動きであるBを確認するできた訳ですが、このレベルは抜けやすくなるという解釈になります。そして、Cで僅かに抜けましたが結局反発しました。その理由はこの間のユーロ・ドルが全体像の上に位置していたからです。10月の24日辺りでした。

今度は下のσ-2バンドで反発したロウソクのヒゲをみましょう。Dからです。Dはかなりヒゲが長いですね。強い反発があったようです。Eは少し大きめにミドルラインを割っていますが、Eからの急上昇はちょっと注目すべき箇所です。何故ならEからBへの変動がかなり大きいからです。その重要性が判明したのが翌日のFで、これは明らかにEを試す動きだったと分かります。

さて、Eは既に試されたレベルですから、今度下に抜ける時にはEよりも下に行くだろうと予測します。それがGです。でも大きく抜けずに再び反発しています。Gからの反発もかなり大きいですね。という事はGの箇所は重要かもしれません。それを証明したのがHでの反発です。これは同じレベルですね。今度はGは試されたのですから、更に下抜けする時はGよりも下に行くことになります。そしてIでの反発です。ここでもまた少し抜けただけで止まっています。では何故そうなったのかを考えてみて下さい。^^

いかがでしたでしょうか。σ2バンドで反発が明らかな箇所は試される傾向が強く、2回目の反発がよく見られます。特にレンジ場気味で動いている場合は反発する確率も高いようです。このことから、まだ試されていない箇所はこれから試される可能性もあります。特に、久しぶりに到達する高値・安値は、例え一度は試されていても長い期間を置いて再びレートが訪れるならもう一度試す動きがあり、そのレベル付近で反発する可能性が高くなっています。ユーロ・ドル相場では、現在の位置から割と近い所の安値では、1.353、1.349付近だと思います。

ここまでをおさらいします。

・ボリバン1Hのσ2からの反発は比較的確率が高い
・σ2からの反発も色々なケースがある
・バンドウォークになってトレンドになるのは1週間に2回くらい
・反発せずに抜けていくケースにはレンジ場からのブレイクアウトがある
・反発せずに抜けていくケースにはダブルトップ・ダブルボトムからのブレイクアウトがある
・1Hチャートの全体像を把握して分析する必要がある
・重要な箇所に差し掛かる時にはデイトレード目線からスイングに変える
・過去数日でボリバン1Hのσ2で2回反発した箇所に注目し、3回目抜けを予測する(4回目もあり)
・試されたレベルは抜けやすくなる傾向がある

  
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Posted by PipDealer at 14:02Comments(2)ボリンジャーバンド

2014年01月07日

ボリバン1時間足チャートを駆使する その2

前回の記事の続きになります。

一般的に、ボリバンのσ2をトレンドの終点・起点と考えて、ボラティリティーの限界からの逆張りを試みた場合は必ず失敗します。ボリバンのσ2からの逆張りについて書いてある書籍やFXの手法に詳しいブログなどでも良いですから読んでみてください。どれ一つとして推奨しているものはないと思います。そしてこのシリーズではそれを覆すものですが、それはダマシ回避ルールがあるからです。これは後に紹介します。^^ 

それでは前回紹介したチャートの検証項目についておさらいします。

ユーロ・ドル1時間足チャートにボリバンを表示させてみて、ロウソクがσ2にタッチすると反発するかどうかが検証の要点でした。タッチして即座に反発するというケースに限定しているのではなく、やや緩い条件でざっくりと見ています。いくつかのケースは前回の記事で少し触れました。すなわち、許容範囲を10pipsと設定したものを含め、数本だけバンドウォークしてから後の反発も含みます。更に、反発が成功した例でσ2から20pipsくらい逆走したならそれだけで反発の定義とし、バンドウォークもσ2にタッチした後で最低でもロウソク3本連続してσ2に沿って動いている時をバンドウォークとします。

*この時に注意したいのがロウソクの高値・安値ばかりを見てバンドウォークの現象をチャートでチェックするのではなく、例えばロウソクが一つでもミドルラインまで逆走したらそこでバンドウォーク終了というふうにします。何故ならバンドウォークという現象はあくまでもσ2に沿ってレートが動くもので、ロウソクがランダムに上下している局面、ミドルラインまで戻っては再びσ2に沿って動くというようなケースではバンドウォークの定義もやや緩くなるからです。バンドウォークとしてカウントするのは、ロウソクがミドルラインまで戻らずに連続的に最低でも3本はσ2に沿って動くと考えて下さい。例えσ2に触れているロウソクでもその高値・安値がミドルライン付近にも戻っているならそのロウソクはバンドウォークに含まれません。下の画像を参照して下さい。



