やり遂げたいこと100個のリストを徹底してこなしていくにはーー自分に投資するための具体的な方法【寄稿】
起業家、ライター、コメディアン、そしてクリエイターでもあるJon Westenbergさんによる寄稿記事です。Jonさんの活動は、ご本人のWebサイト、またTwitter(@jonwestenberg)でフォローできます。本記事は、Mediumに投稿された記事をJonさんから許可を得て翻訳したものです。元の英語記事もどうぞ。
Photo credit: Josh Byers
この記事で紹介するのは、どこかにたどり着き、何かを達成し、自分自身が満たされた生き方をするために僕が編み出した枠組みだ。
これは、「ただ信じればできる」などと安易にすすめる夢見がちな記事ではない。そんな記事はそこらじゅうにある。だから、僕はそれとは違うものを書く。
この記事は、現実に、そして実践的に自分に投資することで、実利ある配当を得る方法について説明したものだ。
明日、今日より人間としてより優れ、よりクリエイティブで、より優秀なデベロッパーやビジネスオーナーにしてくれる今日の一歩について語っている。
そして何より、君の一度きりの人生で素晴らしいことを成し遂げるために。
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それには4つの段階がある。それはいたってシンプルだ。
これは、僕自身が自分に投資する際のフレームワークだ。僕はこれを毎日忠実に守り、僕にアドバイスを求めてくる人に対しても、同じことを実践するように薦めている。
これは、決して難しいシステムではない。でも、その効果は計り知れない。
僕は、方向性を持たずに人生を生きている人を大勢知っている。だからこそ、そんな彼らのためにこそ、これを書いている。彼らは大学を卒業して就職し、60〜70年という長い歳月を流儀を持たずに生きていく。
彼らは来る者拒まずで、受け身に新しいスキルを習得していく。
訪れる学びを流れるままに体験し、自らの人生が作り出した人間に少しずつ成っていく。
人生の流れに身をまかせるのは楽しい。人生設計だけが全てではないし、何かを成し遂げることもまた全てではない。
この記事のような何かしらの手引きに習おうとすることが大惨事に終わる類の人もいる。それはこれが彼らには合わなかったというだけのことで、それはそれでいい。
一方で、僕のような人たちは、手引きがなければ凍り固まって動けなくなってしまう。
僕たちは失敗する。僕たちは苦しもがく。方向性を見失う。もし、君がそんなボートに乗っているなら、この記事はまさに君のためにある。
用意してほしいもの:
- メモをとるためのアプリやノート
- エクセルシート(一押しは、Airtable)
- 調べ物をするためのブラウザ
- カレンダーまたはカレンダーアプリ
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1. 100個のリストをつくる
それがどこであろうと、自分がたどり着きたい場所を明確にすること。
僕には、この人生でやりたい100のことを書き出したリストがある。これはバケツリスト(*死ぬ前にやっておきたいことのリストのこと)でもなければ、できたらいいのにと願うことの一覧でもない。これは、僕が「実際にやる」ことのリストだ。
このリストを書き出すのに3時間かかった。このリストは、物心がついた頃から僕がずっとやってみたかったこと、達成したかったことを網羅している。
僕のリストの一部分はこんな感じだ:
- 小説を出版する
- コミックを出版する
- ビジネス書を出版する
- 事業コンサルティングをする
- 自分のPodcastを持つ
- 締まった身体を維持する
- オンラインコースで教える
- NPOを立ち上げる
- Forbesに寄稿する
- Wallstreet Journalに寄稿する
- パネルで登壇する
- TechCrunchに寄稿する
- SXSWに参加する
- 映像の脚本を書く
…と、まだまだリストは続く。
毎年この中から4つ達成できたとすると、25年間でリストを完全に制覇することになる。
自分自身が誇りに思える人生を歩んだことになる。強く、迷いがなく、指針を持った人生を歩んだことになる。
まずは、リストを作ることだ。そこに何を入れてもいいのだから、僕のリストを真似ることはない。例えば、自分でモバイルアプリを作りたいと思ったことはないかい?
スケートボードの競技に参加したいと思ったことは?牧場を経営したいと思ったことは?おばあちゃんの美味しいチョコレートケーキの作り方を学びたいと思ったことは?
