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【大相撲】

琴奨菊「琴バウアー」でお願いします

2016年2月17日 紙面から

記者会見で「琴バウアー」を披露する琴奨菊=東京都千代田区で(河口貞史撮影)

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 背中を反らせるルーティンが「琴バウアー」と正式に命名された。初場所で10年ぶりとなる日本出身力士の優勝を飾った大関琴奨菊(32)=佐渡ケ嶽=が16日、東京都千代田区の日本記者クラブで会見。トリノ五輪のフィギュア女子金メダリスト、荒川静香さんの「イナバウアー」に似ていることから「琴バウアー」とも「菊バウアー」ともネーミングされていたが、「どっちか決めましょう。あの女性に聞いてください」と琴奨菊が外国通信社の女性記者を指名。その答えが「琴バウアー」だった。

 琴奨菊が自ら「琴バウアー」と発言したことから始まったが、この日の会見中には「最初に琴バウアーと言いましたが、自分でもはっきり分かりません。アンケートをとって多い方でいったら」と苦笑い。

 ただ、すっきりしたかったのか会見の最後に女性記者を指名。「琴バウアー」という答えをもらうと、「先代の親方(元横綱琴桜)が言ってました。『琴は、今に王になる』と。琴バウアーでよろしくお願いします」と笑顔がはじけた。

 また、自らを「アンパンマンと思って」と例えを出し、「顔を削られても、周囲のたくさんの言葉、行動、愛で顔を埋めて、肉をつけて、あらためて生まれ変わる。まず教えてもらうことを『うのみ』にして、そこからいい悪いは判断していきます」。周囲への感謝の気持ちと、素直さで綱とりの春場所を乗り切っていく。 (岸本隆)

◆横綱になったら「不知火型」

 琴奨菊は綱とりに成功すれば、横綱土俵入りで「不知火型」を選ぶ意向も示した。先代の師匠、故佐渡ケ嶽親方(元横綱琴桜)と同じ「不知火型」か、故郷福岡県柳川市出身の第10代横綱雲龍の「雲竜型」のどちらがいいかという気の早い質問に熟考。困惑しながら「私を見つけてくれた先代(の不知火型)なのかな。まず(横綱に)なれるように頑張ります」と語った。

<イナバウアー> トリノ五輪女子フィギュア金メダリスト荒川静香さんの得意技で、06年の流行語大賞にもなった。ただ、本来の「イナバウアー」は足のつま先を180度開き真横に滑る技で、1950年代に活躍した旧西ドイツの女性選手イナ・バウアーが開発したものだ。上体を大きく反らせた荒川さんの技は「レイバック・イナバウアー」とも呼ばれている。

 

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