Aの大きな陰線が最初にσ2に触れたロウソクですが、次のロウソクはBの高値まで逆走しました。これはミドルライン付近ですから、例えBの安値がσ2に沿って動いているからといって、AとBをバンドウォークのロウソクとしてカウントしません。バンドウォークとして数えるのはその次の陰線からになります。バンドウォークをする数本のロウソクから更にトレンドとして定義する必要がありますが、上の画像ではトレンドと呼ぶに相応しい一連の陰線がかなり微妙です。バンドウォーク前のロウソクから見ていくと下落の傾斜がより認識できるのですが、間に大きな陽線も絡んでいますので、トレンドと呼ぶにはきれいな形ではないです。実際にその後にすぐにミドルラインまで戻っている所にも注目して下さい。

逆に言えば、1時間足チャートでσ2に沿って動いている明確なバンドウォークが見られる時というのは、大きなトレンドが発生している事に気づきくはずです。そして、その様な大きな相場の動きというのは1週間にせいぜい2回あるくらいです。ですからボリバンの1Hチャートの場合、σ2バンドからの反発が他の時間足チャートよりも比較的確率が高いのです。これは私の経験上の知識として現在も利用しているチャートパターンです。

デイトレードの相場の全体像

1週間あたりに約2回程ボリバン1Hのσ2に沿ってきれいなバンドウォークが起こる現象は比較的安定しています。これが基準値として今回のシリーズを書いています。当然ながらアメリカの雇用統計などといった相場に大きく影響するイベントはここでは考慮していません。

この傾向の他に、デイトレードの視点からボリバン1Hがかなり有効だという捉え方があります。今度はチャートの全体像を見て下さい。MT4の設定やモニターの大きさなどにも影響するかもしれないですが、現在私の使っている新しいモニターだと(ワイドスクリーンの23インチ)10日分ギリギリで表示されます。あまり神経質にならなくてよく、およそ1週間分(5~7日分)をボリバン1Hチャートの全体像と考えてOKです。この1Hチャートが示す全体像がデイトレード用にとてもバランスの良いものとなっていて、他の時間足チャートでは視野が狭いか広すぎになっています。

例えば4時間足と日足でも比較的σ2からの反発率が高いのですが、これらのチャートはスイングの目線になってしまい、その相場の全体像を捉えようとすると1ヶ月から6ヶ月以上の期間のロウソクを見る必要があります。こうなるとカバーする視野がかなり大きくなります。デイトレードでは1ヶ月以上も過去のロウソクを見る必要がないです。せいぜい1週間くらいの過去の高値・安値が今日の相場に影響してくると考えてOKです。1ヶ月以上前のロウソクが今日注目すべきであるのかどうかは、そのレベルにまで戻ってこないとまず話しになりません。通常は1週間の平均のボラティリティーがデイトレードに役に立つという事になります。

さて、1Hチャートにおけるボリバンのσ2バンドからの反発とその裏にあるロジックはある程度納得いけたと思います。今度は反発にならなかったケースからダマシ回避のルールなどにも触れたいと思います。ただ単にボリバンのツールと1週間の平均トレンド回数だけを基にしてトレード手法を考えるとなるとまだまだ不十分です。何故σ2で反発にならなかったかを考えなければいけません。逆に言えば、何故トレンドになったかを考える必要があります。


トレンドになりやすい状況

あるケースにおいてはトレンドになりやすい箇所が割りと明白になっています。そういった状況に相場がなっていると、例え1Hチャートのボリバンσ2に達しても反発にはならず、むしろそのまま伸びていく傾向が予め分かってしまいます。これはプライスアクショントレードの視点で分析する必要があり、この視点がないとこのようなボリバンを使った逆張りは不可能です。まず最初のトレンドになりやすい状況を紹介します。それはレンジ場です。その解説はもう必要もありません。次に、ダブルトップ・ダブルボトムのような形成、或いは単純に同じレベルで反発している箇所があった時にトレンドが起こりやすいです。これも過去記事に何度か書きましたが今回は画像付きで詳しく解説します。




