17日放送の「ひるおび!」(TBS系)で、弁護士の八代英輝氏が、警察の捜査手法に苦言を呈する一幕があった。

番組では、開運商法の詐欺事件に絡み、警察がマンションに立てこもる犯人を逮捕する様子を伝えた。捜査員は、最初に玄関からの正面突破を図るも失敗する。そこで、外からベランダへ侵入し、犯人の「待って!開けるから待って」という訴えを聞き入れず、窓ガラスにコンクリートブロックをぶつけた後、足で蹴り破って突入したのだった。

スタジオでは、この捜査手法の適法性を議論した。司会の恵俊彰は、コメンテーターの警察官OBに「ほかのやり方はなかったんですか?(窓を)割っていいんですか?」と質問した。

すると、警察官OBは「あらゆる手段を使って入っていいんです。そのために逮捕状があるんです」と捜査員を擁護した。さらに、「このような事案で考えられるのは証拠隠滅の恐れ。一刻も早く強行して入る必要があった」と付け加えた。

これに対し、八代氏は笑みを浮かべながら「今の話は警察のOBのかたの見解ですね」と、皮肉交じりに語り始め「かなり問題のある捜査手法だと思います」と異論を唱えた。犯人に対して何やってもいいというわけではないという八代氏は「逮捕状しか持っていなかったら明らかにやりすぎ。捜索差し押さえ許可状があっても、窓を割る必要があったか?」と疑問を呈した。

八代氏によると、窓を割ることが許されるのは緊急性が高い場合に限られるという。例えば、覚せい剤の差し押さえでトイレに流される恐れがあるときだ。八代氏は「今回は緊急性があったのか?最初に礼状を見せているかも含め検証が必要だ」と、いきすぎた捜査方法だった可能性があることを指摘した。

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