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田原総一朗の政財界「ここだけの話」

男性の育休取得以前の大問題 少子化の大きな原因は「マタハラ」だ

  • 2016.02.18
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マタハラがセクハラに並ぶ社会問題に

 先日、「マタハラ」問題の撲滅に向けて活動するNPO法人マタハラNet代表理事の小酒部(おさかべ)さやかさんを取材した。

 小酒部さんの著書『マタハラ問題』(ちくま新書)にも書かれているが、日本労働組合総連合会(連合)の2015年の調査によると、働く女性の6割が妊娠すると会社を辞めてしまうという。残念なことに、企業には「出産と仕事、どちらも取るなど贅沢だ」という意識があるらしい。

 今月、男性の育休取得を推進していた宮崎謙介衆院議員が、不倫問題によって辞職願を出した。ただし、男性の育休取得は、元々周囲から批判が出ていたことだった。働く女性の出産自体、理解が得られにくいのだから、男性の育休取得はそれ以上にハードルの高いことだろう。

 かつて女性差別というと、セクシャルハラスメントが最も大きな問題だった。そして2~3年前から、マタニティハラスメント、いわゆるマタハラが問題になってきた。この言葉は、2009年に立教大学の杉浦浩美研究員がつくりだしたものだ。

 マタハラとは、妊娠や出産などを理由に解雇したり、降格したり、嫌がらせをするといった職場において不利益な扱いを行うことをいう。

 先日取材した小酒部さやかさんも、その被害者の一人だった。

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