およそ1ヶ月前のユーロ・ドル相場です。11日から13日分を1時間足チャートで見ています。11日につけたAの安値は長いヒゲになっていますので、Dでの反発は納得です。Bは11日の高値で、12日にその高値を試す動きがCでありました。何故ここでも予測が可能かというと、Bでつけた高値から一気にミドルラインまで戻ったのが原因です。ここまで戻るともうBを超えて上昇する勢いはないと読みます。さて、CはBの高値を試す動きですが、このCが出た時点でBとCはダブルトップのレベルとして考えます。形としてもダブルトップなのですが、実は同じレベルで反発した箇所なら形は崩れていてもOKです。ですから、AとDはダブルボトムとして見れば、その翌日のFで抜けるという予測になります。AとDのレベルはその翌日も試されるのですが、そもそもDがAの安値を試す動きでしたので、更にそのレベルを試すということは今度は抜けるだろうという解釈になります。3日連続で試されたという事も関係しています。頻繁に試される箇所は抜けやすくなります。

今度はBとCのレベルを考えてみます。このレベルは今度レートが訪れた時には抜けやすくなると考えますが、13日の高値はEで止まっています。この後は次の画像で解説します。



Eの高値が出たのは13日で、14日にはそのEのレベルで一旦は止まったものの(Gの箇所)そのまま4本分バンドウォークになりました。一見するとEからの下落は大きいですし、ここは注目すべき抵抗線が存在しているのではないかという解釈も出てきます。そのような考えはEの箇所だけを見て判断すると間違ってはいないのですが、全体像から見ると逆です。Gで僅かな時間反発があったのですが、結局Eのレベルはあっさりと抜けていきました。これはこの数日の全体像から見ると、Eが真ん中の位置にあるからです。しかもEのレベルはGに至る直前で若干試された感じもありますね。とにかく、Eはここ数日の間では重要ではなく、B-Cのレベルが最重要な高値のレベルとして認識されるべきです。Eの高値ではありません。そして、B-Cのレベルが試されたのがHという解釈なのですが、どちらかというとCのレベルが試された感じでしょう。ということは、この時点でCは抜けやすくなるという解釈になります。もちろん、Hも抜けやすい状況です。残念ながら、18日に確かにこれらのレベルを抜けたのですが、その日はFOMC声明があった日でしたのであまり参考になりません。ちなみに18日の高値はBのレベルでピタリ賞で止まっています。偶然とは思えないほど抵抗線が機能しています。

次回に続きます。^^
  
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Posted by PipDealer at 12:37Comments(5)ボリンジャーバンド

2014年01月04日

ボリバン1時間足チャートを駆使する その1

あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。^^ 昨年のクリスマスを後の相場は意外にも大きく動きましたが、急な動きは休みの間によく見られます。来週の月曜日からの取引もやや様子見しながら手堅くする方が良いようです。

さて、今年最初の記事はボリバンによる相場分析についてです。これまでにもボリバンを使っての相場分析は記事にしたのですが、今回のものは特に過去記事には書いてありません。この記事で紹介するボリバンによる相場分析はその全貌のごく一部なのですが、特に逆張りエントリーに限定して取り上げています。注意したいのが、このシリーズの相場分析もやはりユーロ・ドルの相場を中心としています。ユーロ・ドルが一番安定しているというのが私の経験上の認識です。

*この記事は初心者向けではなく、記事内の表現も過去記事からの引用のものもありますので、過去の関連記事に目を通されてない方には理解が難しい箇所もあると思います。基本的には常連の読者向けになります。


σ2からの逆張りはタブー?

DNAボリンジャーバンドの手法ではそのユニークなエントリー方法からσ2を使った逆張りを紹介しましたが、その手法のエントリーは順張り的でもあり、かなり特殊なものです。一般的には、ボリバンのσ2からの反発期待の逆張りはリスクが高めです。そもそもこれらのバンドは毎回ボラティリティーの限界を示しているのではなく、あくまでも統計的正規分布基が元であって、よく誤解されがちな9割以上でバンド内で収まるという確率とσ2からの反発の確率がイコールの関係であるというものではありません。すなわち、σ2から反発する確率は9割ではないという事です。当然ですね。もし9割の確率で反発するなら皆が勝ち組になっていたわけで、このブログの存在さえなかったはずです。^^;

更に、スクイーズからエクスパンションへと展開していくバンドウォークが見られるトレンド時には、σ2に沿って更に上昇・下落が続くという動きになるので、ここの箇所での逆張りは最もリスクの高いエントリーの一つになっています。逆張りの期待値を考慮すると、とにかくチャレンジするのも悪くないようにも思えますが、意外にもそうではありません。何故なら、σ2に到達したら即逆走するわけではないからです。σ2付近でのレートの動きの幾つかの例を挙げてみます。

・σ2に到着後5pips以内の誤差で反発 (比較的稀なケース)
・σ2を10pips程抜けてから反発 
・σ3まで伸びてから反発 (比較的稀なケース) 
・σ2に到達後、ロウソク2~3本のバンドウォーク後に反発 
・バンドウォークになりトレンドが形成され反発がない