それを全部リストにする。
そうしたら、それを3つのカテゴリーに分類する。
- 達成するためにスキルが必要なもの
- すぐにできるもの
- 時間を要するもの
そして、君はそのリストと共に生きる。これから2週間のあいだ、君はそのリストを持ち歩かなければいけない。リストに追加し、リストから削除し、リストを分析する。
それに嫌悪し、それ以上にそれを愛着を感じるようになること。
それに少しずつ慣れて、その内容が君自身を反映するのものか、また君が目指す姿を反映するものになっているかを確かめていく。
近しい人にそれを読んでもらってもいい。
自分が満足できるリストが完成したら、次のステップに進むことができる。
このリストが、僕を日々奮い立たせ、前へ前へと突き動かしてくれる。それを傍に置いて常に読むことで、その全てが頭に入り、どれ一つとして忘れることがない。
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2. スキルチャートをつくる
君はこのやり方で向上し、自分の体験をトラッキングすることができる。
人生で成し遂げたい100のことを並べたリストを全て叶えるには、向上していく必要がある。
親リストを片っ端から制覇していく必要がある。リストを見直して、それを達成するために必要なスキルを洗い出してほしい。
ここでおふざけは禁物で、現実的になること。現状を見据えて、自分にどのスキルが不足しているのか、または強化する余地のあるスキルが何であるかを特定する。
リストのある部分を達成するために習得しなければいけないスキルとは。
こうして洗い出したスキルをエクセルに書き込む。見た目はどうでもいい。だから、デザインに無駄な時間をかけないこと。
必要なのは、たった4列だけだ。
- 学ばなければいけないスキルのための列
- 調べるための列
- アクションのための列
- 進捗のための列
アクションの列には、そのスキルを習得するために必要な一つ一つのステップを書き出す。事前準備だと思えばいい。
該当するコースを見つける、登録する、小さなプロジェクトをやってみる、本を読む、必要ならどんなことでも。きちんと調べれば、これをまとめるのはそんなに難しくないはずだ。
僕らが学びたいと思うことのほぼ全てには、それを習得するための100のステップを紹介したガイドラインがどこかしらに存在しているから。
進捗のコラムには、そのステップの達成にどれだけ近づいているのかの見込みを書き込む。ここでもまた、酷なほど正直になるように。他者にその冗談が通じなくても、君自身には、すぐにその冗談が身にしみるのだから。
これで、このエクセルが君のスキル習得への手引きとなる。毎週、目を通すこと。毎週、どのステップに取り掛かるのかを明確にする。そして実際に取り組むこと。進捗を更新することを繰り返す。実にシンプルだ。
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3.すぐにアクションを起こすこと
リストから早速いくつか消し去ることは、君のエネルギーを未来のために蓄えてくれる。
親リストの中の、「すぐにでもできること」カテゴリーへと進もう。これは、今すぐにでもできることを並べたものだ。
君を止めるものは何もない。でも、なぜか君はそれまでそれをやってこなかった。
君には計画が必要だ。この部分に、エクセルシートは存在しない。
紙、またはテキストファイルでもEvernoteでも開いて、これから1ヶ月間のあいだに達成する「すぐにできること」を書き出す。
それは必ずしも大事ではなく、些細なことかもしれない。ほとんど努力を要さないかもしれない。
僕がこのすぐにできることに移動した項目には、「The Infinite Jest」を読み始めること、タトューをすることなどがある。実行可能性が極めて高く、何とでもなる。
なぜ、すぐにでも実行できるアクションが必要かって?それは、それが君のやる気につながるからだ。
これがあることで、すぐにでも親リストから項目を消すことができる。
即行タスクを取り出したら期日を設けてカレンダーに登録し、さっそく片付けていく。できたらカレンダーからそれを消し、親リストの他のカテゴリーに入れられたアイテムに場所を譲ることができる。
そのうち、君の即行のアクションリストとカレンダーは、君のプロジェクト予測とスケジュール管理のために機能するようになる。
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4. 達成するまでに時間を要するもの
自分が成し遂げたい一つ一つのことに、毎秒、毎分、毎時をかける価値があることを確かめる。
