ごめんなさい。
調子に乗っててごめんなさい。勝手に舞い上がってごめんなさい。勝手に期待して、落ち込んで、また浮上して、調子に乗って期待して……を繰り返しててごめんなさい。
君は優しかった。まだ勝手もわかっていない、経験の浅い私に温かい言葉をかけてくれた。あんなにがちがちに緊張していたのに、優しい言葉と笑顔をくれた。
そしてその数日後、君は証拠を見せてくれた。ほぼ偶然に近い、優しさの証拠を。
なんて優しい人なのだろう、気遣いの人なのだろう、頑張ってよかった、そう思った。
直接お礼をしたくて、暗くて冷たい街を一人で歩いた。怖かった。ちゃんと話ができるか不安だった。だってあの時舞い上がって何話したか覚えてなかったから。
君はたくさんの仲間に囲まれて、楽しげだった。少し、寂しかった。でも、君はやっぱり優しかった。余計な気を遣わせてしまったけれど、それさえも嬉しかった。
これからも頑張ろう。そう思った。
そしたら、なんということだろう。
君は、やっぱり私を舞い上がらせてくれた。ここまでくるともう、わざと?って思った。みんなに対してそうなの?って思った。
しかも、大事な場面でも、君はそれを選んでくれた。いくらちょうどよかったからって言っても、普通はそんなことしないんじゃないか?
相変わらず言葉を交わせばぶっ飛ぶし記憶が失せる。そのくらい、舞い上がってるんだ。
私の思い上がりはもう、頂点だよ。あとは落ちていくだけだ。下降線だ。この先は失望しか待っていないだろう。
それでも私は君が好きだよ。
わかってる。君はみんなを愛してるんだ。仲間たちみんなを愛して、大事にしているんだ。
ごめん。君の優しさにこんな感情で応えてしまうこと、許してくれとは言わない。
だけど、もう少し夢を見させてほしい。