埼玉県狭山市で3歳女児が死亡した事件で、女児の口に布を押し込んで粘着テープで固定したとして、さいたま地検は19日、母親の藤本彩香容疑者(22)と同居の工員、大河原優樹容疑者(24)を暴行と逮捕の罪で起訴した。
起訴状によると、2人は昨年9月13日夜に自宅で、藤本被告の次女、羽月ちゃんの口に布を押し込んで粘着テープで固定し、ネクタイのような物で後ろ手に緊縛。10月9日夜から翌10日午後にかけて約15時間、首に鎖を巻いて首輪の状態にし、鎖の端を押し入れに付けた金具に結束したほか、11月6日夜にも後ろ手に縛ったとしている。
羽月ちゃんが自宅で死亡しているのが今年1月9日に発覚。県警は虐待事件とみて同11日、保護責任者遺棄容疑で両被告を逮捕した。地検は同29日に同容疑を処分保留とし、県警が暴行容疑で両被告を再逮捕した。
県警によると、両被告の無料通信アプリLINE(ライン)のやり取りに虐待の痕跡を示す内容があった。羽月ちゃんは司法解剖でも死因が明確には分かっておらず、虐待と死亡との因果関係を継続して捜査する。〔共同〕
さいたま地検