損切りを10pipsくらいに設定すれば、上のケースのうち、3つが損切りでポジションを失うケースになり、その時の勝率は4割になります。逆張りですから最低でも期待値を3:1(利益3に対する損失1)とした場合だと、4割が勝ちの4の3倍、6割が負けで6x1とすると、12:6の2:1の期待値になってしまいます。これでは逆張りの意味がありません。

ケースを絞り込む

トレンド時にはボラティリティーが徐々に大きくなっていきますから、σ2もエクスパンションという形で広がって行きます。そうなると限界のラインが大きくなるので逆張りが可能だと思って仕掛けた箇所よりも深いレベルを考慮する必要があります。つまり、この辺りから逆走するだろうと仕掛けた逆張りのポイントは後で見ると実は浅かったという事になります。エクスパンションになる時には、σ2が急な傾きになって広がるので、究極的にはバンドのエクスパンションが終らないとボラティリティーの限界が分からないのですが、それはトレンドがどこで終るかという見極めと同じです。結論から言うと、目安となる支持線・抵抗線が見える場合以外はトレンドがどこで終るかというのは誰にも予測できません。

エクスパンションになる箇所からの逆張りはタブーというのが当然最初の絞り込むケースとなりますが、要するに、既にスクイーズにある状態からレートがσ2に到達するようなケースでの逆張りはタブーということで、これはいわゆるレンジ場ブレイク時の逆張りがタブーだという分かりやすいものです。レンジ場からのブレイクでは逆張りではなく、順張りがセオリーなのでいまさら説明の必要もないですね。ざっくり言えば、スクイーズではない状況からレートがσ2に差し掛かったケースからの逆張りは勝率が高いという理論になります。

より確率の高い逆張り

逆張りは究極的には最高値・最安値付近からの仕掛けで、買われすぎ・売られすぎだろうというレベルからのエントリーです。これを良く理解していれば、逆張りに対するある一つの案が生まれてきます。それは、より高値・安値の箇所からのエントリーを意識するという視点です。中途半端な箇所から逆張りすると確率が低くなるのはむしろ当然ではないでしょうか?ですから、(これも当然ですが)1分足チャートでボリバンを使ってそのσ2から仕掛けてみようというのは愚かな行為です。1分足チャートで見る相場はあまりにも小さいからです。

ここまでわざとらしく書けばヒントとして捉えられるはずなのですが、つまり、5分足チャートでもボリバンのσ2をボラティリティーの限界として考える分にはまだまだ中途半端ではないかという推測もすぐに浮かんできます。では15分足チャートならそのσ2はボラティリティーの限界を示す確率が高いのか、或いは別の時間足チャートが適しているのかという問題まで発展しますが、経験上の結論から言うと、15分足チャートも実はまだまだ視野が狭いのです。

ボリバン1H(1時間足)チャート

デイトレードの相場分析では1時間足、15分足、そして5分足チャートも使いこなすというのが理想的なマルチタイムフレーム分析です。これまでは1時間足チャートを使っての相場分析の解説はしてこなかったのですが、基本的には私も毎日見るチャートではあります。特に、ある節目に差し掛かっている時はボリバンの1Hチャートがとても役に立ちます。どういう時かというと、まずレートが1Hのミドルバンドに近づいている時です。そして、ボリバン1Hチャートでレートがσ2のバンドに近づいている時にも注目します。何故なら、比較的高い確率でレートが反発するからです。百聞は一見にしかずです。まずはチャートを開いて検証してみて下さい。

検証項目

ユーロ・ドルの1時間足チャートにボリバンσ2とσ3を表示させる。ミドルラインは20。

・σ2バンドに到達した最初のロウソクを見つける
・この後に比較的連続的に上昇・下落があるか(殆どのケースではトレンドがない)

良く見られる傾向

σ2バンドに到達して尚も上昇・下落が続くなら大きなトレンドになっているのですが、その部分も大体予測が可能です。過去1週間の最高値・最安値を見つけ、そのレベルで2~3回試された動きがあるかチェックしてみて下さい。これはつまり、ダブルトップ・ダブルボトム抜けという形からトレンドになる展開と似ています。同じレベルで数回反発しているなら、それを一旦抜けると大きな展開が待っています。注意したいのが、そのレベルが1Hチャートの全体像のどの位置にあるかによっても状況が変わります。およそで1週間分の相場を見て判断しますが、全体的に下の位置にある時にダブルトップが形成されたなら、このダブルトップは抜けやすくなっていて、その後の展開は比較的大きく上昇する傾向があります。尚、トレンドという一連のロウソクの動きは連続的に陽線・陰線が出ている状況なのですが、僅か4,5本だけではトレンドの定義を満たさないものと理解して下さい。

