セキュリティスペシャリストの試験でも受けてみようかなと思って、その勉強の前にひと通り暗号や認証についてこの本でさらっておこうと思って読んだのだが、素晴らしい本で、そんな目的はともかくとても面白かった。
一応こういう仕事をやっているのでひと通りの概念は知ってはいるつもりなのだが、実践の中で必要に応じて知識を得ているだけなので、この分野についてこうやってまとまってちゃんと読むのは初めてだったので、勉強になった。繰り返しになるが、構成も説明も秀逸で、読み物としてとてもいい。オススメ。
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/08/26
- メディア: 大型本
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- はじめに
- 本書の特徴
- 本書の構成
- 謝辞
- 新版の刊行にあたって
- 第3版の刊行にあたって
- 第1部 暗号
- 第1章 暗号の世界ひとめぐり
- 第2章 歴史上の暗号 - 他人が読めない文章を作る
- 第3章 対称暗号(共通鍵暗号) - 1つの鍵で暗号化し、同じ鍵で復号化する
- 第4章 ブロック暗号のモード - ブロック暗号をどのように繰り返すか
- 第5章 公開鍵暗号 - 公開鍵で暗号化し、プライベート鍵で復号化する
- 第6章 ハイブリッド暗号でシステム - 対称暗号でスピードアップし、公開鍵暗号でセッション鍵を守る
- 第2部 認証
- 第7章 一方向ハッシュ関数 - メッセージの「指紋」をとる
- 第8章 メッセージ認証コード - メッセージは正しく送られてきたか
- 第9章 デジタル署名 - このメッセージを書いたのは誰か
- 第10章 証明書 - 公開鍵へのデジタル署名
- 第3部 鍵・乱数・応用技術
- 第11章 鍵 - 秘密のエッセンス
- 第12章 乱数 - 予測不可能性の源
- 第13章 PGP - 暗号技術を組み合わせる職人芸