ボーイングとロッキードの異議、米当局認めず-爆撃機の開発計画
2016/02/17 10:58 JST
(ブルームバーグ):米国防総省が約800億ドル(約9兆1400億円)相当の重爆撃機の開発プログラムを米ノースロップ・グラマンに発注したことに関し、米監査当局は受注を争っていたボーイングとロッキード・マーチン陣営が申し立てた異議を退けた。
米政府監査院(GAO)は16日、ボーイングとロッキードの異議申し立てを認めないと発表した。両社は今後も法廷で争うことが可能で、ボーイングは裁判に持ち込む可能性を示唆している。
シティグループの航空宇宙・防衛担当アナリスト、ジェーソン・ガースキー氏は、ノースロップにとって今回の受注は今後20年で800億-1000億ドルの売り上げを得る機会となり、主に2020年代半ばと30年代に利益面の恩恵の大部分が表れると説明した。
米空軍は昨年10月、冷戦以降で初となり、今後10年で米軍最大の兵器システムの一角を占める新爆撃機の製造で、ノースロップを選定した。空軍のアン・ステファネク報道官によると、今回のGAOの判断を受け、空軍は不服が申し立てられた際にノースロップに出していた作業停止命令を解除した。
ガースキー氏は16日付の顧客向けリポートで、投資家はノースロップの優勢を見込んでいたため、株価には「今回の好材料の一部が既に織り込まれていた」と指摘した。
原題:Northrop Bomber Award Upheld After Lockheed-Boeing Protest (2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Tony Capaccio acapaccio@bloomberg.net;シカゴ Julie Johnsson jjohnsson@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Bill Faries wfaries@bloomberg.net
更新日時: 2016/02/17 10:58 JST