ロクでもないニュース番組で便所の落書きを取り上げられたらしく心底呆れた。
この便所の落書きには「年寄りは死ね」などというコメントすらあって益々呆れる。
金があれば子供を産む人はたくさんいるから、金を出しくれとかいうのは何なんだ。
自分のような醜いが故に、相手にされない人間には負担を強いられるだけだし、文句を言えば酷い奴扱いされるのだろう。
今、自分は容姿が醜い高校時代からの唯一の友人と旅行中である。
正直、彼が友人であるというのが嫌で嫌で仕方がない。
容姿が醜いもの同士の旅行というのは非常に屈辱的で早く帰りたくなる。
2、3歳の容姿のいい二重の男の子を連れた、共に二重の容姿のいい夫婦を見たときは泣きそうになった。
彼等のような容姿がマトモな人間のためにどうして金を払わなければいけないのか。
醜男の友人の目はブヨブヨの一重で顔はとてもデカく、鼻筋なんかない丸い鼻で、分厚い唇。
自分も似たり寄ったりな容姿だ。おまけに自分は腎臓の持病のための薬の副作用で肌が凹凸やら膿やら毛穴できったない色黒な肌だ。
2人とも一生、女にまともには相手にされないだろう。
しかし、容姿が醜い人間が相手にされないことは結局個人の問題として片付けられる。
まぁ、仕方ないのかもしれない。
友人を見ていると容姿が醜いが故にイラつくし、こんな顔、体型の子供が生まれて欲しくないと思う。
ただ、自分も容姿が醜く、仕方ないが生きなければいけないのだ。
容姿がグロテスクな自分は容姿が良い人間の幸せのために搾取される人生は嫌なのだ。