【エヴァンゲリオンとは何か?】
エヴァンゲリオンとは何かと考えた場合にも、ネルフの目的が不明瞭なためはっきりしない部分がある。筆者は以下の二つがあると考えていた。
・使徒をアダムのいる要塞である第三新東京市におびきだし、それを殲滅する。
エヴァンゲリオンは「毒を以て毒を制する」という考えのもとで作られた、「アダムの分身」 (カヲルの言動より) なのだろう。このあたりの感覚は、デビルマンに近い。
また、「ふしぎの海のナディア」では、人間のプロトタイプとしての巨人「アダム」が登場する。最終的にはエヴァンゲリオンのノウハウにより人類を「補完」しようと考えていたのだろう。
【なぜ使徒は第三新東京市を狙うのか?】
筆者は使徒が第三新東京市=アダムに近づくのは、繁殖のためだと考えていた。名前とは逆に、アダムは卵子、使徒は精子のようなものだろう。使徒をアダムを餌におびきよせエヴァで叩くと言うプランだったのだろう。
アダム (実はリリス) の体から生えている多数の足は、使徒が本来は性別を持たず単性生殖で増殖をすることを意味するのだろう。サードインパクトの意味は正直想像がつかなかった。
また、カヲルが人類を「不義の子」であるリリンと呼ぶのは、神と悪魔の視点を逆に捕らえた視点であろう。それは、永井豪の「魔王ダンテ」の視点や「妖怪ハンター」のヒルコを逆転させた見方であるだろう。(神も悪魔も相対的なものであるということ)
【使徒の進化】
使徒の襲来に相関性はないという台詞があったが、実際には使徒はそれまでの過程を見ながら、攻撃パターンを変化させているのだろう。当初は物理的攻撃だった使徒だが、次第にそれに敵対する根本であるネルフ本部、その根本であるエヴァンゲリオン、そしてさらに根本であるパイロットを狙うようになる。
また、使徒は「知恵」をつけてきていることになる。第17使徒のカヲルは人間に匹敵する知恵を持つこととなる。つまり彼は、人類より先に「神」の座にたどりついた使徒である。
【綾波レイとは?】
これは、本編24話まで見てもわかりづらいのだが、綾波レイは「使徒」に近いものであったのだろう。もちろん、碇ユイの遺伝情報は何らかの形で使われているのだろう。また、狭義のATフィールドを展開できるなどのことより、通常の「ヒト」ではないことになる。
渚カヲルが「君は僕と同じだね」という台詞には二つの意味があっのだと思う。
・綾波レイは使徒に近い存在である。(使徒を利用したクローン体)
・渚カヲルが「使徒」の最終形態であるのと同様に、綾波レイは「人間」の最終形態である。
【おわりに】
作品をリアルタイムで見ていたアニメファンの多くが、残りの二話でどうやってこれまでの伏線の答えが出るのかを期待していただろう。第25話を見たときにも、残りの一話の怒涛の展開に賭けていただろう。結果は御周知の通り。
「事実は小説よりも奇なり」であって、今現在の政治劇は、無責任な第三者の視点からして見ればこんなに面白いドラマは無い。エヴァの喧騒をリアルタイムで見ていたのは、ある意味貴重な体験だったかもしれない。結果のわかっているエヴァというのは、犯人のわかっている推理小説のようなものかもしれない。
(敬称略 この項終わり)
一部で評判の悪い、昨今のガイナックスのエヴァンゲリオンの商品展開だが、「綾波育成計画」はなかなか愉快な作品だった。筆者が買ったのはPS2版で、惣流・アスカ・ラングレーの調教・・・もとい育成ができるという愉快な作品だ。
アスカが「野生のオオカミ」(アムロかよ!) から、「イヌ」に変えていくという洗脳 ・・・プログラミング (⇔デプログラミング) に近い楽しみがある。数人のアスカ好きに、それを言ったら「そんなアスカはすでにアスカではない!」といった趣旨の事を言われた。下衆なコメントだったようだ、難しいものだ。
綾波編では、「言葉を教える」というものがある。はやい話が「どこでもいっしょ」 (元祖はイライザ) のような機能がある。
漫画→魂の作品→「黒騎士物語」と入力すると、綾波が「黒騎士物語」を読みたいと言うぞ。(トホホ・・・)
作画がバラバラなのと、攻略本が品薄なのを除けば結構遊べると思う。
あと、決定ボタンをいやというほど叩かなければいけないので、連射パッドがあると便利だ。しかし、ポテトフライやパフェばっかり食ったら太るよなぁ。
新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画with アスカ補完計画 (通常版)