1999年12月に、見るもまぶしいピンクの装丁で一世を風靡した『あなたの会社が90日で儲かる!』。「ビフォー神田昌典」「アフター神田昌典」といわれ、「ビジネス書の産業革命」を起こした神田昌典氏。あれから、はや17年がすぎた。
『非常識な成功法則』『起業家の告白』など数々のベストセラーを連発するだけでなく、監訳者として、“黄金のクラシックシリーズ”3部作『ザ・コピーライティング』『伝説のコピーライティング実践バイブル』『ザ・マーケティング【基本篇】』『ザ・マーケティング【実践篇】』などの名著を世に広めた。
特に、『ザ・コピーライティング』は、436ページ・税込3456円ながら、アマゾン「この15年で最も売れたビジネス書ベスト50」にもランクインされた名著だ。
そんな神田氏の待望の新刊『稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41』が、2月13日(土)に発売!
『稼ぐ言葉の法則』の中には、1999年に開発されて以来、書籍化されてこなかった「PASONAの法則」が、「新・PASONAの法則」として収録されているらしい。
そして、もうひとつの目玉が、「【貧す人】vs【稼ぐ人】売れる公式41」だ。神田氏が「公式集」を出版するのは初だという。
つまり、最新刊には、「本邦初」がダブルで収録されていることになる。神田氏は言う。
「今回の本は、マーケティング、マネジメント、リーダーシップ、アントレプレナーシップ(企業家精神)、アドミニストレーション(管理)、営業、起業ノウハウなど、ビジネス書20冊分プラスMBA課程2年分のノウハウをオールインワンの発想で、192ページの一冊に詰めた」
どんな思いで、すぐに使えるノウハウと深淵なメッセージを一冊にとじ込めたのか?
本日、「日本経済新聞・朝刊」にも掲載された『稼ぐ言葉の法則』。注目の「公式00」を紹介する。
「分離から統合への大法則」とは?
経営コンサルタント・作家。株式会社ALMACREATIONS代表取締役。日本最大級の読書会「リード・フォー・アクション」主宰。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。コンサルティング業界を革新した顧客獲得実践会を創設(現在「次世代ビジネス実践会」)。のべ2万人の経営者・起業家を指導する最大規模の経営者組織に発展。わかりやすい切り口、語りかける文体で、従来のビジネス書の読者層を拡大。「ビフォー神田昌典」「アフター神田昌典」と言われることも。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、「日本のトップマーケター」に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。著書に、『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則【新装版】』『口コミ伝染病』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『全脳思考』『ストーリー思考』『成功者の告白』『2022――これから10年、活躍できる人の条件』『不変のマーケティング』『禁断のセールスコピーライティング』、監訳書に、『ザ・コピーライティング』『伝説のコピーライティング実践バイブル』『ザ・マーケティング【基本篇】』『ザ・マーケティング【実践篇】』などベスト&ロングセラー多数。
言葉の選択・使い方によって、あなたのビジネスの成長が大きく加速する。
では、どのように言葉を変えていけばいいのか?
これからお話しする41の公式の、すべての基本になるので、「公式00」としてまず紹介したいのが、「分離から統合への大法則」である。
「統合」とは、顧客はあなたに深く共感し、あなたは顧客に深く共感している状態、つまり「顧客=あなた」という同盟関係をつくることだ。
顧客は、あなたの会社に愛着を感じるので、優先的に購買することになる。
逆に、会社と顧客が分離している状態、すなわち「私は、私。あなたは、あなた」というギブ・アンド・テイクの契約関係が透けて見えてしまうと、顧客は価格だけで判断し、ライバル他社と比較検討したあとでないと、なかなか買わない。
反応が高かったのは、どっち?
この微妙な差は、売上の大きな差となって返ってくる。たとえば、学生服販売店が、中学入学を控えた家庭に向けて案内を出すとする。
使われる文章として、反応率が高いのは次のAとBのうち、どちらだと思うだろうか?
A「創立80年の神田商会は、地元のお客様のご愛顧により、毎年5人中3人の生徒様に制服をご愛用していただいております。」
B「お母さん、お父さん、ご苦労様です。実は、私にも息子がおります。長男が中学に入学したときを、昨日のことのように思い出します。」
あなたは、「壁」をつくるか? 「縁」をつくるか?
答えは後者。
これは実際に案内されたダイレクトメールの第一文だけを抜き出したものだが、その違いは驚くほど。売上にしてみると、3倍近くの差が生じてしまった。
理由は明らかで、自分(自社)のことしか語っていない前者の文章に対し、後者は「私にも……」という表現で、顧客とのつながりを表現しているからである。
【貧す人】は、顧客との間に「壁」をつくる。
【稼ぐ人】は、顧客との間に「縁」をつくる。
言葉の力によって、バラバラであった人間を、つながりを取り戻した調和的な状態へと戻せるか。これが、稼ぐビジネスをつくる法則の根幹である。