いよいよ始まりました、Elastic{ON} 2016 サンフランシスコ。キーノートセッションで開幕です。
イベント会場には「Elastic Cloud」や「X-Pack」という聞き慣れないプロダクトの垂れ幕が出ていたので、これらがいったい何なのか、始まる前からワクワクです。
Elastic stack goes 5.0
まず最初の大きなアナウンスは、Elasticのプロダクト群がバージョン統一されること。
現行では、Elasticsearch 2.2 + Logstash 2.2 + Kibana 4.4 + Beats 1.1という感じでバージョンの付け方がバラバラでしたが、次のメジャーバージョンは「5.0」として全プロダクトのバージョンが統一されます。
これに合わせて、各プロダクトのロゴも一新。これまでデザインがバラバラで、何種類かあったりなかったりの製品ロゴも、同じテイストで統一されました。
元々はこんな感じのロゴ多すぎ問題がありましたが。
こんな風にすっきりします。
また、Elasticseach + Logstash + Kibanaを合わせてELKスタックと呼んだり、そこに後からBeatsを加えてELKBやKELBと呼んだりしていましたが、これからはElastic stackという呼び方に変わります。
ELK B(ee)のアイコンは初めて見ましたが、これで見納めになりました。
5.0系では、Kibanaが独自のタイルの上にヒートマップを作る機能や、タグクラウド機能の追加。
Logstashのさらなる性能改善。
Metricbeatによるモニタリングの統一。
などなどが発表されました。
これらはこの後の各セッションでも詳細が紹介されるはずです。
Packs and X-Packs comes
続いて、Packsの紹介です。
Elasticスタックのプラグイン群をひとまとめにしたもので、プラグインの導入を容易にする狙いがあるようです。
これまでは、たとえばMarvelというモニタリングプラグインを導入するには、ElasticsearchにMarvel AgentとLicenceプラグインを入れて、KibanaにMarvelプラグインを入れて、、、という感じで、それぞれのプロダクトにそれぞれのプラグインをインストールする必要がありました。
Packsはこれを容易にするもので、単一のzipファイルに全プラグインを入れて、これを一気にインストールできるようにする、というものです。
そんなPacksの一つの形が、X-Pack。
Shield、Watchr、Marvelなどの商用プラグイン群を一つにまとめたもの。このX-Packには、さらにPDFレポート作成機能や、グラフAPI(いわゆる有限グラフの方)なども含まれます。
PDFレポートはガチに仕事で必要になるやつですし、グラフAPIも注目度は高いです。
こんなグラフが拡大/縮小しながらグリグリ動くんですよ!
ただこれらは商用サポートが必要になる(はずです)ので、興味を持った方はぜひ導入をご検討のうえ、販売代理店である弊社にご連絡いただければ僕が大いに喜びます。わーい。
Found is now Cloud
ElasticsearchをSaaSとして提供する、Foundというサービスがあります。
Foundという名前の割に見つけるのが難しい(hard to find)サービスなのですが、これの名前が変わります。
変わった名前は、Elastic Cloud、通称Cloud。
残念ながら見つけにくさに変わりはありませんでした。
むしろ検索してもAWSのサイトにしか行けなくなる気がしてなりません。
たまたま最近Foundのトライアルに申し込んだところでしたので、早速Cloudにログインしてみたところ、サイトが刷新されており、テイストが5.0系のものになりました。ただ、いまのところ機能的には既存のFoundと同じでした。
そして、このCloudを自前でホスティングできるようになるサービスが、Elastic Cloud Enterprise。
AWSやAzuleにインストールして、クラスタを作って管理することができるようになるプロダクトです。
私の仕事上の経験でも、ひとたびElasticsearchを使い始めると、他の部門から「こんな可視化ができないか」「うちもやりたい」などと声が掛かるようになります。これまでは、同じElasticsearchに相乗りさせたり、それぞれごとにサーバを立てて管理したりしていたのですが、Elastic Cloud Enterpriseは、そういう用途で使えるものになりそうです。
ライセンス費用が気になるところなので、継続的にウォッチしたいと思います。
最後に、IBMのデモ
最後に、プラチナスポンサーのIBMによる、IBMでのElasticsearchの利用について。
アプリケーションのログをいったんKafkaに入れて、そこからLogstashを経由して、データストレージとElasticsearchに転送しているようです。
このような規模が大きいElasticsearchの事例など聞くにつれ、間に挟むログストリームのハブというか、中間バッファは、Kafkaで決まりという感じがしますね。
名前的に過負荷にも強そうですしね。ズコー。
という感じでオチもついたところで、キーノートセッションのレポートは以上としたいと思います。
この後も、楽しそうなセッションが目白押しですよ!
See you!
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