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訪日外国人の動きをつかめ インバウンド向けのデータ分析相次ぐ

2016/02/18
玉置 亮太=日経コンピュータ (筆者執筆記事一覧

 インバウンド(訪日外国人)に関するデータを分析するサービスが相次いで登場している。インターネットのクチコミやスマートフォンの位置情報を活用。訪日外国人の関心事やよく訪れる地域を分析する。増え続けるインバウンド需要を取り込みたい企業に売り込む。

ナイトレイのSNS分析サービス「 inbound insight」
(出所:ナイトレイ)
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 訪日外国人向けのマーケティング支援を手掛けるナイトレイは1月27日、ビッグデータ分析のデータセクションと提携した。完全子会社であるソリッドインテリジェンスと共同で、訪日外国人の興味や関心を分析するサービスを始める。ナイトレイはホットリンクの子会社とも同様に提携済みだ。

 2月1日にはマピオンが、ネット地図とWebアクセス解析を組み合わせたインバウンド向けのマーケティング支援サービスを開始。サイバーエージェントも同日、訪日外国人も想定した広告配信サービスを始めた。ネット広告大手のオプトホールディングは中国のネット検索大手バイドゥ日本法人などと提携した。

 各社はインターネットやスマホから集まるデータを分析し、今まで見えなかった訪日外国人の行動パターンや興味・関心事をあぶり出す。日本人向けにこれまで提供していた同様なデータ分析の知見を活用する。外国語のネット情報を分析できるようにしたり海外のネットサービスと連携したりして、インバウンド向けサービスに仕立てた。

 ナイトレイの「inbound insight(インバウンドインサイト)」は、短文投稿サイト「Twitter」や中国の同種サービス「新浪微博(Sina Weibo)」のデータを収集・分析する。訪日外国人の周遊ルートを地図上に示したり、国籍別に投稿内容を集計したりできる。

 マピオンの訪日外国人を想定したネット地図サービスは、企業などのWebサイトに掲載する地図を外国語対応にすると同時に、いつどこからアクセスされたかを分析するというもの。外国人客を想定した小売店の出店計画立案や店舗への案内情報の充実といった用途を想定する。

マピオンの多言語地図の例
(出所:マピオン)
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 サイバーエージェントはネット上の情報に加えて、店舗の来店履歴を組み合わせる。利用者のスマートフォンの位置情報を元にした来店履歴やネット閲覧履歴のデータを、匿名で収集。利用者の興味や関心を推測して、スマホに広告を配信する。広告を配信したかどうか、広告主企業の店舗やECサイトを訪れたかどうかも測定できる。ネットとリアル、それぞれ単独で行動分析することが多い類似サービスに比べて、分析精度を高められるという。

 利用者のネット上の行動履歴と、実店舗への来訪回数をともに計測。両者を掛け合わせて、興味や関心事、属性に応じて利用者を分類し、各分類に応じた広告をスマホに配信する。配信後には、閲覧状況や店舗再訪率などを再び測定して、広告効果の改善につなげる。

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