σ2バンドに達した後に逆走になっている事よくあるはずです。しかもミドルバンド付近まで逆走していく傾向がよく見られます。このパターンに注目すると逆張りが可能ですが、前述したように、時にはσ3辺りまで伸びいって一気にミドルライン付近まで戻るというような動きもありますし、数本のロウソクがバンドウォークして小さく高値・安値を更新してから逆走というパターンもあります。

次回に続きます。^^

  
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Posted by PipDealer at 11:58Comments(0)ボリンジャーバンド

2013年07月10日

解禁!DNAボリンジャーバンド手法 その2

前回の続きです。早速この手法のエントリールールから説明していきます。この手法は4時間足チャートを用いた方が良いとの事ですので、デイトレードも可能な局面があるものの、あくまでもスイングトレードの視点を重視したいと思います。

一応この手法のエントリールール(ダマシ回避ルールを含む)を解説していきますが、実は酒田五法によるプライスアクションのロジックだけでもその仕組みが説明できます。(但しダマシ回避ルールについては、酒田五法とは無関係)そちらの方がむしろ簡単なので、後で説明を加えたいと思います。

ステップ1.

4時間足チャートでボリバンを表示させ、σ2を超えたロウソクのヒゲを見つける。このヒゲを発見した時点で、ヒゲの高値・安値を仮天井とし、このロウソクを仮天井・仮底のロウソクとする。

ステップ2.

下のヒゲがσ-2を超えている場合、この仮底となったロウソクの実体と一つ前のロウソクの実体を比べる。仮底のロウソクが小さいなら、それの高値(ヒゲを含む)がロングエントリーのレベルとなる。仮底のロウソクの実体が大きい場合は、更にその一つ前のロウソクの実体の大きさと比較して、仮底のロウソクの実体よりも小さいロウソクを見つけるまで戻る。見つけたら、そのロウソクの高値(ヒゲを含む)がロングエントリーのレベルとなる。

*ショートエントリーは、上記のルールの逆になります。

ステップ3.

エントリーのレベルを設定した後、レートが高値・安値を更新した場合、この新しいロウソクを仮天井・仮底とし、ステップ1とステップ2をやり直す。

ダマシ回避ルール

・反対側のσ2のバンドが縮小し始めているケースのみにエントリーする
・エントリーレベルがミドルラインに近い場合はエントリーしない



上の画像では、Aの下ヒゲがσ-2のバンドを超えています。このロウソクを仮底として、このロウソクの実体よりも小さいロウソクがあるかを探します。Aは十字線ですので、この場合はAの高値をロングのレベルとします。とてもやさしいケースです。通常は反対側のσ2のバンドが縮小し始めるようなケースでは、バンドウォークが起きている最中なので、注意が必要ですが画像ではスクイーズなのでその心配はありません。



複雑なケースです。Aが最初の仮天井のロウソクとなりますが、Aの安値はすでにミドルライン付近なので、このロウソクはルールによる仮天井とはなりません。Bが最初の仮天井候補となります。Bの前のロウソクAは大きいので、Bの安値がショートのレベルとなります。ところが、次のDのロウソクの高値に注目すると、僅かながらも高値更新となっています。Dのロウソクで高値の更新がDの安値よりも先になった場合だと、Bの安値でエントリーを待っていた状況をキャンセルする事ができます。その場合だと、Dを仮天井ロウソクとし、Dよりも小さい実体のBの安値がショートエントリーのレベルとなります。Dを確認した後に、Bの安値をショートと設定するなら、Dの安値は既にBよりも低い位置にいますから、この場合は即ショートになります。

もう一つのシナリオを考えると、Dのロウソクの安値が高値更新よりも先になってしまった場合だと、Bの安値まで下がったらショートという事でしたので、この場合は失敗のトレードになっています。

Eのケースでも同様です。Eの高値が安値よりも先になった場合なら、Eを仮天井候補にチェンジしてEよりも小さい実体であるDの安値からショートになります。逆に、Eの安値が高値よりも先になっていたなら、先ほど待ち構えていたショートのレベルでエントリーとなってしまいますから、その後に高値の更新があった場合ならほぼポジションを取って逆走という形になってしまいます。

