新興国通貨に手を出すな!
日本の銀行はマイナス金利、下手をすると「口座維持手数料」を取られるなんて話まで出てきている。その一方でアメリカは昨年来ゆったりしたペースながら、利上げへと舵を切った。どうせなら、利息がきちんとつくドル建て外貨預金にしたい—そう考えるのが自然だろう。
ただし、外貨建ての資産は、当然のことながら為替の変動リスクが大きい。ファイナンシャルプランナーの紀平正幸氏が、外貨預金の基礎を語る。
「為替差益を得られる金融商品の代表的なものは外貨預金です。しかし外貨定期預金は避けた方が賢明です。外貨定期預金は原則として途中で解約することができないため、円安や円高に振れたからといって好きなときに解約して差益を得ることはできません。
定期にしたほうが金利が高くなるのでいいと考えがちですが、それよりも為替の変動の影響が大きいため、いつでも解約できる流動性が大切になります。いちばんいいのは銀行や証券会社で扱っている外貨建てMMFという商品です。一種の投資信託なのですが、外貨預金に近い金融商品で手数料が安い」
では、今後のドル・円レートはどのくらいで推移するのだろうか。
岡三オンライン証券投資情報部長の武部力也氏は次のように予測する。
「日本がマイナス金利にしたことで、日米の金利格差が拡大したので、年初来続いていた円買いのインセンティブが後退しました。ドル買い・円売りの流れは'18年、つまり黒田東彦日銀総裁と安倍晋三総理の任期が切れるまで当面続くでしょう。
ただし、円高に振れる要因もあります。マイナス金利になると、金融機関は『ブタ積み』(市中銀行が投資しないカネを日銀の当座預金に預けること)ができなくなるから市中にどんどんカネを回さなければならなくなる。しかし、果たして貸付先があるのかどうかという問題が発生します」
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