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 セルビアのブチッチ首相は20日、米軍が19日朝リビアのトリポリ西方にあった過激派組織「イスラム国」(IS)の訓練所とみられる施設に対して行った空爆で、セルビアの在リビア大使館職員2人が死亡した、と記者団に語った。2人は昨年11月からこの施設に監禁され、リビア当局との協力で救出作戦が検討されていたという。

 米国からの報道によると、この空爆で昨年3月にチュニジアの首都チュニスで起きた博物館襲撃事件の首謀者とみられる人物を含む40人以上が死亡した。

 AP通信によると、セルビアのダチッチ外相は攻撃について「我々は事前に知らされていなかった」と語り、米国とリビア側に経緯の説明を求める考えを明らかにした。

 職員2人は昨年11月、チュニジアに向かう大使一家の車列が武装勢力に襲われた際、拉致された。「支払い不可能な額」の身代金要求を受けていたという。ダチッチ氏は「我々は2人の解放に近いところまで来ていたと考えている」と述べた。(ウィーン=喜田尚)

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