信長が濃姫に金箔御殿? 公居館跡で瓦や庭園発掘
更新 sty1602190020 織田信長(1534~82年)が後に岐阜城(岐阜市)となる稲葉山城のふもとに築いた公居館の跡で、文様に金箔を施した瓦の破片や庭園跡が見つかり、岐阜市が19日発表した。信長は妻濃姫のために金箔瓦の御殿を建てたといわれ、裏付けとなる可能性がある。
市は昨年7月から館の中心部とされる区域約650平方メートルを発掘調査。金箔瓦の破片は約30個見つかった。庭園は約36平方メートルの池を含み、石垣などで区画されていた。
造成時期の異なる石垣があることから、信長が当初の計画を変更し、大規模に敷地を拡張したとみられる。発掘区域のうち300平方メートル以上が平らに整地されていた。御殿を建てるためだったらしい。
ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスは著書「日本史」で、庭園を見た後、金で彩られた濃姫の部屋を訪れたと記録している。滋賀県立大の中井均教授(日本城郭史)は「信長が濃姫のために計画を変えてまでも御殿を建てたのでは」と話している。