日銀によるマイナス金利導入で、大手メガバンクやネット銀行が軒並み、預金金利を引き下げている中、それに逆行する形で九州の2つの信用金庫が定期預金金利を引き上げたとニュースになっています。
日銀のマイナス金利政策発表を受けてメガバンクなどが相次いで預金金利を引き下げる中、一部の地域金融機関の間では逆に金利を引き上げる動きが出てきた。一般の預金金利もマイナスになり、預けたお金が減少するのではないかとの顧客の不安を払拭(ふっしょく)するためという。
遠賀信用金庫は1年物の定期預金を0.15%に:
特に大幅な定期預金金利引き上げをした信用金庫が、九州の福岡県にある遠賀信用金庫(おんがしんようきんこ)。従来、1年物の定期預金は0.025%だったものを、2016年2月16日から0.15%と約6倍に金利を引き上げたようです(総額30億円まで)。
遠賀信用金庫(福岡県岡垣町)は、日銀がマイナス金利政策を導入する16日から個人向け1年物定期預金の金利(通常年0.025%)を年0.15%にする。1人当たり300万円の上限を設定、総額30億円まで募集する。
マイナス金利だからこそ攻める:
まぁ仮に上限に30億円まで定期預金を集めたとしても、遠賀信用金庫が支払う金利は年間450万円。これで1000人程度の大口預金者を集めることができるわけですから、遠賀信用金庫としての宣伝効果は高いのかもしれませんね。
- 大口預金者を1000人集めても、払う利息は年間450万円
そして1年経過して定期預金の満期が訪れたあとも、行員が上手に説得して大口預金者にお金を預けてもらえるとしたら、この「賭け」は十分に効果的なはず。うまく行けば信用金庫の財政を立て直せるほどのお金が集められることでしょう(0.15%の定期預金は300万円上限ですが、その後の定期預金の上限を青天井にすればお金が更に集まる)。
遠賀信用金庫の宣伝のうまさが光る:
ちなみに今後もこういったマイナス金利だからこそ特徴を出してくる銀行は出てくるはずですが、こういうのは最初にやったもん勝ち。
実際、遠賀信用金庫は大手ニュース番組である報道ステーションで報道され、現在、そのウェブサイトにはサーバーダウンしているほどにアクセスが集まっているようです。宣伝効果は言うまでもなく計り知れませんね*1。
以上、マイナス金利に逆行して、定期預金金利を引き上げる信用金庫アリ。九州の遠賀信用金庫は1年物の定期預金を0.15%に変更したようです…という話題でした。
参考リンク:
定期預金ではお金を増やすことが難しくなった…と思う方は、この機会に投資もあわせてはじめてみてはいかがでしょうか?証券口座の開設費用は0円なので、まずは開設→月間数万円の入金から挑戦してみてください。
*1:報道ステーションで報道されてからもう30分近く経過していますが、未だに遠賀信用金庫のウェブサイトはサーバーダウン中。どれだけ0.15%という定期預金金利を魅力に感じている方が多いのかという感じですね、他の銀行も是非、同様の施策をしてほしいなと思います。