看護師年収アップ大作戦~キャリアアップにつながる学士取得!!

大卒、看護大卒のかたはスルーしてください。

看護学以外の、専門学校卒、短大卒の方は、看護師の部分をそれぞれの分野に置き換えて参考にしてください。

 

看護師の年収アップの方法として、看護専門学校、看護短大卒の看護師さんは 足りない単位を積み上げ履修して、大卒の「学士」の認定を受けることをおすすめします。

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なぜ、大卒(看護学士)を勧めるのか・・・・

最近になって、短大や専門学校は、4年制大学の学部や学科に吸収・改変されたり、看護大学へ昇格するなどして3年制の看護学校は減少する傾向にあり、看護大学と呼ばれる4年制大学はすでに180校を超えています。

医療現場では、看護師の力量アップが求められ、今後看護大卒の看護師が増え、遠からず、4年制大卒が、平均的な看護師になるコースとなってしまうと思われます。

 

短大、専門学校卒で看護師の国家資格は取得でき、キャリアアップも努力とチャンス次第で可能ですが、まず「基礎の部分の底上げ すなわち 大卒(看護学)学士取得が得策かも知れません。

さらなるキャリアアップへの土台となりますし、大学院へのあしがかりにもなります。

学士取得は一生の得!!

別にキャリアアップは望んでない・・・という方にもおすすめですよ。

大卒になると、初任給で8千円~1万円違うのです。この差は一生続きます。基本給12か月にボーナス2回6ヶ月とすると、18か月分、14万円~18万円ぐらい年収アップします。

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https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/chingin/03.html

とても難しいと言われている「専門看護師」の手当はせいぜい月5千円、「認定看護師」にいたっては月3千円です。

基本給がアップすれば、ボーナスに反映し、はたまた退職金にも反映します。

諸手当はボーナス、退職金どちらにも反映しません。

一般企業でも、人件費を抑えるため、諸手当を増やして、基本給は抑えるのが常套手段です。

ですから、大卒の資格をとったほうがだんぜん得策ですね。

 

3年制・2年制卒の看護師が大卒学士(看護学)を取得するには?

看護大または大学看護学部3年次に編入するのが一番に考えられますが、

この場合は、いったん看護師を退職して看護大に編入試験を受けて、2年ほど通うことになります。収入が途絶えたうえに、けっこうな学資がかかります。その他に生活費も必要なわけなので、バイトをするにしても、かなり貯蓄をしておかないと大変ですね。

それまでに奨学金をもらっていたりすると、その返済もしなければなりません。

 

専門学校卒業したばかりだと、高額な授業料で大変だったと思います。このうえ、また高額な授業料は無理だわ・・・とおもってしまいますよね。

 

ところが、看護師をやめずに、総額25万円ぐらいで学位(看護学)の認定を受ける方法があります。

 

こんな方法があったなんて・・・・・看護大卒資格取得の近道

「大学評価・学位授与機構」をご存じですか?

存在は知っている・・・という方は多いと思います。

この機構の学位認定制度を活用すれば、看護師を辞めずに、通信教育で学位が取得できます。

まず、大学の通信教育で、必要単位を取得して、「学位授与機構」の学位認定試験を受けるのです。

 

通信教育って 続かないのでは?・・・・

という 声が聞こえてきそうですが、

すでにこの方法で多くの看護師が学士(看護学)を授与されています。

 

大卒と短大、専門学校の違いは単位数と修業年数だけ

大卒と、3年制短大・3年制専門学校、2年制短大とのちがいとは、単位数と修業年数の違いだけです。

 

修業年限 卒業要件単位
4年制大学 4年 124単位
3年制短大又は専門学校 3年 93単位
2年制短大 2年 62単位

 

 3年制だと、124-93=31単位が足りない
 2年制だと、124-62=62単位が足りない

 

足りない単位を履修し、大学評価・学位授与機構の試験(小論文と面接)を受け、合格すれば学士の学位を取得できるのです。

 

大学評価・学位授与機構とは?

