アニメでタイムラプス 
2016/02/19 Fri. 20:20 [edit]
■この素晴らしい世界に祝福を! ED
すごい人気ですね。ディーン久々のヒット作になりそうで、マジで良かったです。
全10話らしいんで、この勢いなら最後までもつでしょう。
ところでEDのタイムラプスがよくできてるなーと思いました。
彩度上げ遠景に強めのガウス、2コマで洗濯物を揺らしたり
歩きも中1枚でパタパタ歩かせてる、ミニチュア感/トイカメラっぽい仕上がり
(チルトシフト)
たぶんそのトイデジっぽさを出す目的で2コマにしてるんだと思うんです。
微かな粗さ、コマ落ち感があって不思議な感覚、
曲調の効果もあり、異世界なのにノスタルジックな映像
というわけで今回はこのEDでも盛んに使われているタイムラプスを見ていきます。
タイムラプスというのは要するに微速度撮影、コマ落し撮影のことですね。
ざっくりいうと長時間に渡って撮影したビデオを早回しで見るようなもの
アニメで頻繁に使われるようになってきたのはここ数年と思いますが
雲ひとつ撮るにせよ、アニメでは微速度撮影っぽく見せるだけなんで
強風で速く流れていく雲と早回しの雲は厳密に区別がつきません。
まあいいや!こまけえことは!
2010年
■Angel Beats! OP (2010)
■会長はメイド様! OP (2010)
■裏切りは僕の名を知っている OP (2010)
もう6年も経つのか、と思ってしまうエンジェルビーツとか。
このあたりはラプスというより高速で流れる雲ですね
雲は自然物であり形状変化に富む、水や炎のように心象を投影しやすい。
WEB上でタイムラプス動画が流行りだしたのはこの4~5年と思いますが
それよりずっと以前からアニメ制作者には雲を動かしたい欲求があったはずです。
技術的進歩とコストダウンで自由度が上がり
やりたかった事がようやく可能になってきたのかもしれない
2011年
■これはゾンビですか? OP (2011)
流れる雲というのは何かの兆し、前触れを予感させ
耳目を集めて緊張感を高める、OPにはもってこいの素材
2012年
■Fate/Zero (第二期) (2012) OP
これはラプスらしいラプス、やはりカゲが高速で動くというのが利いている
時間が短縮されているイメージが湧く
■氷菓 (2012) OP
高速雲&ウユニ塩湖
放映当時、この雲は作画なのかなあ、すげえなあと僕は思っていたのですが
今回ツテをたどって何人か業界の方にうかがったらどの方も恐らくこれはCGであろうとのこと。
根拠としては手描き作画にしたところで大変さの割りに得られる効果がないから、
■織田信奈の野望 (2012) OP
風雲急は時代劇にどんぴしゃのモチーフ
■中二病でも恋がしたい! (2012) ED
この2つもラプスらしいラプス
この姿勢および傘はさすがに安定し過ぎか
視聴者側が概念を把握していないと叙情感までは汲み取ってもらえず素通りされる
2013年
■ムシブギョー ED2
このEDはわりと圧巻の映像美
■Free! OP
京アニはやはりAIR以降の伝統として雲表現にの執念を感じます。ラプスもよく使う
止め絵、地面に落ちる光と回らない風車で超現実的なたたずまい
■俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している ED
水溜りに映る雲、奥行き感が曖昧でユニークだけど
少し難解かもしれない
2014年
■戦国BASARA Judge End OP
二層ラプス
■残響のテロル OP
不意打ちのようなT.Uで一気に持っていかれます
■アルドノア・ゼロ OP
光が視界に広がっていく、啓示のイメージかな
■Fate/stay night [Unlimited Blade Works] OP
ラプスは時間のリアリズムなんで密度の高い美術で映えます
小林プロの解散以降、美術制作会社の多くが美峰みたいなリアルテイストになっちゃった
企画サイドの要求でしょうけど、本当はどこももっと多様性を打ち出したいはずだし
視聴者もそれを望んでると思うんだけど
2015年
■Charlotte(シャーロット) OP
ゴーストの動き、カゲの動き
■アブソリュート・デュオ ED
ほんの数年前までは、
花びらやパーティクルが舞っているだけで他に何もなくても絵になっていた
■青春×機関銃 OP/ED
風向きと逆方向への雲の流れ/三方向のベクトル
■アルドノア・ゼロ OP
ウユニ塩湖&インベントリーPOV
■学戦都市アスタリスク OP
ラフだけどカゲの動きいい
■K -RETURN OF KINGS- OP
多層感
2016年
■蒼の彼方のフォーリズム OP
遠くて高い場所へ、というイメージ
雄大でダイナミックな構図、それでいて清涼感のある色彩
■この素晴らしい世界に祝福を! ED
調光や水面などかなり凝ったことをやっているのに
アホ顔のイノセンスが何もかも持っていく
おまけ
■ef - a tale of memories. #02 (2007)
これもタイムラプスではないんだけど、この機会に触れておく
02話ラスト、海辺で千尋がレンジに病状を告白するシーン
浜辺のロングショットから告白後のフラッシュバック>ED入りの流れまで含めて
神懸り的なすばらしさ、省力を逆手に取った圧倒的な叙情性、
ああ天才的な演出家がここにいると思ったものです。
大沼心という人なんですけどね。
今見るとさすがに洗練度において物足りない絵ではあるのですが
当時の感動は再見してもまったく色あせないです。
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category: アニメ
所作が家を語る »
コメント
アホ顔な上にすっとぼけたような歌い方が味わい深いですw
URL | #-
2016/02/19 21:05 | edit
Re:
恥ずかしながらようやく雨宮天という人の声が判別できるようになりました
ED曲いいですね、バンジョーとか弦楽器の音が素朴で綺麗
URL | 管理人 #pBoZlR9Y
2016/02/20 01:17 | edit
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