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 トルコの首都アンカラで17日、大きな爆発があった。トルコ政府によると市民と兵士合わせて28人が死亡し、61人が負傷した。現場近くには軍施設があり、治安当局は軍を標的にした攻撃だとみている。今のところ犯行声明などは出ていない。

 現場は軍の参謀司令本部から約300メートル、国会からは500メートルの地域。帰宅する軍職員を乗せたバスの車列が交差点で信号待ちをしている時に近くで爆発があった。6台の車列の間に爆発物を積んだ車が接近して爆発したとみられる。地元メディアは、爆発後に大きな炎と黒煙が遠くから見えたと伝えた。

 トルコでは先月13日、南東部ディヤルバクルの警察署前で自動車爆弾が爆発。警察と武装集団が銃撃戦となり少なくとも6人が死亡した。治安当局はクルド系の非合法武装組織「クルディスタン労働者党」(PKK)による犯行とみている。一方アンカラでは昨年10月、連続爆破事件があり、100人余が死亡、240以上が負傷した。政府はこの事件は、過激派組織「イスラム国」(IS)の信奉者による犯行とみている。((カイロ=翁長忠雄))