独立行政法人で、短期大学・高等専門学校卒業者等を対象とする単位積み上げ型の学位授与(学士)すなわち、学位授与事業を行なっています。

「学位授与までの流れ」

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独立行政法人 大学評価・学位授与機構HPより拝借

 

「 基礎資格を有する者の確認」

機構では,学士の学位を取得するにあたり,短期大学,高等専門学校などにおける一定の年限にわたった「まとまりのある学修」を基礎として,さらに大学等において新たな学修を積み上げることを求めています。この制度を利用できるのは,以下のいずれかに該当する方(以下「基礎資格を有する者」といいます。)です。

  • 短期大学を卒業した者
  • 高等専門学校を卒業した者
  • 専門学校を修了した者( 専修学校の専門課程を修了した者のうち,学校教育法第132条の規定により大学に編入学することができるもの)
  • 大学の学生として2年以上在学し62単位以上を修得した者
  • 旧国立工業教員養成所を卒業した者
  • 旧国立養護教諭養成所を卒業した者

・外国で14年以上の学校教育の課程を修了した者

(以上 独立行政法人 大学評価・学位授与機構HPより引用 )

http://www.niad.ac.jp/n_gakui/tsumiage/1174157_845.html

足りない単位積み上げの具体的方法

看護学に関して足りない単位積み上げの方法には複数あります。

 

主な方法として

① 看護系大学又は大学2部の3年次に編入する(編入試験あり)

② 看護系大学・学部の通信教育を受ける

③ 放送大学の看護学系の通信教育を受ける

①の場合

編入試験あり、2年も通わないといけない。看護師を退職せざるを得ないし、必要な単位だけを受講するわけにいかない。費用もかかりすぎる。

②の場合

・基本は通信制大学を卒業するまで在籍する者を対象としているため、学位認定機構受験を前提としていない場合が多い。

・提出レポートの返却に時間がかかる大学もあるようです。(教授によりまちまち)

・一定時間、本校またはサテライト教室でのスクーリングが必須の場合が多い。

・費用は通学生よりは安価であるが、卒業までにはそれなりの時間と学費がかかる。

・看護師はやめずに済む

③の場合

・看護学の専門講座とその周辺の関連講座が充実しているので、単位修得がしやすい。

・看護学に関しては夏季集中講座も多数用意されている。

・看護師を辞めずにすむ。

・費用も総額20万円ほど。普通1年~数年で単位が取れる

・1単位ごとの費用で最長10年まで在籍できる。(普通は半期ごとに授業料がかかるが放送大学は10年いても、31単位×5500円=17万ほどで済む)

注)単位取得できたら、大学評価・学位授与機構に学位審査手数料25000円で審査を受けるので、それを入れても総額 25万円以内で済む。

 積み上げ単位の履修すべき内訳・・・看護学の場合

3年制卒の場合

  • 看護学の専門科目を1単位以上修得する。
  • 看護学の専門科目を含む16単位以上を専門科目jと関連科目で修得する
  • 残りの15単位を専門科目以外ならばどのような科目でも良い

以上の3点を留意して選択科目を選ぶとよい。

この点 放送大学は看護関連の講座もその他の講座もまことに充実している。

 

おすすめは 放送大学受講

放送大学を利用して大学評価・学位授与機構で学士を得ようとする方へ」と題したパンフレットを毎年作成し、具体的にどの科目を履修すれば良いのかが明記されている。

不足単位を漏れなく、しかも無駄なく網羅するには、この放送大学でのパンフレットは重要な情報です。

<科目が充実>

前項にも書いたが、看護関連はとくに充実している。夏期集中講座も用意されている。なにかと単位が取りやすいシステムである。

<費用がやすい>

入学金・・・・24000円(注 全科目履修を選択の場合)

1単位5500円 全講座 同一金額

31単位×5500円=170500円

<1年に何単位でもOK>

1年間に何単位でも修得できるので、1年で31単位修了という離れ業も案外可能。

もし 1年以上かかるとしても、費用は追加されない。

注)数単位以上を選択、または1年以上在籍する場合、全科履修を選択し、必要単位がとれた段階で退学すること。)

<47都道府県に学習センター>

すべてに教室と図書館が完備されて、職員も常駐しているので、聞き逃した講義を視聴することができる。認定試験場所でもあるので、地方からわざわざ本学にでてこなくても済んでしまう。おおいに利用をおすすめします。

<放送大学の単位認定試験>

択一のみの場合と、択一と既述の混合の場合がある。

択一式は点を取りやすいと考えられる。

看護師現役で学士挑戦のメリット

・看護師のキャリアが途切れない

・日々の経験を研究レポートにできるので小論文の練習になり、看護実践現場での研究会の発表などにも同時進行で活かせる。

・1年~数年とマイペースで単位が取れる

 

もちろん大変だとは思うが、TV、ラジオ、オンライン、パソコン、スマホ、タブレット等で、自宅にいて受講できるし、出先でも受講できるため、勉強時間は自分のスケジュールで調整できる。

 

放送大学の例

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こんな奥の手があった・・・大学入学と同時に10単位認定

看護師資格があれば入学すれば10単位もらえちゃう大学があります!!

