【動画】種子島宇宙センターから打ち上げられるH2Aロケット30号機
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 X線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。アストロHを14分後に分離。昨年11月に続き、H2Aは24回連続での成功となった。

 アストロHは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に国内外の研究機関の協力で開発した、国産で6代目のX線天文衛星だ。

 天体が出す電磁波は、X線の観測でしか見えないものが8割に及ぶ。地球は大気に守られており、地表にX線が届かないため、大気圏外で観測するX線天文衛星が重要になる。

 アストロHは、高精度の望遠鏡とX線検出器を備え、昨年まで使われた5代目の「すざく」より10~100倍暗い天体の観測が可能になる。X線を出すブラックホールの成長過程や、銀河団の進化といった宇宙の成り立ちの解明に迫る。