スキーツアーの客ら15人が死亡した長野県軽井沢町の大型バス転落事故で、県警が実施した事故車両の検証ではフットブレーキの故障が確認できなかったことが21日、捜査関係者への取材で分かった。
現場付近の監視カメラの映像などから、バスは事故直前、制限速度の時速50キロを大きく上回るスピードでブレーキを使いながら走っていたとみられる。県警はフットブレーキを多用して利きが悪くなる「フェード現象」などが起きた可能性もあるとみて、ブレーキを詳細に調べる。
メーカーによると、バスにはフットブレーキと、レバーでスイッチを入れると強力なエンジンブレーキがかかるようになる補助ブレーキが備えられており、いずれかを使うと後部のブレーキランプがつく。
エンジンブレーキはギアがニュートラルに入っていると作動しないことから、県警は補助ブレーキやギアの状況も分析。土屋広運転手(65)=死亡=が何らかの操作ミスをしていた可能性もあるとして慎重に調べている。
イーエスピーによると、バスは昨年12月20日から26日ごろまでの間に法定点検をしており、事故前日の14日に別の乗務員が運行した際にも異常がなかった。〔共同〕
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