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移植患者の生活の質を大幅改善 研究成果を発表2月18日 17時54分
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臓器の移植手術を受けた患者は、通常、体の免疫反応を抑える薬を一生飲み続けなければなりませんが、北海道大学などの研究グループは、特殊な細胞を患者に投与することで、薬を飲まなくてもすむようにできたと発表しました。移植患者の生活の質を大幅に改善する研究成果として注目されます。
北海道大学と順天堂大学の研究グループは、生体肝移植の手術の前に、患者10人とその臓器の提供者からそれぞれ血液に含まれるリンパ球を取り出し、一緒に培養することで制御性T細胞とよばれる免疫を抑える特殊な細胞を作り出しました。そして、手術後に患者10人に投与したところ、4人は免疫抑制剤を投与しなくてもすでに3年以上、3人は2年以上、拒絶反応などの合併症を起こさないまま日常生活を送ることに成功しているということです。
これまで移植手術を受けた患者は、免疫抑制剤を一生飲み続けなければらならず、腎不全や糖尿病など命に関わるさまざまな副作用に苦しむ人も少なくありませんでした。
北海道大学の山下健一郎特任教授は「この治療を試してみたいという要望が数多く寄せられるなど、多くの患者がこの研究に期待を寄せてくれている。この思いを真摯(しんし)に受け止めて、さらに研究を進めていきたい」と話しています。
これまで移植手術を受けた患者は、免疫抑制剤を一生飲み続けなければらならず、腎不全や糖尿病など命に関わるさまざまな副作用に苦しむ人も少なくありませんでした。
北海道大学の山下健一郎特任教授は「この治療を試してみたいという要望が数多く寄せられるなど、多くの患者がこの研究に期待を寄せてくれている。この思いを真摯(しんし)に受け止めて、さらに研究を進めていきたい」と話しています。