複雑なケースでは失敗の例もありがちなのですが、スクイーズの状況なら稀なので安心です。そしてこの手法はスクイーズからのエントリーが成功しやすくなっています。σ2を元にするのですから、スクイーズの相場状況であるならそのエントリーは高確率なのは納得です。

それでは、このエントリーに関するロジックを酒田五法の視点で解説します。要するに、σ2からの反発後の相場の動きを、実体の小さいロウソクの安値・高値を超える時に仮天井・仮底と定義している訳です。σ2からの反発はどのタイミングが高確率なのかを酒田五法の条件で絞るわけです。実体の小さいロウソクの発見というルールは、いわゆる明けの明星・宵の明星を探すようなものです。究極的な実体の小さいロウソクと言えば十字線ですが、実体がないロウソクというのは陽線でもなく陰線でもなく、均衡・迷いを意味しているものです。均衡した状況から次にどう動くかが非常に重要で、これは別の形ではレンジ場ブレイクであったり、ダブルトップ抜けであったりするわけです。

均衡した状況から次に動く方向にそのまま継続して動いていく傾向は強いです。しかも、σ2からの反発という状況とスクイーズという条件ならば手堅いエントリーになるのも当然ですね。ちなみにこの手法は必ずしもスクイーズの状況からのエントリーではないです。バンドウォーク中からの逆張り的なエントリー方法もあるのですが、ダマシ回避ルールが反対側のσ2のバンドを見ることが必須になっていて、これが実はかなり微妙なケースがあるので残念ながらその解説は省略する事にしました。バンドウォークの種類の認識を前提にこのダマシ回避ルールが成り立つのですが、ライブで見ているとかなり微妙なケースになりやすく、明確な時にエントリーをする事に徹した場合はそのチャンスがあまりないという致命的な部分もあります。

  
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Posted by PipDealer at 18:48Comments(15)ボリンジャーバンド

2013年07月09日

解禁!DNAボリンジャーバンド手法 その1

今回のシリーズは上級者用でボリバンに慣れている人を前提にしています。主にスイングトレードの手法ですが、あるケースによってはデイトレード的な目線も考慮します。この手法は海外のある人が独自に開発した手法で、数年前に海外のFXのフォーラムで研究と開発をしていたものですが、その後に手法の名前をDNAボリンジャーバンドとしたようです。ボリバンを使った手法の中では恐らくこれ以上のものはないと個人的に思っています。

**基礎的な用語や使い方などはもちろん、2,3のボリバンを使ったトレード手法を学んでおくなどの知識や経験を必須とします。更に過去記事で取り扱ったボリバンに関する記事を読んでおくこともお勧めします。

オリジナルのPDFファイル(英語)はいまだに存在しているようですが、こちらのシリーズではその後に出されたバージョンを元にしています。41ページにわたる内容ですが、あまり関連性のないページなどは省いて解説・訳をしていきますが、私の客観的な意見も含めますので予めご了承ください。

他のボリバンによる手法との違い

ミドルラインが移動平均線ですから、ここを基準に買い目線や売り目線を判断するのが殆どのボリバン手法だといっても過言ではありません。DNAボリンジャーバンドでもミドルラインを見てどうするかという判断は加えますが、売買の基準としては使わず、単にミドルラインの傾斜の角度などに注意するだけです。ボリバンは価格のボラティリティーを見るツールなので、上下の値幅を捉えるという使い方が基本です。ですから、他のボリバン手法では単純に現在の価格の位置がボリバンの中のどの位置にあるかというのを捉え、その状況から今後どう動くを見て売買の判断を決めたり、移動平均線の傾き具合(主にその角度)からトレンドの強さなどを漠然と把握するといったものが多いと思います。

一般的なボリバン手法でのエントリー

ミドルラインを中心に買い目線や売り目線を判断するやり方は基本的には間違っていません。この平均値を超えて初めて買いや売りを考えるべきです。ミドルラインからの反発から更に上昇・下落というパターンはかなり基本的なので、必ずミドルラインを超えて更にσ1のバンドまで伸びるかどうかまで見る必要があり、それ以前の判断でトレンドに乗ろうとするケースは危険を伴います。例外としては、例えば、σ1付近で小さなレンジ場になり、そこからミドルラインに向けて下落し始めたようなら、ミドルラインを抜ける前にショートもOKかもしれません。それから、スクイーズになっている間は逆張りのエントリーも有効ですね。その他には、M-topなどの箇所からのショートなどはオーソドックスで見逃せないポイントもあります。

