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台湾228事件 台湾側に賠償命じる判決2月17日 14時38分
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1947年に台湾で住民の抗議行動が弾圧された「228事件」で、日本人も犠牲になったとして沖縄県に住む家族が台湾側に賠償を求めた裁判で、現地の裁判所は台湾側に賠償を命じる判決を言い渡しました。
1947年に台湾で起きた「228事件」は、中国大陸から台湾に渡った国民党政権が住民の抗議行動を武力で弾圧したもので、1万8000人以上が犠牲になったとされ、現地にいた日本人も巻き込まれたとみられています。
このうち、現在も行方が分からない青山惠先さん(当時38)の沖縄に住む家族が去年9月、事件の被害者の認定などを行う台湾の財団法人に賠償を求める訴えを、日本人として初めて台湾の裁判所に起こしました。
17日の判決で、台北にある裁判所は原告の訴えを認め、台湾側に600万台湾元(日本円で2000万円余り)を支払うよう命じました。
228事件を巡っては、台湾の人については、犠牲者や行方不明者の家族に賠償金が支払われていますが、日本人については、台湾側は戦時中に日本兵などとして従軍した台湾の人々に対する日本側の補償が不十分だなどとして賠償していません。
青山さんの長男の惠昭さんは、「判決の内容に感銘を受けました。台湾の良識が示されたと思います」と話していました。一方、台湾の財団法人は、判決の内容を検討したうえで上訴するか判断したいとしています。
このうち、現在も行方が分からない青山惠先さん(当時38)の沖縄に住む家族が去年9月、事件の被害者の認定などを行う台湾の財団法人に賠償を求める訴えを、日本人として初めて台湾の裁判所に起こしました。
17日の判決で、台北にある裁判所は原告の訴えを認め、台湾側に600万台湾元(日本円で2000万円余り)を支払うよう命じました。
228事件を巡っては、台湾の人については、犠牲者や行方不明者の家族に賠償金が支払われていますが、日本人については、台湾側は戦時中に日本兵などとして従軍した台湾の人々に対する日本側の補償が不十分だなどとして賠償していません。
青山さんの長男の惠昭さんは、「判決の内容に感銘を受けました。台湾の良識が示されたと思います」と話していました。一方、台湾の財団法人は、判決の内容を検討したうえで上訴するか判断したいとしています。
「画期的な判決」
判決のあと、台北で記者会見した原告の青山惠昭さんは「人権と正義をうたい上げる画期的な判決だと思います。69年間にわたって台湾の天空をさまよい続けてきた父の喜びはいかばかりでしょうか」と話しました。
また、台湾側が、戦時中に日本兵などとして従軍した台湾の人々や、慰安婦問題などを巡る補償が解決されていないなどとして賠償を認めていないことに関連して、「負の連鎖を乗り越えたことは大変すばらしいことです」と話し、台湾当局に対し、判決を真摯(しんし)に受け止め、上訴をしないよう求めました。
また、台湾側が、戦時中に日本兵などとして従軍した台湾の人々や、慰安婦問題などを巡る補償が解決されていないなどとして賠償を認めていないことに関連して、「負の連鎖を乗り越えたことは大変すばらしいことです」と話し、台湾当局に対し、判決を真摯(しんし)に受け止め、上訴をしないよう求めました。