経済の死角

衆参ダブルはもうやめた!?
安倍総理が近頃考える「4月解散総選挙で圧勝」

2016年02月17日(水) 週刊現代
週刊現代
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甘利氏辞任後、国会でエキサイトする場面が増えた〔PHOTO〕gettyimages

安倍総理は怒りに満ちている。甘利氏をハメたのは誰なのか、と。そして総理は、彼を救い、自分をも救う唯一の武器を手にしている。ならば、それを抜き放つしかない。今使わずに、いつ使うのだ——。

甘利くんを助けなきゃ!

それが、来るべき「異変」の兆しであると、ほんの一部の人々のみが気付いている。

「あれっと思いました。甘利(明・前経済再生担当相)さんの後任に、石原(伸晃)さんが決まったと聞いた時です。

実は安倍晋三総理は、石原さんのことが『顔を見るのもイヤなくらい、大嫌い』なんですよ。そんな人物を、政権の命運を左右しかねない重職に就けた。何かがおかしい。

その時、気が付いたのです。『安倍総理は、この体制を長く続けるつもりはないんだ』ってね」(自民党幹部の一人)

甘利前大臣の金銭授受疑惑と辞任劇により、安倍政権は大きな打撃を受けた——ように見える。

民主党をはじめとした野党はここぞとばかりに拳を振り上げ、総理の任命責任を追及。国会でも総理が守勢に立たされているようにも見える。

しかし安倍総理は、それらすべてを一撃で「チャラ」にする必殺の刃を懐に隠し持っている。言うまでもなく、「衆院解散」という切り札だ。

そして冒頭の自民党幹部らは、気付いてしまった。総理の刃は、もう鞘に収まっていない。もはや「抜き身」になっているのだ、と。

自民党閣僚経験者がこう語る。

「ここのところ、永田町では『夏の衆参ダブル選挙』が取り沙汰されてきました。当初は『まさか』という雰囲気でしたが、総理の改憲に向けた執念や健康状態から鑑みて、十分にあり得る、というのが主流になりつつあった。でも、その見方すら『甘い』ようです。

選対関係者らは今、さらなる奇襲策、『4月前倒し総選挙』という驚天動地のシナリオまでを念頭に対応を迫られています」

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