バンコク=大野良祐
2016年2月17日01時39分
昨年8月にバンコク中心部で起きた爆破テロ事件で、実行犯として計画殺人の罪など起訴された男2人の初公判が16日、バンコクの軍事裁判所で開かれた。2人はともに捜査時点での供述を翻して犯行を否認。拷問による供述の強要もあったとした。
起訴されたのはともに中国・新疆ウイグル自治区ウルムチ出身のアデム・カラダック(31)とユスフ・ミーライリー(27)の両被告。訴状によると、2人は昨年8月17日、チャオプラヤ川の観光クルーズ船の桟橋にTNT火薬の爆弾を仕掛けたが失敗。夕方になって商業施設が集中する地区に移動して参拝者でにぎわうエラワン廟(びょう)に爆弾を置いて遠隔操作で起爆し、中国人観光客ら20人を殺害、日本人男性1人を含む130人を負傷させた。
この日弁護人は、カラダック被告が鼻から水を注がれたり、大きな犬をけしかけられたりしたと指摘。犯行を認めた供述に任意性はないとした。
この事件では、ほかに15人に逮捕状が出たが、最初に逮捕された両被告以外は逃亡したままだ。(バンコク=大野良祐)
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!