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二階王国変事…長男立候補表明で分裂か

(左から)二階俊樹氏、二階俊博・自民党総務会長、現職の柏木征夫氏

 二階俊博・自民党総務会長の地元・和歌山県御坊市の任期満了(6月10日)に伴う市長選で、二階総務会長の長男で秘書の俊樹氏(50)が18日、立候補の意向を表明した。6期目の現職、柏木征夫氏(75)も県職員時代に二階総務会長に擁立され、二階系の県議や市議らが支持してきた。柏木氏は3月議会で立候補表明するとみられ、「二階王国」を支える議員や支持者を二分した分裂選挙となる可能性が出てきた。

 御坊市は県中部にあり、人口約2万5000人。人口減少や財政難、基幹産業の農業の後継者問題などが市政課題となっている。柏木氏は県職員時代の1992年、二階総務会長の後押しで市長選に立候補し、無投票で初当選。現在、現役市長では全国最多当選だ。

 これに対し、多選に批判的だったり年齢を不安視したりする一部の企業経営者らが、俊樹氏に立候補を要請。複数の関係者によると、分裂選挙を避けるため昨年から水面下で第三者の擁立を模索する動きもあったが、実現しなかった。

 同市は二階総務会長と自民党への支持が圧倒的なだけに、今回の事態を受けて関係者には困惑が広がっている。自民市議の一人は「2人が選挙で対決すれば、市議だけでなく自民と二階総務会長の支持者も選択を迫られる。選挙応援という『踏み絵』を踏むことになり、どちらが勝っても遺恨が残るのではないか」と頭を抱える。ある住民は「御坊での選挙で保守が分裂するなんて記憶にない」と戸惑っていた。

 俊樹氏は早稲田大理工学部卒。証券会社勤務などを経て、地元で20年間、二階総務会長の秘書を務めている。【山本芳博】

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