今回の料理:魚肉ソーセージのコチュジャン炒め
兄妹の思い出の味
枝元 今回の特別ゲストは西原さんのすてきなイケメンお兄さんです!
西原 型落ちのハンサムでしょ。「スカイライン」に乗ってそうな。
枝元 昭和の男前。
貴彦 ギョニソ(魚肉ソーセージ)は兄妹の思い出の味。お菓子屋にばら売りしてて、食べながら遊んでたな。
西原 冷蔵庫にも入ってなかった。直射日光にがんがん当てられて。
枝元 昭和を支えた味ですよね。
貴彦 今でもアユ釣りの時は、腰のポケットに入れて行くんですよ。
枝元 えさ用ですか?
貴彦 じゃなくて、自分のえさ。高知の仁淀川は「NIYODO BLUE」と言われる清流。その渓谷でギョニソをかじる。友達に笑われるんだけど、うまいんですよ。
枝元 分かる気がする。さて、みそとコチュジャンで炒めます。ご飯も進むし、つまみにもおいしい。
西原 ほら、エダモンのみその保存方法が素晴らしいの。容器の中で昆布で仕切って2種類のみそを保存してるんですよね。
枝元 みそに昆布の風味が染みて、昆布も後で使えるんですよ。
貴彦 薄毛に効くかな。うちの母、正月に久しぶりに会ったら、この年でお小遣いを渡されて、「これで、養毛剤でも買いなさい」だって。
西原 いきなり「まっこと、あんた老けたね」。他に言うことないんかと。
枝元 あははは。親きょうだいって、愛想は他人の3割減ですよね。電話でも、家族と分かったら急にトーンが下がって「あ、何?」みたいな。
西原 用件だけ言って切る。
枝元 そうそう。さて、そろそろつまみができあがるので、お兄さん、ビールいかがです?
貴彦 ビールは大好きで、家に業務用のサーバーがありました。
枝元 すごい。どんだけやねん。
西原 ビールで酔って、田んぼに落ちて血だらけになる人だから。
枝元 さあ、完成。お味見どうぞ。
西原 口に入れた瞬間は、高価な焼き肉だけど、かみしめると、いつもの安心の味。この味付けを覚えておけば、鶏肉とかで応用できるね。
貴彦 うまい! ギョニソが高級食材に化けたな。タマネギとも合う。
枝元 またまたー! それじゃあ、アユ、よろしくお願いしまーす。
貴彦 もちろんです、冷凍庫からあふれるほど送りますよ。
枝元 いいんですか!? やったー、ギョニソでアユを釣ったぞー!
【構成・中川聡子、写真・関口純】
魚肉ソーセージのコチュジャン炒め
材料〈4人分〉大は大さじ 小は小さじ
- 魚肉ソーセージ 5本
- タマネギ 1個
- A(コチュジャン・みそ・水各大1、酒大2、砂糖・しょうゆ各小1、ニンニクのすりおろし小1/2)
- ごま油 適量
作り方
- タマネギはくし切り、魚肉ソーセージは斜め切りにする。Aを合わせておく。
- フライパンにごま油を引き、タマネギを炒める。透明になったら一旦取り出し、同じフライパンで、魚肉ソーセージを焼き色が付くまで炒め、タマネギを戻して炒め合わせる。
- 1.で合わせておいたAをフライパンに入れ、全体に絡める。お好みですりごま(分量外)を振っても。
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