キングジムの変形キーボードPC「ポータブック」が発表されてからテスト機をお借りして使用し続け、結果自腹で購入した旅人ITライター中山です。購入の決め手は、8インチのコンパクトサイズながら、「スライドアーク」による変形キーボードのおかげでモバイルでもストレスなく文字入力できること。ファンレスなので動作音が静かなので、移動中や喫茶店などで使っても気にならないのも◎。
基本スペックは、CPUがAtom x7-Z8700(1.6GHz)、メモリーは2GBとハイスペックではありませんが、テキストの入力やウェブサイトの閲覧などは問題なし。
ただ1点だけ気になるのが32GBというストレージ容量の少なさです。
私の場合、自宅では自作のデスクトップPC、モバイル用にVAIO Z Canvas、MacBook Airの3台のPCを状況に合わせて使い分けていて、データの同期はOneDriveを利用。取りかかっている仕事や書きかけの原稿は、OneDriveと同期しているフォルダーに保存するようにしています。
これならインターネットにさえつながっていれば、常に作業中のフォルダーやファイルが最新のものになるので、どのPCを使っても同じ状況で作業に取りかかれるわけです。
この環境をポータブックにも導入しようと考えていたのですが、初期状態では空き容量は15.9GB。そこから、ATOKやPhotoshop、テキストエディターなど仕事で最低限必要なソフトをインストールして、さらにOSのアップデートなどをすると、空き容量は8.11GBになってしまいました。
OneDriveの作業用フォルダーは、仕事内容によって異なりますが、多いときでは10GBを超えることもあるので、これでは同期させることができません。そのためポータブックではOneDriveとは同期させずに、ウェブブラウザーからOneDriveにアクセスして、必要なファイルはその都度ダウンロードやアップロードをすることにしたのですが、これがかなりめんどうです。ダウンロードやアップロード待ちもありストレスもたまります。
なんとかストレージ容量を増やす方法はないかと思いついたのが、本体のSDカードスロットを使う方法。ポータブックにSDカードを挿しっぱなしにして、そこをOneDriveの領域にあてようというわけです。
とはいえ、ポータブックのSDカードスロットはカード全体がすっぽりと収まるサイズではないので、通常のSDカードを挿すとはみ出してしまいます。これは美しくないし、持ち運びにも不便。
なにか良いアイテムがないかと探していて見つけたのが、MacBook Pro用のmicroSD アダプターです。
これは通常のSDカードと比べると、3分2くらいの長さになっているアダプター。MacBookユーザーも、「SDカードを挿しっぱなしで持ち運びたい」と考えている人が多いようで、Amazonなどで、MacBookシリーズ用に奥行きの短いSDカードやアダプターが結構って売っています。
今回購入したのはHanye製のアダプターで850円。セットするmicroSDカードは、64GBにしようとテストしたのですが、認識しなかったので32GBにしました。
アダプターにmicroSDカードを装着して、ポータブックのSDカードスロットに挿し込んでみると、はみ出しもほとんどなく良い感じ。抜き挿しも問題なくできます。
あとはOneDriveをセットアップするときに、保存先を標準のCドライブにするのではなく、装着したSDカードを選べばオーケー。しばらく放置しておくと、自動ですべてのデータが同期されました。
ちなみにWindows10の場合、リリース当初のバージョンのOneDrive同期ソフトだと、SDカードなどのリムーバブルディスクを保存先として指定できないので注意。最新バージョンにアップデートすることで、SDカードが選べるようになります。
これで本体ストレージ容量の少ないポータブックでも、安心してOneDriveとの同期ができるようになりました。やはり必要なデータへすぐにアクセスできるというのは快適です。
ただしSDカードスロットをOneDrive専用につぶしてしまったので、デジカメなどのデータをコピーしたいときは、別途カードリーダーやUSBケーブルでデジカメと直結させたりしてコピーしています。
ポータブックに限らず、激安のWindowsタブレットやスティックPCなどは本体ストレージ容量が少ないので、同じテクが使えると思うのでオススメですよ。