 

日本福祉大学通信学部に3年次に正科生として編入すると、看護師資格があれば、即10単位が認定されます。

 

認定科目と単位数・・・(看護師有資格者)

医学      (2単位)

キャリア形成初級(2単位)

キャリア形成中級(2単位)

キャリア形成上級(4単位)

合計 4科目  10単位

注)ただし、 1科目につき3000円の認定量が別途必要です。

 

日本福祉大学通信学部

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日本福祉大学での10単位は魅力的です。

 放送大学 専門科目  2単位
 日本福祉大学  専門科目と関連科目  10単位(入学時認定)
 〃  関連科目とその他の科目  19単位

 

入学金 単位数 授業料 小計
放送大学(科目履修生) 7,000円 2単位 11,000円 18,000円
日本福祉大学(正科生) 40,000円 19単位 105,000円 145,000円
看護師資格者単位認定 10単位 12000円
 合 計 31単位 175,000円

<参考>

放送大学 学費の詳細

http://www.ouj.ac.jp/hp/nyugaku/gakubu/tuition.html

日本福祉大学 学費の詳細

http://www.nfu.ne.jp/open/entrance_guide/

※ 福祉大学に振り分けた19単位は、放送大学の学位認定機構対策のパンフレットで科目の内容を精査し、複数科目を放送大学に回してもよいかと思います。

 

驚きの放送大学・・・単位取得への近道勉強法

経験者の貴重なアドバイスです。

 

放送は見ません!!

印刷教材も全部読むことはしません。

※持ち込み可(印刷教材・ノート) 択一/択一・記述

  1. 最初に放送大学HPから閲覧できる過去問、提出型問題、自習型問題をプリントアウトし、それをその科目のノート兼問題集とします。
  2. 解答が出ている過去問や、既に提出済みの提出型問題などは解答を書き込んでおきます。
  3. 印刷教材から調べながら、選択肢の「正誤」「正誤の理由」「関連するキーワード」などをその冊子に直接書き込んでしまいます。見易いように色付きで。←ここはなるべく短文で。印刷教材の段落まるまる写したりはしない。
  4. 必要なら線を引いたり、印刷教材のページにも書き込みします。どの辺にどんなことが書いてあるかをある程度知っておく。詳しく暗記しなくてもいい。
  5. 用語などで分からないところがあれば、前後段落や前後ページを見て、理解しておく。
  6. (記述がある場合)

索引に出ていないキーワードなどを自分で索引を作って書き込んでおき、すぐそのページとキーワードが照らし合わせられるようにしておきます。

科目によりますが、12~20時間くらいで終わります。

印刷教材を全部読んだりはしません。それより持ち込み不可の科目に時間をまわします。

本番は関連した問題が出題されたり、過去問と似たような文言の選択肢が出題されることが多いので、上で作ったノートや印刷教材と照らし合わせながら問題を解いていくようにします

単位積み上げ~学士までのみちのり図説

あらためて、一連の流れを図式にしました。

学士基礎資格図

 

学位授与認定試験の注意事項

1 どの大学でも必要単位が取得できたら、退学すること!!

学士認定機構の試験を受けるには、在学中は受ける事ができないため

2 くれぐれも積み上げ必要単位と履修単位の合致を確認をして間違えのないように!!

3 看護師の国家資格を有する場合は(3年制および2年制)卒業要件単位が満たされているはずだが、まれに学士認定機構で履修科目として承認されない科目を選択している場合があるので、専門学校や短大で履修した科目を確認すること

4 学位授与機構の申請期間は、毎年4月と10月の初旬。年2回のチャンスがある。

5 小論文はA4で10~17ページほどである。(文字数にして2万字前後)

小論文対策を見据えて、積み上げの単位の選択を十分検討をしたい。なるべく現勤務での経験や過去に勤務した経験を生かし、関連する科目を選んだ方が面接にも対応できる。

論文内容も学説に自分なりの実体験を加味でき、考察を深めることができる。

6 学位授与機構の申請は必要書類も多いので、早めの準備をしましょう。

 

まとめ

通信教育で不足単位を積み上げ修得し、学士認定試験を受けることは、専門看護師や認定看護師資格取得に比べると、挑戦しやすいといえます。

また、基本給がアップし、ボーナスや退職金にも反映されます。一生のお得です。キャリアアップ思考でないひとにも、ぜひおすすめの方法です。

もし、現在の職場で、学士認定されたことを報告しても給料体系を変えてくれない場合は、転職のチャンスかもしれません。転職先の最終学歴に活かしてください。

 

なお、通信教育で学位取得する方法の詳細を理解するには、松本肇著 秋葉 研監修の「ナースが簡単に看護大学卒になれる本」がおすすめです。

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