僕のこのリストには、例えば小説を書くことやpodcastをやることなどが入っている。
それを達成するために必要なスキルや能力、リソースもあるが、まだ手が出せていないもの。
自分の人生を振り返った時に最も自己嫌悪に陥るのは、このリストにあるものを何も達成できなかった時だろう。
だって、それはどれもやろうと思えばできたものだから。ほんの少し手を伸ばせば、届くところにあったものだから。
でも、その代わりに、君は猫の動画を見ることにした。
以前に比べて、時間を確保することが容易ではなくなってしまった。いろんな出来事に見舞われ、日々の生活の中でほんの少しの時間を絞り出すことが不可能に感じられてしまう。
でも、君に約束する。それは可能だ。自分に対して容赦ない姿勢を持てば、日々の中の無駄を特定し、その代わりに素晴らしいことに繋がるアクションを実行できるようになる。
数週間前、朝、シャワーに入る前の30〜45分の時間を、iPhoneを触ることに使っていることに気がついた。オンラインでなんとなく見つけた情報を見るために。
僕はそれを読者の時間に変えた。だから、今、僕の1日は本を読むことで始まる。
最高だよ。
大して楽しんでもいないのに、なぜか続けている無駄な時間を特定するには、1日の中で自分がやっていることを事細かにメモすることだ。ノートやアプリにこれを記録して、それを1週間続ける。目立つものを特定して、より良い時間の過ごし方で置き換えられる部分を見つけ出す。
毎月に一度これを繰り返す。自分の習慣、時間の過ごし方をメモしていく。何がどう変わっているのか、そしてその理由も記載する。これは進化し続けるログになる。
注:僕は何も君が毎日、毎分生産性高くいなければいけないと言ってるんじゃない。僕だってNetflixや漫画を見るし、Fallout 4だってみんなと同じくらい遊んでいる。
僕が言いたいのは、特に楽しくもないのに習慣になったために続けている「意味のないこと」が誰にも一つや二つあるということだ。
習慣だから、それを定期的にやる。もし、それを止めることができれば、自分が本当にやりたいと思っていることに時間を使うことができるはずだ。
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これで、君の成し遂げたい100のことが並んだリストが完成した。そこには4つのカテゴリーがある。必要となるスキルを書き出したエクセルと、それを習得していくためのステップも記載されている。時間の過ごし方に関して、具体的な指針も出来上がった。そして、今すぐ実行するアクションが書き込まれたカレンダーもある。
ここからが、このフレームワークで僕が一番気に入っている部分だ。
これらの全てを、日々のルーチンとして取り込む。毎朝、自分の親リストを読むことから始める。スキルチャートに目を通し、自分の進捗具合を確かめる。カレンダーに登録された即行アクションが実行されているかを確認する。タイムログもチェックする。
僕は、自分のリストを毎朝、朝ごはんを食べながら読み返している。
これが、生産性を高めて実際に物事を達成していくための僕なりの方法だ。
毎朝のルーチンに取り込んでしまうと、方向性を見失うことがなくなる。親リストを途中で挫折することがなくなるはずだ。
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最後に
このフレームワークは素晴らしい効果を発揮してくれている。これまでになく、僕は常に意識が高まった状態にある。やる気に満ち、自分が目指す方向もはっきりしている。
僕にとって、これは素晴らしい方法だ。自分に投資する時間を設けていない時の人生が、どんなに悲惨であるかをよくわかっているから。全てを見失い、鬱状態に陥ってしまう。そういうものなんだと思う。
何かを成し遂げたい時、それを達成する最良の方法は、夢を見ることを止めることだ。それを、まるで対価を受けて取り組むプロジェクトのように扱い、集中する。そのプロジェクトが、自分のキャリアを左右するものだと想像してみる。「自分」という、史上最悪にイヤな奴のために働いていると思って。
このフレームワークを、オープンソースのドキュメントのように扱ってみるといい。自分なりに変更を加えて改良して、自分が使いたい方法で再利用してみる。改めて書き直してみて、それをどこかに公開してもいい。一言連絡をくれれば、僕は一向に構わない。
この方法を実践してみたという人は、ぜひ感想を聞かせてほしい。
最後まで読んでくれて感謝する。
(翻訳:三橋ゆか里)
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