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エボラ感染後の生存率向上に成功 米研究グループ2月21日 5時02分
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エボラウイルスに感染し回復した患者の血液から、ウイルスを捕まえる抗体を取り出し、マウスに投与したところ、エボラウイルスに感染したあとの生存率が20%だったのを、最大で100%までに高めることに成功したと、アメリカの研究グループが発表しました。専門家は「新薬の開発などにつながる可能性がある」と話しています。
アメリカのハーバード大学などの研究機関で作るグループは、おととし、西アフリカを中心に流行したエボラウイルスに感染し、その後回復した患者の血液から349の抗体を取り出し、詳しく調べました。その結果、ウイルス表面の突起の特定の部分に付着する抗体には、ウイルスの働きを抑える力が強いことを突き止めたということです。そして、これらの抗体をエボラウイルスに感染したマウスに投与したところ、投与しなかった場合の生存率が20%だったのに対し、最大で100%にまで高めることに成功したということです。
国立感染症研究所ウイルス第一部の西條政幸部長は「回復した患者の血液からこれまでにない大量の抗体を作り出して調べ、どういった抗体がウイルスの感染力を特に抑えられるか突き止めたところが大きい。今後の新薬やワクチンの開発につながる可能性がある」と話しています。
国立感染症研究所ウイルス第一部の西條政幸部長は「回復した患者の血液からこれまでにない大量の抗体を作り出して調べ、どういった抗体がウイルスの感染力を特に抑えられるか突き止めたところが大きい。今後の新薬やワクチンの開発につながる可能性がある」と話しています。