スーパーボリンジャー・スパンモデルについて

この手法はボリバンを更に細かく分析できるように工夫されています。ボリバンの使い方自体はかなり基本的なのですが、分析ツールを増やしたことにより、細かい所まで見ることができます。これにより、サポートとレジスタンスのゾーンからの反発を確認してからエントリーするなど、必ずしもミドルラインを超えてからのエントリーではないケースも扱っています。個人的にはこのようなケースのエントリーはややリスクがあると思いますが、マルチタイムフレームによる分析を絡めているので悪くありません。ボリバンと雲を使っての押し目買いや戻り売りのポイントも捉えようとしている点は優れています。1分足チャートまでも使いこなしてエントリーを絞っているのですが、私もそこまで具体的には分かりませんが、恐らくその様なケースでもエントリーのポイントは人それぞれの判断によって異なると思います。

さて、DNAボリンジャーバンドという手法はそのエントリーの視点が全く違います。まず、σ2のバンドを活用してのエントリーだという点が違っていて、いわゆる逆張り的な視点からのスタートになりますが、実は順張り的でもあるという大変ユニークなものです。はっきり言って、この手法で重要な箇所はσ2のバンドを絡めたエントリー方法だと私は考えています。このインジケーターを使って明確なレベルからエントリーする手法は他にないと思います。この発見だけでも大きなもので、ここだけでこの手法の8割はカバーしたといっても良いほどです。しかもこの手法によるエントリーは、誰もが同じレベルでエントリーできるルールになっているのが驚きです。
  
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Posted by PipDealer at 13:45Comments(0)ボリンジャーバンド

2012年09月24日

ボリバンとマルチタイムフレーム分析 その2

前回の記事の続きです。

マルチタイムフレーム分析をボリバンを使ってやりますが、デイトレードだと次のステップが最初の作業です。

1.トレンド初動を5分足や15分足チャートで確認
2.トレンドの初動がσ2のバンドを超えてバンドウォークになるのを確認

当然ながらレンジ場からのブレイクアウトのパターンがバンドウォークになりやすいのと、そのケースのトレンドの方がより大きなトレンドになる傾向があり、しかも逆走が比較的すくないです。

バンドウォークが始まったなら、上の時間軸のチャートのミドルラインを確認します。つまり、上の時間軸でもミドルラインを超えるなら更にトレンドが続く可能性があるという判断です。例えば、1時間足チャートのミドルラインも超えるなら更なるトレンドの動きを意識します。ちなみに1時間足チャートのミドルラインを超えた時は、大きなトレンドと定義します。そのままミドルラインに戻らずに一方向に行くなら、更に大きな展開になりますので、そうなるとより全体的な視点で相場を見る必要があります。この段階まで来ると殆どのケースで買い・売り目線がはっきりしていて、逆張りよりも押し目買い・戻り売りをもっぱら考えた方が無難です。実際にはほぼ毎日1時間足チャートのミドルライン割りはありますが、あくまでもトレンド時におけるミドルライン割りだということに注目して下さい。相場がレンジ場なのにミドルラインを割ったからといってすぐにその動きについていく順張りは必ずしも成功せしません。

ミドルラインを割っても逆走?

当然のことながらミドルラインを少し抜けてもすぐに逆走することは良くあります。ですから、ミドルラインを抜けた後のロウソクも見る必要があります。そのままミドルラインを超えてロウソクが動いているなら更なるトレンドの可能性を秘めています。注意したいのがミドルラインは平均値であって、それを基準に買い・売り目線を判断しているだけなので、必ずしも支持線・抵抗線ではないのです。ですから何らかの別の材料が必要になってきます。例えば、この基準になっているミドルライン付近に支持線・抵抗線の逆転ポイントがあるなら、よりトレンドの方向に進むと考えてOKです。

マルチタイムフレームで総合的に見る

1時間足チャートではトレンドのような動きになっていたとしても、4時間足ではレンジ場のような動きで方向感があまり分からない時は注意が必要です。上の時間足チャートで方向感が分からない時はトレンドが続かない可能性があるからです。逆に、日足チャートで上昇トレンドらしき動きが発見できた場合は、例え4時間足チャートで下落トレンドになってきたとしても、日足チャートのトレンド方向と同じポジションを取る方が成功しやすいです。この事は現在やっている日足チャート分析シリーズから分かる事と思います。トレンドフォローは常に大きな流れに従うのが鉄則です。何度もいいますが、大きな流れが(トレンド)明確な時に下の時間足チャートを見てしまうと、トレンドとは逆方向に動いているように見えてもそれは一時的な調整であるのが殆どであって、その方向へポジションを取ると失敗になる可能性が大です。誰もがロングを取っている中で一人だけショートしても大きな取引量に勝てるわけがありません。

