大阪市は11日、市内24区役所の業務を覆面調査や区民アンケートでミシュランガイド風に星の数で格付けした結果、窓口サービスは10区が民間水準に満たない「星なし」だったと発表した。区政運営も全24区が「星なし」で、橋下徹市長は同日の記者会見で「まだまだレベルが低く、残念な結果。選挙ならば区長は交代だ」と述べ、区長に改善を促した。
窓口サービスの格付けは民間調査会社に委託。2人の調査員が別々に区役所を訪問したり電話したりして、問い合わせに応じる態度や話し方、あいさつの有無など32項目を5段階で採点した。
その結果、最高評価の「三つ星」はゼロ。「二つ星」(民間平均を上回るレベル)は平均点が3.6点と最も高かった港区のみで、「一つ星」(民間平均レベル)は13区で、残る10区は「星なし」の評価だった。平均点の最低は生野区と東住吉区の2.7点だった。
二つ星の港区、田端尚伸区長は11日、「来庁者から寄せられた意見を基に改善を進めた成果」と満面の笑み。「窓口サービスは町づくりの基本。三つ星をめざしたい」と力を込めた。最低点の生野区、清野善剛区長は「区民に申し訳ない」と謝罪しつつも「職員から改善を目指す声が上がっている。結果を原動力にしたい」と話した。
一方、全区が「星なし」だった区政運営は、区長の名前、区独自施策の認知度など9項目を尋ねた区民アンケートを基に格付け。「区民ニーズが区役所に届いているか」との問いで「届いている」「どちらかといえば届いている」との回答が計5~16%にとどまるなど、多くが低迷した。
格付けは、公募で選ばれ昨年8月に就任した区長同士を競わせてサービスの充実を促そうと、橋下市長が「(飲食店ガイド本の)『ミシュラン』をまねさせてもらう」として導入。今後も定期的に実施し、区長の人事評価にもつなげるという。
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