「マレーシア航空370便のパイロットが2年ぶりに台湾で発見」というデマがTwitterやまとめサイトなどで拡散されています。元は海外の虚構ニュースサイトが報じたもので、マレーシア政府当局もこれを否定しています。
マレーシア航空370便墜落事故は、2014年3月にクアラルンプールから北京市に向かう239人を乗せた旅客便が突如消息を絶った航空機事故。その後の捜索にもかかわらず航空機の残骸もほとんど発見できなかったことから、事故原因はいまだに多くの謎に包まれています。
話題になった記事は、「その航空機のパイロットが2年ぶりに台湾の川のほとりで横たわっているところを発見され、病院に搬送されたが記憶障害に陥っている」という内容(Taiwan: MH370 Pilot mysteriously resurfaces almost 2 years after his flight vanished over China Sea World News Daily Report)。しかし発信元である「World News Daily Report」はいわゆる虚構ニュースサイトで、使われている画像も2014年に起きたまったく別のニュースのものでした。なお、同時期にLinkBeefというサイトも同様の記事を掲載していますが、どちらが初出かは不明です。
このニュースは海外でも大きな話題になっており、マレーシアのメディアによると、2月13日の時点でマレーシア運輸大臣から否定のコメントも出されています。
同サイトはこれまでにも、「本物のポール・マッカートニーは1966年に死亡 替え玉を使用?」(関連記事)「スミソニアン博物館、巨人族の存在の証拠公開へ」(関連記事)などの虚構ニュースを配信、日本でも話題になったことがありました。
(中杜カズサ)
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