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月9ドラマでの介護の描写、「配慮を」- 日本介護福祉士会がフジテレビに意見書
日本介護福祉士会は、フジテレビに対し、同局が制作するドラマの介護現場の描写について、配慮を求める意見書を送った。意見書では、ドラマの主人公が介護施設で24時間の連続勤務を強いられるなど、過度に労働環境の悪さや給与の安さなどを強調して表現している点を問題視。番組を制作する際には、介護人材不足を解消するためにさまざまな取り組みが進められている点にも配慮することを求めている。【ただ正芳】
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日本介護福祉士会が意見書で取り上げたのは、フジテレビが今年1月から毎週月曜日午後9時から放映している「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」。この番組では、介護施設に勤める主人公が24時間にわたる勤務を強いられたり、施設の上司らからハラスメントともいえる仕打ちを受けたりする場面が描かれている。
このドラマの内容について、日本介護福祉士会の支部からは、「過剰な表現。介護のイメージが不当に悪くなる」などとする指摘があった。さらに日本介護福祉士会にも、ドラマでの描写の真偽を問い合わせるメールが届いた。メールには、ドラマでの描写が事実であれば、身内が目指している介護の資格取得をやめさせようと思っているとも記されていたという。
こうした状況を受け、日本介護福祉士会では、フジテレビの「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の番組制作責任者にあてて、意見書を送った。
意見書では、「多くのマスコミが介護や介護職に関してかなり偏った情報を流しているように感じている」とした上で、介護の質が悪く、職員の処遇もよくない事業所はあるものの、すべての事業所がそうではないと指摘。さらに、介護人材不足を解消するため、国を挙げてその確保や育成に取り組んでいる点に触れ、ドラマを制作する際も、その点を考慮してほしいとし、「介護は決して夢のない仕事ではありません。この仕事に真剣に取り組み、一生をかけている人間もいることを忘れないでください」と結んでいる。
■意見書の考え「今後の参考に」−フジテレビ
日本介護福祉士会からの意見書について、フジテレビの企業広報部では「内容は把握している。ドラマはさまざまな方から監修を受けて制作しているが、意見書で寄せられた考えも貴重な意見として、今後の参考にしたい」としている。
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