雨がしとしと降るグリーンの上で、最後のバーディー・パットを入れ優勝を決めたチャン・ハナ(23)は一瞬、剣客になった。パターを片手で2回振り回し、鞘に収めるように脇の下に挟んだ。片ひざを付いて「セレモニー」(パフォーマンス)を終えると、ギャラリーは歓声を上げた。
米国のゴルフ専門誌「ゴルフダイジェスト」は「先週末の最高の優勝セレモニーは、スーパーボウルではなく全米女子プロゴルフ(LPGA)ツアーで登場した」として、7日(韓国時間)にLPGAツアーのコーツ・ゴルフ選手権で優勝したチャン・ハナに注目した。
このセレモニーをLPGA公式ホームページは「サムライ・セレモニー」と呼んだ。旧正月を過ごそうと韓国に戻ったチャン・ハナは9日、本紙とのインタビューで、「小学校1年生から4年生まで(韓国発祥の)海東剣道を習って4段を取った。その時に習ったことを披露したのに、英語で表現される際に誤解が生まれた」と言った。「最初は『剣(sword)セレモニー』と表現した。ところが、現地の記者たちはよく分からなかったので、公式インタビューで『サムライ(samurai)スタイル』と表現した。ところが、私がサムライのまねをしたかのように伝えられて、大変な目に遭っている」
インターネット上に掲載された優勝直後の公式インタビュー映像でも、チャン・ハナは簡単な英語で答えているものの、一部は通訳の助けを借りるなど、英語に慣れていない様子だった。
チャン・ハナは今回の試合で11アンダー・277打を記録、2位のブルック・ヘンダーソン(9アンダー・279打)=カナダ=を2打差で引き離して優勝した。3位は田仁智(チョン・インジ)、キム・セヨン、リディア・コー=ニュージーランド=など(8アンダー)だった。今回の優勝でチャン・ハナの世界ランキングは14位から9位へとアップした。