クリーンエネルギー研究所(シリコンバレー)

2015-10-16

トヨタの新型プリウスの「ニッケル水素電池」と「リチウムイオン電池」(大幅アップデート)

トヨタ新しい第4世代プリウス

燃費(目標)の「40km/L (JC06目標値)」というのはアメリカ流でいうと「95.6MPG」。

ニッケル水素電池パック」と「リチウムイオン電池パック」の両方を用意し、車種によって使い分けるとのこと。

↓こちらが新開発の「ニッケル水素電池(Nickel-metal hydride battery)パック」。

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201.6Vで6.5Ah(=1,310.4Wh)。35.5リットル。重量は40.3kg。

(3代目プリウスの41.3kgよりも1kg軽いらしい。)

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↓左の電池容積(L)の10%向上(小さくなった)は大したものである(比較のグラフは30リットルの下駄を履いているので注意)

右のグラフの充電性能28%向上もすごい。回生エネルギーの回収が楽になる。

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↓こちらが、新開発の「リチウムイオン電池パック」。

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207.2Vで3.6Ah(=745.9Wh)。30.5リットル。重量は24.5kg。

リチウムイオン電池ニッケル水素電池よりも40.3kg-24.5kg=15.8kgも軽い!)

リチウムイオン電池容積(L)は6%向上。

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容積(L)あたりの充電容量(Wh)、すなわち容積密度(Wh/L)の比較:

  ニッケル水素電池 :1,310.4Wh/35.5L = 36.9Wh/L

  リチウムイオン電池: 745.9Wh/30.5L = 24.5Wh/L

 → ニッケル水素電池が1.5倍で、圧勝。

重量(kg)あたりの充電容量(Wh)、すなわち重量密度(Wh/kg)の比較:

  ニッケル水素電池 :1,310.4Wh/40.3kg = 32.5Wh/kg

  リチウムイオン電池: 745.9Wh/24.5kg = 30.4Wh/kg

 → 僅差ながら、ニッケル水素電池が勝っている。

燃費40km/Lを追求する車種には、15.8kg軽いリチウムイオン電池を採用するのだろう。

ニッケル水素電池」と「リチウムイオン電池」の2種類が用意した理由についてのチーフエンジニアの豊島氏のコメント:

プリウスにはハイブリッド技術を底上げする役目がある。

そのことを考えると、数多くのハイブリッド車に用いられているニッケル水素電池のレベルアップを目指した開発が必要だ。

一方、『プリウスα』で採用したリチウムイオン電池をより手の内化する必要もあった。だから両方の駆動用バッテリーを開発した。

写真やデータはこちらの記事こちらから借用。

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