タイで自衛隊が邦人輸送訓練

2月17日 19時53分

世界で発生する大規模な災害やテロ事件など、不測の事態に巻き込まれた日本人を自衛隊が安全な場所に運ぶ訓練が、１７日、タイで行われました。

この訓練は、今月９日からタイで行われているアジア最大規模の多国間軍事演習「コブラ・ゴールド」の一環として東部・チョンブリの基地で行われたもので、日本の自衛隊をはじめ、タイ、アメリカ、それにマレーシアの部隊が参加しました。
１７日の訓練にはタイで暮らす企業の社員や日本人学校の生徒などおよそ８０人も参加し、大地震のあと、治安が悪化し、安全な場所に避難しなければならなくなったというシナリオに沿って実際の行動を確認しました。参加者たちは、小銃を携行した自衛隊員に守られながら、自衛隊の車などで基地へ移動したあと、輸送機に乗り込んで目的地に向かっていました。
３年前のアルジェリアでの人質事件を受け、日本政府が緊急事態に巻き込まれた日本人を陸上でも輸送できるよう自衛隊法を改正してから、海外でこうした訓練が行われたのは今回で２回目です。
今回の訓練では自衛隊の車両が初めて使われ、河口弘幸１等陸佐は「実際の環境に近い形で訓練ができたので、大きなステップになった。これからもしっかり訓練していきたい」としていました。