コンテスト方式で飛躍的な技術革新を目指す XPRIZE 財団が、新たな技術コンペ「IBM Watson A.I. XPRIZE」の開催を発表しました。現在の世界に存在する困難な問題に人工知能で解決を試みようとするコンテンストで、賞金総額は500万ドル。
新たな XPRIZE コンペ「IBM Watson A.I. XPRIZE」は、この流行とも言える人工知能の応用で、画像認識やより自然な音声処理、またはその他あらゆる用途において我々の生活を大きく改善することを目的とします。
人工知能については、たとえば、Facebook のマーク・ザッカーバーグは AI が家庭を「スマートな機能で便利にする」と考え、Google の持株会社でチェアマンを務めるエリック・シュミットは、AI が「世界中に存在する困難な問題を解決するだろう」と考えています。一方でテスラ/ SpaceX のイーロン・マスクや物理学者スティーヴン・ホーキング博士のように AI の邪悪化に警鐘を鳴らす人もいます。
これまでの XPRIZE コンペでは、最初に具体的な課題が定められ、参加チームはその課題をクリアすることが賞金への道でした。今回の IBM Watson A.I. XPRIZE では、特に決まったテーマやゴールはありません。XPRIZE はこの5月に具体的な参加ルールなどを発表するとしているものの、目標は参加チームがそれぞれ自分で設定し、2020年までの間に達成することになります。もちろん、簡単に達成できる目標を掲げていたのでは賞はもらえません。
コンペの賞金総額は500万ドル。うち優勝チームが450万ドルを受け取ります。現在は専用サイトで参加チームの仮登録を受け付けています。
ちなみに参加チームが間違えてはいけないのは目標設定を「人類の役に立つ」物事とすること。これを「地球を守る」にしてしまうと飛躍的な技術革新で人工知能が自我に目覚めたとき、人類にとって面倒なことになるかもしれません。
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