喫茶店は少し待てば空きそうな気配だった。お店の外の椅子に2人で座る。

席は中途半端な横並びで何を話していいかわからない。むしろ深い話はするべきではない。というのも本格的な会話をしたところで、必ず話している途中で呼ばれ、会話が途切れるのがオチだからだ。

「もう少しで席空きそうですね。」

「そうですね。」

無言の時間に入る。

「お待たせしました。お二人でお待ちのもりお様。いらっしゃいますか。」

無言の深みに入る前に声を掛けられてよかった。

「はい。行きましょうか。」

すっと立ち上がり店員の後ろをついて行く。

対面の席につく。ここからがはじまりだ。

「麻美子さん奥の席どうぞ、僕こっちでかまいませんよ。」

「ありがとうございます。」

「席に座れるとやっと落ち着きますね。」

「そうですね。」

麻美子さんからもやっと笑みがこぼれる。

「飲み物何にしますか。」

「私はホットコーヒーをお願いします。」

メニューを渡して開くまでもなく、即決だ。

「えっと、じゃあ僕も同じものを。」

何事も物事をテキパキこなすタイプなのかな。たまたま飲み物だけのことだろうか。

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