競技場建設に集中するあまり、選手たちへの配慮面で不十分な点もあった。ヨーロッパのある国の監督は「宿泊施設にジムはあったが、練習試合後の午後2時から6時までは使用不可という通知があった。このため、選手たちは寒い中、宿泊施設の周辺でジョギングやストレッチをした」と言った。宿泊施設で提供されるメニューが選手の食事に適していないとして、まったく利用しないチームもいた。
組織委員会運営スタッフ同士がかみ合わないこともあった。組織委員会に招待された辛東彬(シン・ドンビン)大韓スキー協会会長(ロッテ・グループ会長、日本名・重光昭夫)が、6日の試合を観戦するためゴンドラに乗り込もうとして止められたり、組織委員会の車が競技場まで行けなかったりというトラブルも起こった。コントロール・タワーがきちんと機能していなかったためだ。
6日と7日の大会当日は観客1100-1200人が集まったが、観客席は300席しかなく、座れなかった人々は2時間も立って試合を見た。これについて組織委側は「工程率60-70%で実施したテストイベント(練習大会)なので、一部不具合が出てしまった。不十分な点は今後改善していく」と述べた。
今回のW杯の初代優勝者はノルウェーのチェーティル・ヤンスルード(滑降・1分41秒38)とスイスのカルロ・ヤンカ(スーパー大回転・1分26秒16)だった。韓国人選手で初めてW杯スーパー大回転に出場したキム・ヒョンテは完走し54人中42位だった。