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 ロシアを代表する映画監督のニキータ・ミハルコフ氏(70)が、旧ソ連最後の指導者ミハイル・ゴルバチョフ氏(84)とロシアの初代大統領の故ボリス・エリツィン氏がソ連を崩壊させたことは犯罪だったと国家として認めるよう提言し、波紋を呼んでいる。

 ミハルコフ氏はインタファクス通信のインタビューに対して「まず、敷地をきれいにしてからでないと、何も建てることはできない。国家レベルでゴルバチョフとエリツィンの犯罪を認める必要がある。彼らのやったことが我々の国を崩壊させたのだ」と述べた。

 ゴルバチョフ氏は強く反発して「彼は自分の仕事をしているべきだ。政治に口を挟むべきではない。私たちが今、何を手にしているのか理解するためには時間が必要だ」と語った。

 ミハルコフ氏は1994年の「太陽に灼(や)かれて」でカンヌ国際映画祭のグランプリやアカデミー賞の外国語映画賞を受賞するなど、ロシア映画界切っての大物。プーチン政権の賛美者としても知られている。(モスクワ=駒木明義)