トレンドにあえて逆らう

これはリスクを伴います。逆張り手法の一つですが、初心者にはあまりお薦めしません。例えば、4時間足チャートでそれまでの勢いが弱くなってきてレンジ場が始まったようなら、時間限定でトレンドとは逆の方向にポジションを取っても成功します。この場合、15分足チャートなどで見える小さなトレンドについていくといったやり方です。15分足チャート上では割と素直なトレンドになっているなら、それについて行きます。ただし、条件としては上の時間軸のチャートではややレンジ場になってきたというのが必須です。こういった微妙な調整は的確な観察力と経験が必要になります。

  
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Posted by PipDealer at 11:34Comments(2)ボリンジャーバンド

2012年09月22日

ボリバンとマルチタイムフレーム分析 その1

ある方のコメントをきっかけにこの記事を書くことにしました。過去の関連記事は下のリンクからどうぞ。

マルチタイムフレーム分析に関する記事

過去記事の殆どは「異なる時間軸のチャート同士を比較して分析する」という視点で書いてありますが、実はなかり漠然としていて、具体的に何をどう比較すかという部分にはあまり触れていません。今回はそれらのチャートで何を見るかという所を加えもっと具体的にします。いきなり結論から言うと、この分析方法は典型的なボリバン分析です。最近始めたユーロ・ドルの日足チャート分析シリーズでもこの視点を取り入れていますので、解説の中で何度も読んだ事と思います。

さて、過去記事にあるように、例えば相場が大きく動いていないなら4時間足チャートのような大きな時間軸のチャートで分析する意味がありません。1時間以内で僅か30pips程度の値幅があった場合だと、4時間足チャートを使っても視覚的に何も得るものはありません。要するに、ボラティリティーの大きさに合わせてチャートを選ぶべきなのです。大きく動いているなら大きな時間軸のチャートがより適切だというロジックです。

ところで、複数のチャートを比較する時にはトレンドと関係していますが、どうしてか分かりますか?トレンドという相場の動きは一方的な動きであるので、もしその時の相場を分析することによって、トレンドのこれからの動きや終点さえも予測できるならば非常に有利になりますね。過去記事にもあるように、トレンドがどれほど継続する余地があるかどうかを見る為に上の時間軸のチャートを見て判断することが可能です。まだこれから伸びそうだという時、つまりトレンドが続きそうだという時には、ボラティリティーなどが大きくなってきますので、より大きな視点が必要になってきます。この時に1分足チャートなどで細かな動きに集中しすぎると、トレンドの方向とは逆にポジションを取ってしまうかも知れません。トレンドの方向が明確な時はあくまでもその方向がメインの動きであって、そういう時はトレンドフォローという最も基本的で安全 + 確率高めの視線を保つべきです。

材料1:時間軸の壁を越えるもの

5分足チャートや1分足チャートならさすがにダマシが多くなるものの、時間軸に関係なく使えるインジケーターが2つあります。酒田五法のロウソクパターンと移動平均線がそうです。反転のロウソクパターンは殆どの時間軸で確認できます。移動平均線でも、平均値を越えた箇所からトレンドが続く傾向があります。ただし注意が必要です。レンジ場は特殊な動きなので、平均値を行ったり来たりします。レンジ場になるかどうかの予測とスクイーズに入りそうな局面を見極める事が必要になります。

材料2:ミドルライン


過去記事にも何回も書いたように、ミドルライン(単純移動平均線20)は節目の箇所です。ここを通過すると視点を変えます。平均値より上なら買い目線で、下なら売り目線です。平均値が基準となるので分かりやすいですね。私はインジケーターは使えないものばかりだと過去記事で散々言いましたが、移動平均線は役に立つものだと考えています。

関連過去記事: (移動平均線はこう使え!シリーズ) 

材料1と材料2から何ができるか勘の良い人ならもう分かったかも知れません。時間軸の壁を越えて使えるボリバンのミドルライン(単純移動平均線20)を使えば、それを基準に全てのタイムフレームで目線を変える事が可能です。どのタイムフレームでも構いません。このミドルラインを超えた時というのを基準に買い・売り目線を判断します。レンジ場的になるケースのみが失敗トレードになりますので、あくまでもトレンドの初動らしき動きをキャッチしてから取り掛かる事が前提となっているわけで、先ほど書いたようにマルチタイムフレーム分析がトレンドと関係している理由がここにもあります。

次回に続きます。
  
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Posted by PipDealer at 13:29Comments(4)ボリンジャーバンド