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小浜―京都駅案は経済効果大きい JR西日本の真鍋精志社長

(2016年2月19日午後5時10分)

拡大 「小浜―京都駅案は旅客流動の点で経済効果は大きい」と話すJR西日本の真鍋精志社長=大阪市の本社 「小浜―京都駅案は旅客流動の点で経済効果は大きい」と話すJR西日本の真鍋精志社長=大阪市の本社


 JR西日本の真鍋精志社長が福井新聞の取材に応じた。北陸新幹線敦賀以西ルートをめぐり、与党検討委員会に提案した「小浜―京都駅案」について、「旅客流動の点で経済効果は大きい」とメリットを強調した。小浜を経由するルートになった場合、中京へのアクセスの利便性低下が懸念されるが、「(2027年に)リニア中央新幹線が名古屋まで開通しても、特急しらさぎは敦賀―名古屋間を走る形で必要」と述べた。

 ―与党に要望した「小浜―京都駅―新大阪駅」ルート案の意義は。

 「旅客流動の大きい地域を通り、かつ東海道新幹線のバイパスルートになる。京都駅付近は地下を通るので建設コストはかかるが、経済効果は大きい。段階的開業ではなく、一気に大阪までつなげることに意味がある」

 ―大阪までの開業はいつごろまでに実現すべきか。

 「時間がかかれば、関西北陸の人口減少が進み、経済効果は半減する。与党検討委の西田昌司委員長は『10年程度で実現したい』と言っており、それぐらいのスピード感で議論してほしい」

 ―京都府などが要望している舞鶴経由について。

 「距離でみたとき、(JR西案に比べて時間が)15分ぐらい長くなる。経済効果も含め、(政府与党には)データを比較してほしい」

 ―関西国際空港まで延伸すべきという意見もある。

 「まずは新大阪までつなぎ、その後に関空へのアクセスを議論するという2段階にすべきだ」

 ―小浜経由の場合、福井経済同友会は岐阜を通って名古屋に直結するスーパー特急を求めている。

 「一つの考え方。(国の整備計画の前段階の基本計画にある)北陸・中京新幹線(敦賀―名古屋)の議論につながっていくのだろう」

 ―小浜経由で並行在来線の対象になる路線は。

 「湖西線を走る特急サンダーバードの利用者が新幹線に移るので、湖西線が対象ではないかという話にもなるが、『北陸新幹線が滋賀県を通らないのに、なぜ』という声も当然出てくる。新たな問題として地元と協議していきたい」

 ―北陸新幹線の敦賀駅は、在来線の駅と約200メートル離れており、ホームの高さも20メートル以上違う。乗り換えの利便性についてどう考えるか。

 「新幹線と特急が新幹線駅の上部と下部で乗り換えられることが望ましい。ただ、しらさぎとサンダーバードの全ては(新幹線駅の下部に)入らないかもしれない。物理的に無理なものは、在来線駅に入らざるを得ないと思う」

 ―北陸新幹線の最速車両「かがやき」の福井県内停車駅は。

 「これからの議論。金沢―敦賀間は駅が多い。福井駅には止まるだろうが、全駅停車は難しい」



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