僕は今、筋肉を鍛えている。全身のありとあらゆる筋肉を鍛えているのである。なぜ筋肉を鍛えているのかというと、イケハヤにデンプシーロールを打ちこむためである。渾身のデンプシーロールをイケハヤにぶちこむために僕は、全身のありとあらゆる筋肉を鍛えているのである。

おそらくイケハヤもデンプシーロールを打ってくるであろう。だが、イケハヤがデンプシーロールを発動すればおそらく８０％くらいの確率で、そのひ弱な筋肉は断裂し、骨折してしまうことだろう。もし、それでもイケハヤがデンプシーロールを打ってきたら、そのデンプシーロールにカウンターを合わせる形でデンプシーロールを打ちこむ。その実現のためには圧倒的に強靭な筋肉が必要なのだ。打ってこいイケハヤ。僕にデンプシーロールを打ってこい。僕はそれにデンプシーロールで迎え撃つ。イケハヤのデンプシーロールを精悍に鍛え上げた隆々たる鋼の肉体で打ち砕く。ああ、早く打ち込みてえ。イケハヤにデンプシーロール打ち込みてえよ。デンプシーロールにデンプシーロールでカウンター。想像しただけで脳汁が吹き出るぜ。脳汁ぶしゃあー。

イケハヤがデンプシーロールを打とうとすれば、たぶん筋肉が断裂してうんこ漏らしてダウンする。それだとカウンターが成立しない。それだけが懸念される。そんなつまらない結末はいらない。だからイケハヤもある程度は筋肉を鍛えておく必要がある。もちろん僕はその１０倍の筋肉で迎え撃つ。イケハヤの１０倍の筋肉量でデンプシーロールを放つ。だからこそ僕は今、筋肉を鍛えている。筋肉を鍛えるために今を生きている。